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2010年01月05日

連合北海道 2010新年会

連合北海道 2010新年会
連合北海道・高柳薫会長(写真左)と三井わきお・民主道代表

 連合北海道の新年交礼会が1月5日、札幌市内のホテルで開催された。歴史的な政権交代を成し遂げた09年、そして今夏には参議院選も控えており、会場には多くの政治家や自治体関係者が訪れた。

 挨拶に立った高柳薫会長は、

「09年の『新語・流行語大賞』で『政権交代』という言葉が大賞を受賞した。さらにトップ10には『脱官僚』や『事業仕分け』という言葉が入っていることに象徴されるように、まさに歴史の転換点の年であったと思う。憲政史上初めてと言っていい、選挙による本格的な政権交代が行なわれ、鳩山政権が樹立したが、この間『脱官僚』や『政治主導』などの様々な政策に当たっては、事業仕分けなどに代表されるように、成果を上げているのではないかと思う。また『コンクリートから人へ』の政策転換は、2010年度の予算編成において、こども手当などを含めた社会保障関係費の対前年比9.8%の増加や、地方交付税の1兆733億円、6.8%の増加が、臨時財政対策債を加えた実質的な交付税の総額が17.3%の26兆4千4億円。これは過去最高でありまして、地域主権の確立につながることが期待できる。2010年度の予算について一点だけ申し上げておくが、北海道の開発予算が17.3%マイナスになり、33年ぶりに5千億円を割り込んだ。公共事業費全体の減少率は18.5%で、道内の建設業のみなさんや季節建設労働者などへの影響も考えられる。鳩山総理も地元紙のインタビューで『北海道は他の地域より公共事業に依存しすぎてしまった部分がある』と言った上で、激変緩和的な状況を作らなければならないと述べており、当面は予算や政策面での配慮をするとの認識を示している。北海道が地域として自立する、地域主権を念頭に、私たち自らの政策を提案・提言することで、行政をはじめ有効な対応策を要請したい。
 道内の雇用情勢は、北海道労働局のレイバーデーターによると、昨年4月以降は『一段と厳しい状況にある』。さらに9月以降は『依然として厳しい状況にある』ということで推移しており、昨年11月末の有効求人倍率は0.38倍ということで、対前年同月比で言うと29ヶ月連続のマイナス。さらに有効求人数で言うと、前年同月比が37ヶ月連続のマイナスという状況であり、加えて高卒の就職内定率は45.2%ということで、大学卒業者を含めて『ロストジェネレーション』と言われるような状態になっている。さらに行政もそうですし、私たち連合北海道も労働相談窓口を開いておりましたが、最近は仕事、就職の相談はさることながら、生活、特に生活保護や生活資金に関わる相談件数が大変に増えている。私どもはこういった雇用の問題について、各方面への訴えかけをさらに強めていく」

 と挨拶した。
 
 また民主北海道の三井わきお代表は、
 
「昨年はまさに歴史的な選挙だった。政権交代が実現できたのも、高柳会長をはじめ、連合傘下のみなさんの大きな力をいただいた結果だと思います。衆議院15人、そして鳩山総理、横路衆院議長が誕生したわけでございます。新政権、鳩山政権は、国民のみなさんが作った国民政権であります。常に国民の皆様の目線に立ち、謙虚に耳を傾けながらマニフェストを誠実に履行し、日本の歴史を変えるとの意気込みで、新たな国づくりに全力を傾けて参ります。
 参議院選挙につきましては、高柳会長にご心配やらご心労をおかけしておりますけども、最後は高柳会長としっかりまとめてまいりたい。同時に今年は統一地方選挙への準備を整える年でもあります。新しい北海道をつくるため、民主党北海道は念願であります、道政の奪還と奪取に向けて全力を挙げて取り組んでまいります」
 
 と力強く抱負を語った。
 
 さらに上田文雄札幌市長は、
 
「いま一番、社会的に問題なのは雇用の確保だ。高柳会長からも今年の春闘の目標として、組織労働者、無組織労働者に対する様々な労働条件、雇用確保ということについて闘争課題にされるとおっしゃったことについて、大変感銘を受けている。一人ひとりの市民が本当に不安に思っていること、それはやはり働く場がない、ということだと思う。雇用主に対して最低限、安易な解雇を認めないということは当然のことでありますけれども、やはり雇用、働く場を作っていくという積極的な姿勢をいつも考えて行かなければならないことだと思う。それは人手を沢山要する仕事といったものを、私たちが作っていくということではないか。合理化をし、人手を省いていく、効率を優先していくことによって、何が生まれたのかということに対する、私は深い反省と、そして将来展望をそういう反省の中から、労働のあり方、社会の成り立ちのあり方といったものを本当に考えていかなければならない、そういう時期に来ているのだと私は思います。
 緊急雇用対策は、当然必要のことであります。そのことはしっかり、今を見つめて、今の生活をつなぐ。今の安心を獲得するために、どうしてもやり遂げなければならない課題であります。しかし、緊急は緊急でございます。本当に長期的なスタンス、視野に立って、労働といったものを、いかなるものが本当に価値のある労働政策として大事なのかということについては、しっかりとした現場の実感といったものを元にした提言をし、それに取り組んでいくということをしなければならないと思います。
 環境政策について、これは北海道は森林が7割を占める。この森林をどう活用して産業化していくかということに、本当に思いを致さないといけない。今、単純に考えてもこれらをバイオ燃料にしていくということで産業を興すということ、これが建設業で仕事にあぶれてしまっている労働者を、新しい産業につなげていく、転換をしていくという力にしていかないといけない。今、追い風でございます。国も25%削減という大きな目標を背負って、いま走ろうとしております。北海道はそれに適応できる、最もいい条件を備えた、そういう所であると思います。具体的に言えば、我々は190万人という消費者のいる街でございます。その新しい森林産業を育てるために、木質バイオを活用できる、消費の体制をつくっていくことが必要ですし、また地域のみなさんにもこのことを、ペレットストーブをつけていただきたい、札幌市ではペレットボイラーをつけた建物を造れよ、という形で、支援をしていきたい、そんな意味で川下から産業構造を変えていく、そういう努力をしていきたい。このようにも考えているところでございます。
 札幌市だけではとてもできることではありません。6市、大きなマチと連携をしながら、すべての政策の中でそのことに思いを致し、労働と環境、そして新しい産業を創出し、それをしっかり結びつけていく政策を採り、そしてそれをみんなで支持をしていくという体制を整えていきたいなとこんな風に思っているところであります。
 労働法制もしっかり考えてもらいたいと思います。同一賃金、同一労働なんて、ずぅっと、30年、40年前に僕らも勉強いたしましたけども、どこへ行ってしまったんでしょうか。そういう感じがいたします。
 豊かな生活、本当に人間を大事にする労働政策、そのためにはこの労働民法と言われるものを見直す必要がたくさんあります。ぜひ現場からこれをしっかり声を上げて、議員のみなさん方に伝え、そしてリアリティのある政治を実現できるようにみなさんと共に頑張ってもらいたいとこのように思います」


 と国会議員らに訴えた。
 
 議員代表として乾杯の挨拶に立った荒井聰総理大臣補佐官が「最後に、今日は高橋はるみ知事がお見えになっておられますので、夕張にもう一度光を与えてください」と訴えかけた。

「政権が変わりました。夕張の再建計画を政府は待っています。ぜひ夕張の人々に光の当たる、その再建計画を夕張と一緒に、北海道庁が作っていただけるようにお願いします」と荒井補佐官は語った。
 



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Posted by 北方ジャーナル at 23:27│Comments(0)政治経済
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