2008年11月05日
自然浄道宗に地元住民がNO!
札幌市中央区に仮寺務所を置く宗教法人「自然浄道宗」(代表役員・宮田泰敬氏)が進めている清田区への「寺院移転計画」に対し、地元住民が反発を強めている。
平成14年に設立された単立法人である自然浄道宗は、神奈川県下で不動産業などを営む宮田氏が代表役員に就任した昨年8月以降、同氏とその傘下企業の所有地であった約4.65ヘクタールの市街化調整区域に、5,653壇もの大型納骨堂を備えた「泰山寺」の建設を計画。今年2月末に札幌市に対して開発許可に向けた事前審査申請を行ない、今春から事前協議に入っている。
自然浄道宗側はその理由のひとつとして、地元住民の強固な反対を挙げているもようだが、確かに清田第五町内会を中心とする地元の反発には並々ならぬものがある。宗教法人側は7月27日、8月30日、9月7日、14日、21日と5回にわたって住民説明会を開催したが、いずれも「自然浄道宗なる得体の知れない宗教団体」(地元住民)の活動実態に関する質問などが相次いだのに対し、法人側が十分な説明を出来なかったことから流会となって終わっている。
自然浄道宗側は9月21日の実施をもって住民説明会の終了を町内会側に伝えたが、文書による質問には答えるとしたため、町内会側は上田文雄札幌市長宛に提出すべく反対署名を集める活動を開始するとともに、10月15日付けで自然浄道宗に質問状を送付した。この反対署名が、11月初旬段階で清田第五町内会分で1,219名、周辺19町内会のうち10町内会分で4,994名にも上っているという。
「署名は20歳以上に限ってお願いしているので、第五町内会ではほぼ100%の方から反対の意思表示をいただいたことになります」(町内会役員)
自然浄道宗側からの回答は5日現在届いていないとのことだが、これから降雪期に入ることや、宗教法人側は開発許可手続きに着手しているだけで「墓地埋葬等に関する法律」を所管する同市生活環境課との事前協議には入っていないことなどを勘案すれば、計画の実施時期は来年以降に持ち越される公算が大きい。
また一方、そもそも自然浄道宗は自ら寺院を建設する意思はないのではないかとの見方も根強い。その理由については、11月15日発売の北方ジャーナル12月号で詳しく報じる予定だが、小林浄海氏を開祖とする任意団体から出発し、平成14年に法人格を取得した自然浄道宗が、法人設立当初から「身売り話」を各所に持ち込んでいたことは、本誌が既報している通り多くの人が知る事実だ。

謎多き「無宗・無詣」の宗教法人の意図とは何なのか。自然浄道宗には、取材への対応を求めていきたい。(ひ)
Posted by 北方ジャーナル at 22:28│Comments(0)
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