2022年06月22日
北方ジャーナル7月号の誌面から 北海道フォトエッセイ73「新たな“ゆとり”空間の出現 日本離れした旭川駅周辺の夜景」

旭川駅裏「北彩都ガーデン」の夜景(5月21日撮影・©️白井暢明)
初夏の季節となり、コロナ禍の鎮静化とともに各地のお祭りやイベントが復活してきた北海道。そんな中、今月号の北海道フォトエッセイで筆者の白井氏は、地元である旭川に目を向け、再開発が進んだ駅裏の北彩都ガーデンでのショットと一文を寄せてくれた。忠別川の遊水池である鏡池、その水面に映じた色彩が最も鮮やかになった瞬間を切り取った一枚だ。(く)

旭川駅正面出口からの夜景(5月21日撮影・©️白井暢明)
日が落ちて辺りが暗くなり、周囲の建物の灯りが鏡池の水面に映り始める頃、池の端に三脚とカメラをセットしてシャッターチャンスを待つ。風が止み、水面に映じた色彩が最も鮮やかになった時を狙ってシャッターを切る。最近旭川駅裏に生まれた全く新しい景観、日本離れした美しい夜景が映像化される瞬間だ。
この駅は今から11年前に高架化された。どこでもそうだが、駅舎の高架化の目的は、市街地の分断を解消して駅裏の活性化を図ることにある。しかし旭川駅の場合、事情はまったく異なっていた。駅裏には忠別川が流れているのだ。
もともとは国鉄の所有地であった広大な駅裏一帯には川から水を引いて池が造られ、カモなど水鳥の姿も見られるようになった。つまり、ここでは高架化の結果として駅裏一帯が川と池に面した緑豊かなゆとりの空間になったのである。
池に沿って遊歩道を歩いて行くと花々が咲く北彩都ガーデンに到る。夏になるとこの辺りはビアガーデンやコンサート会場にもなる。そして周囲には新しい建物が建ち、お洒落な景観に一変した。
この夜景の映像を初めて見た人びと、特にしばらく旭川から離れていた人は言う。「これが本当に旭川なの?」と。そう、旭川の顔、駅周辺は変わったのだ。駅の内部、そして表玄関からの風景も全く新しい顔になった。駅の内も外も実に広々とした空間だ。構内には小さなギャラリーやアイヌ文化のコーナーまである。
まさに「ゆとり」が映像化された新たな世界、それが旭川駅周辺の新景観だ。
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Posted by 北方ジャーナル at 18:02│Comments(0)
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