2017年03月16日
不祥事報告記事で誤報 本誌、道警に謝罪
『北方ジャーナル』4月号(3月15日発売)掲載の記事「道警不祥事から考える〈14〉」に重大な事実誤認があったことがわかり、北海道警から指摘を受けた担当記者が15日夕までに誤りを確認、道警に対して口頭で謝罪した。
当該記事(同号32ページから掲載、全4ページ)には、昨年6月8日に「警察本部長訓戒」の処分を受けた道警の巡査長が「児童ポルノ公然陳列」の容疑で捜査されていたかのような記述があるが、実際にはそのような事実はなく、巡査長は異なる別の事件(不正アクセス防止法違反)のみで捜査されていた。誤報の原因は、担当記者(小笠原淳)が公文書開示請求で入手した文書を誤読したことによる。
当該記事(同号32ページから掲載、全4ページ)には、昨年6月8日に「警察本部長訓戒」の処分を受けた道警の巡査長が「児童ポルノ公然陳列」の容疑で捜査されていたかのような記述があるが、実際にはそのような事実はなく、巡査長は異なる別の事件(不正アクセス防止法違反)のみで捜査されていた。誤報の原因は、担当記者(小笠原淳)が公文書開示請求で入手した文書を誤読したことによる。

記者が入手した文書のうち『犯罪事件受理簿』という文書の中に、不正アクセス事件と児童ポルノ事件が併記されている1枚がある(上掲写真)。この文書が、「6月8日付の訓戒措置に係る『犯罪事件受理簿』」(大意)という趣旨の請求に対して開示されたものだったため、記者は不正アクセスと児童ポルノの両方が1件の訓戒措置に関連していると解釈、ともに同じ巡査長による事件として記事中で言及し、少なくとも2カ所で断定表現を用いて報じた。また同記事では児童ポルノ事件のほかにも複数の事件を採り上げているが、記事全体のタイトルとして児童ポルノ事件を前面に出し、事実であるかのように強調した上、扉ページに『受理簿』の当該箇所を接写した写真を掲載した。
これに対し、北海道警の広報課が15日夕、小笠原記者への電話で「そのような事実はない」と指摘、「たいへん遺憾である」と口頭で抗議を寄せた。指摘を受けた記者が当該『受理簿』を作成した道警のサイバー犯罪対策課に問い合わせたところ、『受理簿』の「別紙」が1枚の文書に2つの事件を記録する書式になっていることなどがわかった。今回開示された別紙に載る2件のうち1件は、記者の請求に対応するものではなかったことも明かされた。
サイバー犯罪対策課の説明を受けた記者は同日、改めて広報課に口頭で謝罪、誤報に到った経緯を説明した。
本誌は次号(4月15日発売の5月号)で訂正・謝罪記事を掲載することになるが、すでに4月号を購読された読者に対しては、先んじてこの場でお詫び申し上げたい。事実と異なる情報を発信し、まことに申しわけございませんでした。
(本誌編集長・工藤年泰、担当・小笠原淳)
Posted by 北方ジャーナル at 14:59│Comments(0)
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