2009年01月15日
弱体化する自民党、迷走する麻生政権

本誌2月号掲載の巻頭マンガ。「タガが緩んできたんじゃない!?」 (c)石川寿彦
過日、漢方の名医として内外に知られる本間行彦院長(北大前クリニック)と多岐に渡るテーマで対談させてもらう機会を得た。その詳細は来る3月号(2月15日発売)に収録予定だが、印象に残った発言がいくつもあった。例えば本間院長は「攻めている間というのは勢いがあるもの。物事を進化させたり時代を変えていくためには時に“壊す”ということも必要なんです」とし、次のように言葉を継いだ。
「しかし、壊した後のビジョンがないままに突っ走っている場合が多いんですね」
ここから本間院長とは現在の民主党の状態、そして膠着&閉塞した政局や与党政権の話になっていったのだが、そのなかで彼が危惧していたひとつが、発足以来、国民の審判を受けずに迷走を続ける麻生政権の姿だった。

縦横無尽に昨今の世相を斬ってくれた北大前クリニックの本間行彦院長
「自民党がいいとか悪いという話ではないんです。権力というのは基本的に淀むものなんです。そこのところの刷新を怖れ、権力にしがみついている姿に国民はますます幻滅する。そんな構図になっています」(本間院長)
本誌の巻頭マンガを担当している漫画家・石川寿彦氏は15日発売の2月号で、渡辺喜美元行革大臣の自民党離党を題材に、自民党の“タガ”が緩んできた事実と麻生首相が裸の王様であることを痛烈に皮肉ってみせた。
現在、我が国の大きな不幸のひとつは、国民による政権選択の機会が遠ざけられ続けているということであろう。自民党か民主党か、どっちが勝つか負けるかということは結果であって、本質的な問題ではない。07年夏の参院選での敗北がトラウマとなり“関ヶ原”を敬遠するあまり、自民党は結果的に弱体化の道を歩むこととなった。その愚に気づかないまま最終局面まで追い込まれつつあるのが、現在の麻生政権というわけだ。
政治の世界は本来非情なものだ。もっと言えば生死にかかわる危険な領域、職業と言っていい。明治以降を例にとっても、いったいどれだけの人数の政治家が非業の死を遂げたことか。一国のトップ、内閣総理大臣ともなれば、安倍や福田ではないが、生半可の考えでは逃げ出したくなるほどの重責がのしかかることにもなろう。だが、同時に権力の「蜜の味」というのも相当に魅力があるようだ。
「いや編集長、権力というものはね、いちど持つと本当に離せないものみたいですよ。市議のセンセイですらね…」
どうやら本間院長の患者さんには色々な人がいるようだ──。
4月15日発売の本誌5月号のトップは「乗っ取りに揺れるフットサル場“蹴”」だ。「旭川いじめ凍死」公開シンポの報告も
3月15日発売の本誌4月号のトップは「札幌のフットサル場で起きた異変 突然解任された取締役が怒りの告発」だ
2月15日発売の本誌3月号のトップは「旭川いじめ凍死事件の深層④ 元校長が証言 “誤報道の嵐で引き裂かれた尊厳”」
北方ジャーナル2月号の誌面から 巻頭言「メディアの驕り」
1月13日発売の本誌2月号のトップは「旭川少女凍死事件の深層 元校長が証言 “私が広瀬爽彩さんと過ごした3カ月”」だ
北方ジャーナル1月号の誌面から つれづれフォトエッセイ「冬に備え森の中を動き回るエゾリスとの出逢い」
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Posted by 北方ジャーナル at 18:20│Comments(0)
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