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2008年12月01日

路上支援雑誌『ビッグイシュー』地下ブース稼働


「今年も地下販売ブースのご愛顧よろしくお願いします」と、Mさん(右)=12月1日午前、札幌市中央区

 12月1日朝、札幌市中央区の地下街(大通西2)にホームレス支援雑誌『ビッグイシュー』の販売ブースがオープン、地下鉄大通駅の利用客らが行き交う通勤時間帯に販売員らの売り声が響いた。

 同ブースの開設は、昨年の試行稼働に続いて2度目。ビッグイシューは路上販売で流通させるのが原則だが、冬の長い北海道で通年の屋外販売は現実的に難しいとあって、地下を管理する札幌市のはからいで特設ブースが誕生した。同市保健福祉局が交通局から場所を賃借する形で(4カ月で約5万円)2平方メートルのスペースを確保し、冬期間限定でホームレス販売員たちに提供している。

 2期目の今冬は、今年3月に販売員になったMさん(48)ら3人がスケジュールを調整し、毎日午前7時半から午後8時まで交替でブースに立つ。初日は最新号(第108号)の発売日と重なったため、販売前の午前7時ごろに3人がブースに集合、市内での販売活動を支える「ビッグイシューさっぽろ」(中央区・中島岳志代表)のメンバーらとともに手際よく販売準備を進めていた。

 初日の“開店”とともに売り声を上げ始めたMさんは、「朝はみんな急いでるから厳しいかも」と苦笑しつつも、声の調子を落とすことなく道行く人たちに最新号を勧め続けた。最初のお客さんは、午前8時25分に訪れた女性。深ぶかとお辞儀するMさんに1000円札1枚を手渡し、「お釣りはいいわ。頑張って!」と言って雑踏の中に消えて行った。

 ビッグイシューは隔週発行で(毎月1日・15日)、定価300円。販売員が1冊140円で雑誌を仕入れ、差額の160円を報酬として受け取る仕組みだ。発行のねらいは、販売員たちの自立生活と社会復帰。故郷の空知管内から札幌に出て路上歴1年4カ月のMさんは、来年早々にもアパートを借りることを目標に、今年も路上で年を越す。昨年12月から地下鉄琴似駅前に立つSさん(48)は、夕張市出身。売り上げの中からこつこつ貯金を続け、路上生活10周年を迎える来月中旬には独立したい考えだ。

 雑誌の編集発行を手がけるビッグイシュー日本(大阪市北区)代表の佐野章二さん(66)は、「地下ブースは、いわば複数の販売員の共同店舗。こういうケースは世界的にも珍しい。昨年の試みではブース設置期間の売り上げの伸びが顕著で、多くの市民の皆さんに雑誌を知っていただくことができたと思う」と手応えを話す。将来的には通年の運営に期待しており、「札幌の仲間たちには、一日も早く畳の上で暮らせるように頑張って貰いたい」と、エールを贈る。

 5日には、ビッグイシュー初めての単行本『世界一あたたかい人生相談』(A5判112ページ、税込1400円)の販売も始まる。年中無休のブースは大晦日も稼働、3人は年の瀬まで休みなく働くことになりそうだ。巷では路上生活者の「定額給付金」受給が困難なことも話題に上るが、稲作農家に生まれ育ったMさんは「そんなものはいらない。お金は働いて稼ぐもんだ」と、玉の汗を浮かべた笑顔で言い切った。 (ん)


Posted by 北方ジャーナル at 13:24│Comments(0)
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