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出演者全員で平和を祈願した「笑劇・どうする家康～風雲関ヶ原の戦い」のラスト場面（11月26日午後、札幌市北区の麻生地区会館）

　高齢者による全国組織「ナルク」（神野毅会長）の地方拠点のひとつであるＮＰＯ法人「ナルク札幌 さくらんぼ」（北区・八百坂康子代表）が11月26日、恒例の一大イベント「さくらんぼ文化祭」を麻生地区会館で開催した。

「自立・奉仕・助け合い」を基本理念に掲げる「ナルク」は元松下電器常務取締役だった高畑敬一氏（故人）の発案で約30年前に発足したボランティア団体（正式名称は特定非営利活動法人ニッポン・アクティブライフ・クラブ）だ。大阪に本部を置き、全国各地をはじめ海外の拠点でシニアたちが奉仕や互助の活動に取り組んでいることで知られる。　　（く）

公演を成功させ喜ぶ「平和の使者」役の八百坂代表

　今回で17回目を数えた「さくらんぼ文化祭」は午前11時から八百坂代表の挨拶でスタート。認知症予防に関する講演や男性コーラスグループのステージなど盛り沢山だったが、この日の目玉はなんといっても午後から上演された八百坂代表率いる「ピンコロ劇団」によるチャンバラ劇。

　今年のＮＨＫの大河ドラマをもじった「笑劇・どうする家康～風雲関ヶ原の戦い」と題し、徳川家康の天下取りをコミカルに描き、最後は現代にタイムスリップ。大リーグの大谷翔平やラーズ・ヌートバーも登場して全員で世界の平和を祈願するという奇想天外なストーリー。ナルク札幌では１年がかりで衣装をはじめ大道具や小道具を手作りし、練習を重ねてこの日に臨んだ。

　当日は他のナルク支部のメンバーや地元の商店街振興会などもバックアップ。台詞をカンニングペーパーに大きく書いて飛び入りでも参加できる工夫を凝らしたステージには総勢30人以上が出演し、“想定内”の凡ミスやハプニングに会場は終始笑いと拍手に包まれた。

　今回は、シニアばかりではなく30代や40代も出演し華やかさが加わったうえに、４頭の馬や小舟など大がかりな大道具も目についた。観客を巻き込む仕掛けといい、出色の出し物だったと言っていい。

「観客がすぐに出演者になれる、この笑劇を提げて呼ばれればどこにでも参ります。少人数での簡略化版もありますので、お気軽にお声がけください」（八百坂代表）


文化祭の最後は「長生き音頭」に乗って全員で健康体操