2022年07月15日
北方ジャーナル2022年8月号

7月15日発売。お求めは道内有名書店、セイコーマート、インターネットではAmazon、またはオンライン書店『Fujisan.co.jp』、あるいは直接当社(右サイドバーのメールボタンから)までお問い合わせください。
【報道】道警不祥事から考える〈57〉
副署長 相継ぎ自殺か
道警・旭川方面で異例の事態
ストレス、パワハラ疑う声も

5月末から6月にかけ、北海道警察・旭川方面の2警察署で副署長の急逝が相継いだ。ともに50歳代後半の男性で、階級は警視。1人は暴力団捜査など刑事部門で実績を積み、もう1人は警備・公安畑を長く歩いた。前者にかかわる“事件”は報道大手の取材で周知の事実となったが、後者の話題はほぼ表沙汰になっていない。時期の重なりは偶然だった可能性が高いものの、同じ管内で同じ役職の警察官の訃報が続くのは異例の事態といえるだろう。2人の副署長に、何があったのか。(小笠原 淳)
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【報道】首相批判封殺の波紋㉓
「判決、確認していない」
野次訴訟、公安委には他人事
道の控訴決裁は副知事「代決」

「判決文そのものは確認していません」。地元警察を監督する公安委員会のトップがそう言い切ったのは、6月下旬のこと。首相演説野次排除事件をめぐる国賠訴訟で完敗を喫した道警は、その後すかさず控訴に踏み切ったが、公安委はその判断を追認したのみで、司法の決定に目を通していないというのだ。さらには、被告である道の知事も控訴の決裁に関与せず、警察の意向を丸呑みして副知事に「代決」させていた。わかったことは、1つ。警察を制御できる公的機関は、北海道には存在しない――。(小笠原 淳)
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【報道】道東・新興メディアの舞台裏で
船出直後の波瀾
新装地域紙で労使間トラブル
労基、ネムロニュースに勧告

この春に産声を上げた地方紙で、編集現場の混乱が続いている。発端は、労働環境の改善を求めて組合を結成した記者たちが取材・執筆の現場から逐われた異例の人事。創刊時の過重労働などを訴えていた記者らは問題を労働当局に持ち込み、6月末には賃金未払いの是正勧告に到った。7月に入ってからは労働委員会への救済申し立てが受理され、労使間の緊張はなお続きそうな様相。紙面の劣化を指摘する声も聴かれる中、生まれたばかりの新聞社では今、何が起きているのか――。(小笠原 淳)
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【報道】告発・絶望の学府⑯
第三者委 新たに設置か
江差看護・パワハラ死解明へ
卒業生らは学生間いじめ否定

新たな被害調査が求められている北海道立高等看護学院のパワーハラスメント問題で、道が昨年設けた第三者調査委員会とは別のメンバーによる調査チームが発足する可能性が浮上した。教員によるパワハラを苦に自殺したとみられる在学生の事案で、遺族の申し入れを受けた道が設置の検討を進めているという。同事案では事情を知る卒業生らも証言に名乗りを挙げており、一連のパワハラ問題で最悪の被害にようやく真相解明のメスが入り始めた。(小笠原 淳)
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【経済】北海道観光振興機構新会長に小金澤健司氏が就任
新会長に託された解体的出直し
求められる分配組織からの脱却

公益社団法人北海道観光振興機構(本部札幌)の新会長にコールセンターを運営するアイティ・コミュニケーションズ(本社札幌)の会長を務めていた小金澤健司氏(62)が就任した。だが、このトップ人事を多くの関係者は驚きをもって受け止めた。同氏が観光業界はもとより経済界でもあまり顔が知られていない人物だからだ。「北海道観光の司令塔」とも言われる振興機構だが、期待される役割を果たしていないことは多くの関係者が認めるところ。同氏に託された役割は、まさにその司令塔機能を創造することにある。 (佐久間康介)
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【経済】「道内20信金3月期決算」を数字で読み解く
ゼロゼロ融資一巡で貸出金減少
「先の見えない中での安定」決算

北海道の地域経済を支える道内20信用金庫の2022年3月期決算が6月22日に出揃った。コロナ2年目となる決算は、収入の減少以上にコストが抑えられたため全金庫が黒字を確保、そのうち14金庫が増益、6金庫が減益となった。預金は堅調に伸びているが、貸出金はゼロゼロ融資が一巡し、一部で返済が始まっていることから期末残高ベースでは減少した。期末の貸出金減少は8年ぶり。倒産が少なかったため一般貸倒引当金の繰入額が減少しているが、一部金庫では不測の大型倒産による個別貸倒引当金の積み増しを余儀なくされたところもあった。ある金融関係者は今回の内容を「先の見えない中で安定感のある決算」と評した。(佐久間康介)
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【環境】風力発電を検証する横断組織「北海道風力発電ネットワーク」設立
危機感から道内各地の団体が連携
「毛無山視察」には小樽市長も参加

風力発電の建設に反対する道内の住民団体や個人が連携する横断組織「北海道風力発電問題ネットワーク」が6月15日、設立された。道内で大規模な風力発電が計画されている問題に危機感を持つ同ネットワークでは、国や議会、自治体に規制の強化を訴えていく考え。まず活動の第1弾として、7月10日投開票の参院選に道内から出馬する立候補者に質問状を送付。ホームページなどで回答を公開し風力発電問題の争点化を狙うという。 (武智敦子)
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【連載】“核のゴミ”レポートPART33 「原子力マネー」に頼らぬ地域振興プラン
“地域の宝”を掘り起こせ
「核抜き」で持続可能な社会を
住民たちがまちづくりを模索

“核のゴミ”を埋めるより、住民の手で“地域の宝”を掘り起こそう──と、泊原発の地元4町村と最終処分地選びの「文献調査」が進む寿都町の住民グループが地元有識者や札幌などの研究者と始めた「地域振興プランづくり」が本格化している。6月下旬には原発城下町の福井県美浜町で半世紀にわたる反対運動を続けるかたわら、林業を中心にした体験事業に取り組む松下照幸さんの講演会を開催(約40人が参加)。小水力発電の可能性や地域のエネルギー事情を探る地道な調査も進む。住民のところに足を運び、この地域の実態に即した「原子力マネー」に頼らない振興策について、今秋には中間報告をまとめる予定だ。(ルポライター・滝川 康治)
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【ニュース】
■バス事故「起訴違法」に国が控訴
国賠訴訟二審、札高裁で初弁論
──双方が控訴、一審原告は賠償の増額求める
■裁判所が「文提」命令に慎重姿勢
取り調べ映像開示判断、先送り
──不当捜査被害国賠訴訟で問われる「提出の必要性」
■地元検察トップが相継いで着任
札地検に2代続いて女性検事正
──高検検事長は初の道内勤務
■読売の女性記者が万引きで逮捕
周囲からは適切なケア求める声
──疑われる窃盗症、取材受けた男性が慎重な報道呼びかけ
■同性パートナー扶養認定を調査
少なくとも30超の自治体が運用
──「道職員SOGIハラ訴訟」で道外の先行例あきらかに
■閉店したパンの「HOKUO」が復活
実父との確執乗り越え西区で新創業
──「お客様が背中を押してくれた」と斉藤社長
■キャリアバンクグループの日本語
学校が佐賀のキャンパスで入学式
──ジャパンランゲージが札幌に次ぐ2校目として開設
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【創刊50周年記念特集】
【創刊50周年に寄せて】忘れられない「札幌エムケイ問題」
報道が後押しになった国との闘い(ほくていホールディングス会長 加藤 欽也)
【創刊50周年に寄せて】メディアの罪と役割
その爪痕は、ずっと残り続ける(光ハイツヴェラス社長 森 千恵香)
【特別談話】 内部牽制や内部告発に不可欠な見識
「雑誌に言う」と凄まれたら北方ジャーナルを紹介する(キャリアバンク社長 佐藤良雄)
【再録・特別対談】
原田宏二(元道警釧路方面本部長)×赤羽喜六(ミートホープ元常務)
「終わった」今こそ問う 内部告発は社会を変えられるか?
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【介護】北海道友愛福祉会の新理事長・市川茂春氏に訊く
半世紀に亘る法人のレガシーを
次の世代に伝え地域と共に歩む
「人を大事にする」前理事長の教えを胸に

江別市で特別養護老人ホーム「静苑ホーム」などを運営する社会福祉法人北海道友愛福祉会の新理事長に、同施設の施設長で業務執行理事を務めていた市川茂春氏(49)が4月1日付けで就任した。前理事長で半世紀にわたり江別における高齢者・障害者福祉に大きな足跡を残し、全国老人福祉施設協議会の幹部として我が国の社会福祉の発展にも貢献した中田清氏の後継者として抜擢されたもの。「人が人を支えるのが介護。だからこそ人を大切にしたい」と語る若きトップリーダーに、人材育成のあり方や今後の運営方針などを訊いた。
(6月22日収録・聞き手=本誌編集長・工藤年泰)
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【寄稿】カーボンニュートラルへの接し方を考える
電気料金異常事態
今すぐ料金高騰対策をしないと社会がもたない
㈱あかりみらい代表取締役 越智文雄氏
いま猛暑が到来している中で70年代オイルショック以来の電力逼迫と電気料金高騰の非常事態を迎えている。この混乱の影響で電力自由化制度は崩壊し、全国数万件の企業や自治体施設が最低保障約款の適用により3割から5割近い値上げを強いられる異常事態が発生している。この状況を乗り切るため、我々は何を為すべきか──。
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【経済】
制限解除後の経済を牽引する
道産子事業者のものづくり力
道産品の底力でコロナ禍に反転攻勢

この6月、北海道の良品にフィーチャーした催しや新店舗の開業が札幌で相次いだ。いわゆるコロナ禍の影響でこれまでさまざまなビジネス活動に不自由を強いられ、商品アピールなどの機会にあまり恵まれなかった道内のものづくり企業にとっては、ようやくコロナ前の働きを取り戻す足掛かりを得たように見受けられた。ここでは3年ぶりに実施された道内最大規模の商談会「北海道産品取引商談会」の様子と、ISHIYA(イシヤ、本社札幌、石水創社長)グループの石屋商事が札幌駅前通地下歩行空間そばにオープンした「22%MARKET」の概要を紹介。これらの事柄を通じて北海道のものづくり力を伝えたい。(髙橋貴充)
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【お墓】変わりゆく現代のお墓事情
進む簡素化と低価格化の流れ
コロナ封鎖で墓石調達危機も
変わるカタチと変わらない供養の心

もうじきお盆の季節がめぐってくる。多くの人が旅立った故人や先祖に思いを寄せ、冥福を祈ると共に家族の絆を再確認することだろう。その象徴と言えるのがお墓参りだが、昨今のお墓事情はどうなっているのだろうか。決して安いとは言えないお墓の建立費用。経済状況の変化などから、お墓は総じてコンパクト化が進むと同時に少子高齢化に伴い承継者を不要とするタイプも多くなっている。最近は中国のロックダウンによる石材不足といった国際情勢にも左右されているようだ。そんな現代のお墓事情を真駒内滝野霊園(札幌市南区)の協力石材店である昭光石材店(同)の阿部正樹社長(67)に訊いた。変わりゆくお墓と変わらない供養の心とは──。(6月23日取材)
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【演劇】劇団うみねこ元代表の吉川勝彦さんに訊く【1】
芝居と教育に捧げた58年
多くの若者が慕う人間力

小樽市の「劇団うみねこ」の元代表、吉川勝彦さん(77)。脚本、演出を手掛け芝居をプロデュースする傍ら、市内の私立高校で演劇を教えてきた。挫折しかけたり、悩んでいる生徒の話を聞き、一緒に泣き笑う。演劇人としてだけでなく人間としての温かさに惹かれるのか、彼のもとには多くの若者が集ってくる。そんな吉川さんが学校から身を退き、選んだ人生の第2幕は小樽の演劇史の執筆だという。話を聞いていても小気味よいほどテンポがよく、惑いがない。吉川さんの58年に亘る演劇人生を3回シリーズで辿る。 (武智敦子)
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【連載】ルポ「ひきこもり」83──「支援」をめぐる行政と民間のズレ
小樽市の姿勢は「支援者ありき」
当事者抜きの施策のミスマッチ
札幌市のNPO法人「レター・ポスト・フレンド相談ネットワーク」(レタポス・田中敦理事長)が5年前から小樽市で主催してきた居場所事業「サテライトSANGOの会inおたる」。本誌3月号で報じた通り、レタポスは昨年度、同事業の事務局を務める小樽市に「名義後援団体による実行委員会」をつくるよう求めていたが、実際にできたのは「小樽市ひきこもり支援協議会」という支援者主体の組織で、市の連絡不備で後援団体の一部に必要な情報が伝わらないという事態が起きていた。今年度、レタポスの居場所事業は8月からスタートする。市は昨年度の反省を踏まえたのか6月初旬、後援団体による初の実行委を開いた。ただ先の支援協議会は存続させる方針で、ここに地元の家族会が参加できるかどうかは不透明。小さな不協和音は今も続いている。(武智敦子)
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【連載】戦争遺産をめぐる旅 【83】
見学者の心を激しく揺さぶる
改装後の広島平和記念資料館
各国の指導者が知るべき事実

ロシアのウクライナへの軍事侵攻で核兵器使用の可能性が現実のものとして語られるようになり、あらためて広島や長崎が注目されている。唯一の被爆国である日本で原爆の被害の実態などを世界に発信しているのが広島平和記念資料館だ。さる6月中旬、3年前にリニューアルオープンしたこの資料館を訪れると、改めて核兵器の恐ろしさを思い知らされると同時に酸鼻を極めた被爆の実態に胸が痛み、核廃絶を願わずにはいられなかった。世界が新たな「核の恐怖」に直面しているいま、我々が学び、考えなければならないものが、そこにある。
(ジャーナリスト 黒田 伸)
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【フォトレポート・トピックス】
●新人看護師パワハラ死訴訟、二審へ 支援集会で遺族が決意新た
●「五輪いらない!」札幌・招致反対デモに100人
●「カレス記念病院」が着工!新幹線札幌駅東口で2025年4月開院へ
●BPOとHRテックが融合した“全ておまかせ”の代行サービス「簡単年調」
●新札幌心臓血管クリニックが始動!
●札幌の夏の代名詞再び 大通ビアガーデン復活
●ナルク札幌が創立25周年記念行事を開催
●1本売上で1円を地産地消活動に。「一番搾り 北海道応援缶」を発売
●コカ・コーラ社「い・ろ・は・す」が13年ぶりにボトルリニューアル
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【連載コラムなど】
*北海道フォトエッセイ
*視点 公共交通をどうする?
*シネマ
*スポーツ筆刀両断
*探訪! 脳内北海道
*新設企業情報
*古本屋女房の“古本的日常"
*デンタルエッセイ
*北海道妄想紀行
*連載小説 特別授業
*囚活通信
*夏井功の「夜を駈ける車イス」
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【今月の表紙】鈴木翁二画
『オカエリいってらっしゃい』
【経済】北海道観光振興機構新会長に小金澤健司氏が就任
新会長に託された解体的出直し
求められる分配組織からの脱却

公益社団法人北海道観光振興機構(本部札幌)の新会長にコールセンターを運営するアイティ・コミュニケーションズ(本社札幌)の会長を務めていた小金澤健司氏(62)が就任した。だが、このトップ人事を多くの関係者は驚きをもって受け止めた。同氏が観光業界はもとより経済界でもあまり顔が知られていない人物だからだ。「北海道観光の司令塔」とも言われる振興機構だが、期待される役割を果たしていないことは多くの関係者が認めるところ。同氏に託された役割は、まさにその司令塔機能を創造することにある。 (佐久間康介)
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【経済】「道内20信金3月期決算」を数字で読み解く
ゼロゼロ融資一巡で貸出金減少
「先の見えない中での安定」決算

北海道の地域経済を支える道内20信用金庫の2022年3月期決算が6月22日に出揃った。コロナ2年目となる決算は、収入の減少以上にコストが抑えられたため全金庫が黒字を確保、そのうち14金庫が増益、6金庫が減益となった。預金は堅調に伸びているが、貸出金はゼロゼロ融資が一巡し、一部で返済が始まっていることから期末残高ベースでは減少した。期末の貸出金減少は8年ぶり。倒産が少なかったため一般貸倒引当金の繰入額が減少しているが、一部金庫では不測の大型倒産による個別貸倒引当金の積み増しを余儀なくされたところもあった。ある金融関係者は今回の内容を「先の見えない中で安定感のある決算」と評した。(佐久間康介)
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【環境】風力発電を検証する横断組織「北海道風力発電ネットワーク」設立
危機感から道内各地の団体が連携
「毛無山視察」には小樽市長も参加

風力発電の建設に反対する道内の住民団体や個人が連携する横断組織「北海道風力発電問題ネットワーク」が6月15日、設立された。道内で大規模な風力発電が計画されている問題に危機感を持つ同ネットワークでは、国や議会、自治体に規制の強化を訴えていく考え。まず活動の第1弾として、7月10日投開票の参院選に道内から出馬する立候補者に質問状を送付。ホームページなどで回答を公開し風力発電問題の争点化を狙うという。 (武智敦子)
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【連載】“核のゴミ”レポートPART33 「原子力マネー」に頼らぬ地域振興プラン
“地域の宝”を掘り起こせ
「核抜き」で持続可能な社会を
住民たちがまちづくりを模索

“核のゴミ”を埋めるより、住民の手で“地域の宝”を掘り起こそう──と、泊原発の地元4町村と最終処分地選びの「文献調査」が進む寿都町の住民グループが地元有識者や札幌などの研究者と始めた「地域振興プランづくり」が本格化している。6月下旬には原発城下町の福井県美浜町で半世紀にわたる反対運動を続けるかたわら、林業を中心にした体験事業に取り組む松下照幸さんの講演会を開催(約40人が参加)。小水力発電の可能性や地域のエネルギー事情を探る地道な調査も進む。住民のところに足を運び、この地域の実態に即した「原子力マネー」に頼らない振興策について、今秋には中間報告をまとめる予定だ。(ルポライター・滝川 康治)
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【ニュース】
■バス事故「起訴違法」に国が控訴
国賠訴訟二審、札高裁で初弁論
──双方が控訴、一審原告は賠償の増額求める
■裁判所が「文提」命令に慎重姿勢
取り調べ映像開示判断、先送り
──不当捜査被害国賠訴訟で問われる「提出の必要性」
■地元検察トップが相継いで着任
札地検に2代続いて女性検事正
──高検検事長は初の道内勤務
■読売の女性記者が万引きで逮捕
周囲からは適切なケア求める声
──疑われる窃盗症、取材受けた男性が慎重な報道呼びかけ
■同性パートナー扶養認定を調査
少なくとも30超の自治体が運用
──「道職員SOGIハラ訴訟」で道外の先行例あきらかに
■閉店したパンの「HOKUO」が復活
実父との確執乗り越え西区で新創業
──「お客様が背中を押してくれた」と斉藤社長
■キャリアバンクグループの日本語
学校が佐賀のキャンパスで入学式
──ジャパンランゲージが札幌に次ぐ2校目として開設
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【創刊50周年記念特集】
【創刊50周年に寄せて】忘れられない「札幌エムケイ問題」
報道が後押しになった国との闘い(ほくていホールディングス会長 加藤 欽也)
【創刊50周年に寄せて】メディアの罪と役割
その爪痕は、ずっと残り続ける(光ハイツヴェラス社長 森 千恵香)
【特別談話】 内部牽制や内部告発に不可欠な見識
「雑誌に言う」と凄まれたら北方ジャーナルを紹介する(キャリアバンク社長 佐藤良雄)
【再録・特別対談】
原田宏二(元道警釧路方面本部長)×赤羽喜六(ミートホープ元常務)
「終わった」今こそ問う 内部告発は社会を変えられるか?
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【介護】北海道友愛福祉会の新理事長・市川茂春氏に訊く
半世紀に亘る法人のレガシーを
次の世代に伝え地域と共に歩む
「人を大事にする」前理事長の教えを胸に

江別市で特別養護老人ホーム「静苑ホーム」などを運営する社会福祉法人北海道友愛福祉会の新理事長に、同施設の施設長で業務執行理事を務めていた市川茂春氏(49)が4月1日付けで就任した。前理事長で半世紀にわたり江別における高齢者・障害者福祉に大きな足跡を残し、全国老人福祉施設協議会の幹部として我が国の社会福祉の発展にも貢献した中田清氏の後継者として抜擢されたもの。「人が人を支えるのが介護。だからこそ人を大切にしたい」と語る若きトップリーダーに、人材育成のあり方や今後の運営方針などを訊いた。
(6月22日収録・聞き手=本誌編集長・工藤年泰)
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【寄稿】カーボンニュートラルへの接し方を考える
電気料金異常事態
今すぐ料金高騰対策をしないと社会がもたない
㈱あかりみらい代表取締役 越智文雄氏
いま猛暑が到来している中で70年代オイルショック以来の電力逼迫と電気料金高騰の非常事態を迎えている。この混乱の影響で電力自由化制度は崩壊し、全国数万件の企業や自治体施設が最低保障約款の適用により3割から5割近い値上げを強いられる異常事態が発生している。この状況を乗り切るため、我々は何を為すべきか──。
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【経済】
制限解除後の経済を牽引する
道産子事業者のものづくり力
道産品の底力でコロナ禍に反転攻勢

この6月、北海道の良品にフィーチャーした催しや新店舗の開業が札幌で相次いだ。いわゆるコロナ禍の影響でこれまでさまざまなビジネス活動に不自由を強いられ、商品アピールなどの機会にあまり恵まれなかった道内のものづくり企業にとっては、ようやくコロナ前の働きを取り戻す足掛かりを得たように見受けられた。ここでは3年ぶりに実施された道内最大規模の商談会「北海道産品取引商談会」の様子と、ISHIYA(イシヤ、本社札幌、石水創社長)グループの石屋商事が札幌駅前通地下歩行空間そばにオープンした「22%MARKET」の概要を紹介。これらの事柄を通じて北海道のものづくり力を伝えたい。(髙橋貴充)
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【お墓】変わりゆく現代のお墓事情
進む簡素化と低価格化の流れ
コロナ封鎖で墓石調達危機も
変わるカタチと変わらない供養の心

もうじきお盆の季節がめぐってくる。多くの人が旅立った故人や先祖に思いを寄せ、冥福を祈ると共に家族の絆を再確認することだろう。その象徴と言えるのがお墓参りだが、昨今のお墓事情はどうなっているのだろうか。決して安いとは言えないお墓の建立費用。経済状況の変化などから、お墓は総じてコンパクト化が進むと同時に少子高齢化に伴い承継者を不要とするタイプも多くなっている。最近は中国のロックダウンによる石材不足といった国際情勢にも左右されているようだ。そんな現代のお墓事情を真駒内滝野霊園(札幌市南区)の協力石材店である昭光石材店(同)の阿部正樹社長(67)に訊いた。変わりゆくお墓と変わらない供養の心とは──。(6月23日取材)
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【演劇】劇団うみねこ元代表の吉川勝彦さんに訊く【1】
芝居と教育に捧げた58年
多くの若者が慕う人間力

小樽市の「劇団うみねこ」の元代表、吉川勝彦さん(77)。脚本、演出を手掛け芝居をプロデュースする傍ら、市内の私立高校で演劇を教えてきた。挫折しかけたり、悩んでいる生徒の話を聞き、一緒に泣き笑う。演劇人としてだけでなく人間としての温かさに惹かれるのか、彼のもとには多くの若者が集ってくる。そんな吉川さんが学校から身を退き、選んだ人生の第2幕は小樽の演劇史の執筆だという。話を聞いていても小気味よいほどテンポがよく、惑いがない。吉川さんの58年に亘る演劇人生を3回シリーズで辿る。 (武智敦子)
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【連載】ルポ「ひきこもり」83──「支援」をめぐる行政と民間のズレ
小樽市の姿勢は「支援者ありき」
当事者抜きの施策のミスマッチ
札幌市のNPO法人「レター・ポスト・フレンド相談ネットワーク」(レタポス・田中敦理事長)が5年前から小樽市で主催してきた居場所事業「サテライトSANGOの会inおたる」。本誌3月号で報じた通り、レタポスは昨年度、同事業の事務局を務める小樽市に「名義後援団体による実行委員会」をつくるよう求めていたが、実際にできたのは「小樽市ひきこもり支援協議会」という支援者主体の組織で、市の連絡不備で後援団体の一部に必要な情報が伝わらないという事態が起きていた。今年度、レタポスの居場所事業は8月からスタートする。市は昨年度の反省を踏まえたのか6月初旬、後援団体による初の実行委を開いた。ただ先の支援協議会は存続させる方針で、ここに地元の家族会が参加できるかどうかは不透明。小さな不協和音は今も続いている。(武智敦子)
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【連載】戦争遺産をめぐる旅 【83】
見学者の心を激しく揺さぶる
改装後の広島平和記念資料館
各国の指導者が知るべき事実

ロシアのウクライナへの軍事侵攻で核兵器使用の可能性が現実のものとして語られるようになり、あらためて広島や長崎が注目されている。唯一の被爆国である日本で原爆の被害の実態などを世界に発信しているのが広島平和記念資料館だ。さる6月中旬、3年前にリニューアルオープンしたこの資料館を訪れると、改めて核兵器の恐ろしさを思い知らされると同時に酸鼻を極めた被爆の実態に胸が痛み、核廃絶を願わずにはいられなかった。世界が新たな「核の恐怖」に直面しているいま、我々が学び、考えなければならないものが、そこにある。
(ジャーナリスト 黒田 伸)
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【フォトレポート・トピックス】
●新人看護師パワハラ死訴訟、二審へ 支援集会で遺族が決意新た
●「五輪いらない!」札幌・招致反対デモに100人
●「カレス記念病院」が着工!新幹線札幌駅東口で2025年4月開院へ
●BPOとHRテックが融合した“全ておまかせ”の代行サービス「簡単年調」
●新札幌心臓血管クリニックが始動!
●札幌の夏の代名詞再び 大通ビアガーデン復活
●ナルク札幌が創立25周年記念行事を開催
●1本売上で1円を地産地消活動に。「一番搾り 北海道応援缶」を発売
●コカ・コーラ社「い・ろ・は・す」が13年ぶりにボトルリニューアル
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【連載コラムなど】
*北海道フォトエッセイ
*視点 公共交通をどうする?
*シネマ
*スポーツ筆刀両断
*探訪! 脳内北海道
*新設企業情報
*古本屋女房の“古本的日常"
*デンタルエッセイ
*北海道妄想紀行
*連載小説 特別授業
*囚活通信
*夏井功の「夜を駈ける車イス」
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【今月の表紙】鈴木翁二画
『オカエリいってらっしゃい』
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