2008年01月21日
鈴木宗男にインタビュー【2】
“ムネオ節炸裂!余話”第2回目である。
「なんでも聞いていって」と始まった今回のインタビューでは、かつての外務大臣、田中眞紀子と彼女をヨイショし続けたマスコミに対する痛烈な批判も含めて、いわゆるムネオ流の外交論が展開された。その数々の発言のなかで、印象に残ったことのひとつがロシアとの関係だ。
思い返せば、旧ソ連時代も含めムネオ氏とロシアとの関係は、浅からぬものがある。彼が師と仰ぎ、秘書を長年務めていた故・中川一郎衆議(元農相・1983年に“怪死”)が、タカ派と呼ばれながらも旧ソ連と太いパイプを持っていた事は有名な話である。
森首相の特命事項として、失脚前のムネオ氏が権力中枢で外務官僚の佐藤優氏らと対ロシア対策に奔走していたのもよく知られている事実。北方領土返還についても、両国の協議は今より遥かに熱を帯びたものだった。
ある意味、この流れがバッサリ断ち切られたのがムネオバッシングであり、鈴木&佐藤の逮捕ではなかったか。有能な実務者2人をロシア政策から切り離すこと。裏を返せば一連の騒ぎの裏で、アメリカへの著しい傾斜が企図されていた印象を覚えるのは私だけだろうか。
かつて中川は怪死し、そして鈴木は逮捕された。
──ロシアに近づく者は、なぜか失脚してしまうという方程式が、そこにないことを祈るばかりだ。
だが時の趨勢は、揺れる大国アメリカばかりを向いているわけにはいかなくなってきている。莫大なオイルマネーのよる経済発展、天然資源の確保先、あるいは領土問題といったファクターを見ても、我が国にとって、ロシアが極めて重要な外交相手であることは論をまたない。
「私は2島先行返還論を唱えています。全部が目標ですが、できるところからやっていくしかない」
ムネオ氏は、とことん現実主義者である。
冗談抜きに今度は失脚せずに、どこまで走り続けることができるのか。刑事責任を問われた最高裁判決が有罪と出れば、議員のバッヂはまた危なくなる。
波乱と浮沈のムネオ劇場は、まだまだ続きそうな気配である──。
■関連記事
ムネオ節炸裂 鈴木宗男にインタビュー【1】
http://hoppojournal.sapolog.com/e468731.html
「なんでも聞いていって」と始まった今回のインタビューでは、かつての外務大臣、田中眞紀子と彼女をヨイショし続けたマスコミに対する痛烈な批判も含めて、いわゆるムネオ流の外交論が展開された。その数々の発言のなかで、印象に残ったことのひとつがロシアとの関係だ。
思い返せば、旧ソ連時代も含めムネオ氏とロシアとの関係は、浅からぬものがある。彼が師と仰ぎ、秘書を長年務めていた故・中川一郎衆議(元農相・1983年に“怪死”)が、タカ派と呼ばれながらも旧ソ連と太いパイプを持っていた事は有名な話である。
森首相の特命事項として、失脚前のムネオ氏が権力中枢で外務官僚の佐藤優氏らと対ロシア対策に奔走していたのもよく知られている事実。北方領土返還についても、両国の協議は今より遥かに熱を帯びたものだった。
ある意味、この流れがバッサリ断ち切られたのがムネオバッシングであり、鈴木&佐藤の逮捕ではなかったか。有能な実務者2人をロシア政策から切り離すこと。裏を返せば一連の騒ぎの裏で、アメリカへの著しい傾斜が企図されていた印象を覚えるのは私だけだろうか。
かつて中川は怪死し、そして鈴木は逮捕された。
──ロシアに近づく者は、なぜか失脚してしまうという方程式が、そこにないことを祈るばかりだ。
だが時の趨勢は、揺れる大国アメリカばかりを向いているわけにはいかなくなってきている。莫大なオイルマネーのよる経済発展、天然資源の確保先、あるいは領土問題といったファクターを見ても、我が国にとって、ロシアが極めて重要な外交相手であることは論をまたない。
「私は2島先行返還論を唱えています。全部が目標ですが、できるところからやっていくしかない」
ムネオ氏は、とことん現実主義者である。
冗談抜きに今度は失脚せずに、どこまで走り続けることができるのか。刑事責任を問われた最高裁判決が有罪と出れば、議員のバッヂはまた危なくなる。
波乱と浮沈のムネオ劇場は、まだまだ続きそうな気配である──。
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Posted by 北方ジャーナル at 23:58│Comments(0)
│編集長日記
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