住宅産業新聞創業者の小西征夫さんが札幌エルプラザにピアノを寄贈 お披露目コンサートで市が感謝状を贈呈

北方ジャーナル

2024年06月30日 14:25


札幌市から感謝状を贈呈された小西征夫さん(6月22日、札幌エルプラザ1階のエントランスホール)

 札幌市中央区在住の小西征夫さん(84)が、JR札幌駅北口の公共施設「札幌エルプラザ」に電子ピアノと特注ステージ、音響セット一式(約500万円相当)を寄贈したことを受け6月22日、お披露目のミニコンサート開かれた。1階エントランスに市民ら約60人が集まり、三星裕里香さん(合同会社OFFICE Waon和音 代表)の演奏を楽しんだ。 (こ)

寄贈されたピアノで観客を楽しませた三星さん

 小西さんは石川県加賀市生まれ。中央大学卒業後に小説家、酪農家を目指して23歳で北海道に渡った。しかし、ほどなくして夢が破れ、不動産業界紙に入社。30歳に独立して「住宅産業新聞」(現・北海道住宅産業新聞)を旗揚げした。以来50年間、新聞発行を続け、札幌の住宅不動産業界のオピニオンリーダーとして活躍した経歴の持ち主。

 80歳で事業を北海道建設新聞社に譲渡し、現在は在職中に取得した僧籍を生かして活動。親鸞聖人の教えである「他力」の考えを普及すべく、自費出版の小冊子「おゝ他力よ 他力!」シリーズを9冊目まで発行している。

 その小西さんが北海道で生活を始めた原点の地が、札幌駅北口付近。地域へ恩返しする目的で今年4月、ゆかりの場所にある札幌エルプラザに電子ピアノなどを寄贈していた。

 この日は、ミニコンサートの前に札幌市市民文化局の前田真子局長から小西さんに感謝状が贈呈された。

 前田局長は、「ピアノ演奏会などを通じて市民の新しい出会いが生まれ、『札幌エルプラザ』がより愛される施設になるように、大切に使わせていただきます」と感謝を伝えた。

 その後、三星さんの演奏で、スコット・ジョブリンの「ジ・エンターテイナー」、ドヴォルザークの「新世界より(第4楽章)」、ジョージ・ガーシュウィンの「アイ・ガット・リズム」などアンコールを含め4曲が演奏された。

 市民文化局では寄贈されたピアノを使い、札幌エルプラザ公共4施設(男女共同参画センター、消費者センター、市民活動サポートセンター、環境プラザ)のイベントなどで演奏会を行なっていく予定という。
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