人生がだめになる!!

北方ジャーナル

2011年04月14日 15:33



先月の話なんですがね、まあ、びっくりいたしました。

「人生がだめになる!!──こんなにすごい、タバコの害!」

ってなポスターを見かけたんですよ。
なかなかインパクトのある文句です。

ご存知かもしれませんが、どこで見かけたかというと、こちら↓。


そう、北海道庁の喫煙所の中に掲示してあったんですね。

 庁舎内は全面禁煙。わざわざ外に出て、てっくらてくらと歩いて辿り着いたプレハブ喫煙所で、さあ一服しようとタバコに火を点け、ふと目にとまるのが「人生がだめになる!!」。

 そりゃあねえ、タバコがいろいろ身体に良くないとか癌が多くなるとかは、どこまで厳密な根拠があるのか分かりませんけど言われてはいますよね。だからって人生がだめになるってナンですかね。病気になったら人生がだめになったってことでしょうかね。あなたは、タバコを吸うこともなく癌になった人に「人生がダメになりましたね」なんて言えるのかね、どうなんだい。……なーんてひねくれた反感を持って眺めていたのですよ。こりゃまったく、禁煙をうながそうとしてるんだろうけど逆効果のポスターであるなあと眺めていたんです。だって「喫煙所では、談笑・飲食・携帯電話の使用は、行わないでください」なんて張り紙まであるもんですから、「人生がだめになる」ポスターを眺めるしかやることがないわけです。いやはや、それにしてもこの喫煙所、壁にはりつくヤニが半端ではありません。現代用語(死語ともいう)でいうところのパネーです。ヤニ、パネーよ、ホントまじパネー。





 なにせこの喫煙所は換気というものがされておりません。入り口はシャッターだし…。喫煙所内は白煙に満ちております。中に入れば、わざわざタバコに火をつけなくてもおそらく多量にニコチン&タールを摂取できます。スモークサーモンの気持ちがよく理解できます。

 談笑・飲食・携帯電話使用を禁じられたこのモクモク空間でただひたすらにストイックに喫煙していると、本当に人生がだめになっていく気がしてきます。例のポスターよりも効果アリです。たぶん、壁やポスターにこびりつくヤニも演出のためにわざわざ掃除していないものと思われます。道庁さんはこうした巧妙な演出で職員の健康を考えているんだなあ、喫煙する職員さんご苦労様です、と記者は個人的感想を持ち、ふと庁舎に戻って案内板を見ると、喫煙所はこの本庁舎西の白煙モクモクプレハブほかに別館庁舎にもあるというではありませんか。




 別館庁舎にある喫煙所は、白煙モクモクではなく屋外なのでいたって快適です。壁伝いに一列に並んで喫煙する職員さんたちの姿が異様です。冬はいったいどうしてるんでしょう。ああ、なるほど、タバコを吸うと身体に悪いってそういうことか、風邪引きますもんね。そんなことを考えながら、壁伝いの列に加わってまた一服しているとまた張り紙のようなものが。「職員の皆様へ」なんて書いてある。

 相変わらず談笑・飲食・携帯電話の使用を禁じておりますが、気になったのが、以下の文言。

「本庁舎西側喫煙所は、来庁者専用(身障者等を除く)ですので、職員(非常勤・臨時職員を含む)は使用しないでください。(勤務時間外も厳守)」

 あの白煙モクモク人生だめになるヤニパネープレハブ喫煙所は、来庁者専用だったのか…。来る人の健康までも考える道庁のおもてなしの心、恐れ入りました。(は)

沈黙は金

関連記事