北方型住宅「Cheer・Home」の記者発表

北方ジャーナル

2008年07月30日 20:19


 7月29日、太平洋建業株式会社(札幌市・佐藤芳郎社長)と有限会社拓建築設計事務所(札幌市・天谷一男社長)、株式会社アクアグレース(札幌市・小仲美智子社長)が3社共同で、北方型住宅「Cheer・Home」に関する記者発表を行なった。

 3社が連携して事業展開するのは、自然対流式(パッシブ)換気システム・太陽光発電システム・床下蓄熱暖房を組み合わせたオール電化住宅「Cheer・Home」。3社は席上、その設計・施工・販売のスキームが、7月25日に経済産業省の「異分野連携新事業分野開拓計画」の認定を受けたことを報告するとともに、光熱費等のランニングコストが圧倒的に低く、二酸化炭素の排出はゼロ、さらに高断熱・高気密な「北方型住宅」の基準を満たす「Cheer・Home」の特長について解説した。

 このシステムは、北大大学院工学研究課の繪内正道教授の指導のもと、道立北方建築総合研究所と北電総合研究所の共同研究から生まれたもの。灯油暖房に比べて最大80%の光熱費を削減できる省エネ・省コスト性、動力不要の自然な屋内換気が常時働くことから家全体に温度ムラができず、そのためシックハウスなどに配慮した快適空間が実現できることなど、そのメリットは多い。

 このシステムを普及させるためには、高い施工技術などが必要となるため、3社は今後フランチャイズではなく、同じ目的を持つ対等な立場の仲間としての協力企業「Cheery・Fellow」を選定し、北海道から東北まで広範囲な普及を目指すという。

 記者発表には繪内教授(写真右端)も姿を見せ、システムの特徴やメリットについて解説した。北海道が生んだ画期的なシステムとして注目を集める「Cheer・Home」について、本誌では今後その詳細をレポートしていく考えだ。(ひ)

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