2024年08月12日
北方ジャーナル2024年9月号

8月12日発売。お求めは道内有名書店、セイコーマート、インターネットではAmazon、またはオンライン書店『Fujisan.co.jp』、あるいは直接当社(右サイドバーのメールボタンから)までお問い合わせください。
【報道】千歳発・障害者福祉「アガペ」に浮上した性加害疑惑を追う
「社長さんが胸を…」
グループホーム入居者を喰い物か
「身に覚えがない」と男性経営者

障害者福祉施設であってはならない疑惑が浮上した。千歳市内のグループホームに入居していた女性があろうことか施設経営者から性被害を受け、泣き寝入りを余儀なくされていたというのだ。関係者の証言から経営者の行為は不同意わいせつが疑われる。株式会社アガペ(本社千歳)が運営する共同生活援助事業所で、いったい何が起きていたのか──。 (本誌編集長・工藤年泰)
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【報道】道警不祥事から考える〈71〉
「警察は襟を正して」
「文春砲」被弾警官の写真流出
旭川中央署員ら不適切飲酒か

本年4月に旭川市で起きた殺人事件をめぐり、7月上旬の『週刊文春』報道で伝えられた容疑者と捜査員との不適切交際疑い。同中旬にはその疑惑を補強する“証拠写真”がみつかり、複数のウェブ媒体や週刊誌が報じたほか、SNSを通じてまたたく間に拡散した。倫ならぬ出会いの舞台となったのは、旭川「三六街」のカラオケスナック。写真の存在を知らしめた人物は、憤りを込めて訴える。「警察は襟を正して欲しい」――。(小笠原 淳)
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【環境】“核のゴミ”レポートPART39 “原子力マネー”に頼らない地域づくりへ冊子で一石投じる
いま探る“ポスト原発”の道
語られるバラ色の夢から覚めて
住民目線の地域振興策で活路を

過疎や財政難などに悩む自治体が原発や“核のゴミ”関連施設の誘致に手を染めるのは多額の原子力マネーの魅力に吸い寄せられるからだ。地震・火山列島の日本で地層処分など容易にできないにも係わらず、「処分場を造ることは可能」とする壮大な虚構を示し、お金がほしい自治体が住民を巻き込む……。そうした状況に一石を投じ、住民目線で独自の地域振興プランを創ろうとする取り組みが泊原発や核ゴミ調査問題を抱える後志管内で続く。2年がかりで行なった地域資源を発掘する作業などを基に小冊子も発行された。こうした試みの今と「地域資源を生かした発展の道」を探る委員会の座長を務める小田清さん(北海学園大名誉教授)の話を紹介する。 (ルポライター・滝川 康治)
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【経済】「ラピダス」の東哲郎会長が札幌で講演
先端半導体開発の失地を回復し
北海道の6次産業を世界へ発信

札幌商工会議所・北海道商工会議所連合会による「TOP SEMINAR 2024 北海道経営未来塾公開講座」が7月22日、札幌市内で開かれ、Rapidus(ラピダス・東京都千代田区)の東哲郎会長(74)が、「半導体産業の持続的成長に向けて 今、何故『最先端半導体』を選択したか」をテーマに講演した。千歳でのパイロットライン稼働を来年に控え、道内で経済効果に期待感が広がる中、札商会員など約250人が東会長の話に耳を傾けた。この日の講演要旨を紹介する。 (佐久間康介)
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【シリーズ・住宅不動産情報】㉒──大和ハウス工業が道内の「戸建て」を木造に切り替え
ZEH水準と地域を見据え転換
低価格化に繋げてシェア拡大へ

大和ハウス工業(本社大阪)は、北海道の戸建て住宅、低層集合住宅を従来の鉄骨プレハブ工法から木造在来工法に全面的に切り替える。ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス=ゼッチ)水準の省エネ住宅が新築基準になる予定の2030年に向けて対応するのが目的で、住宅価格の低減にも繋げ1次取得層に購入促進をアピールする。第1弾として今年9月中旬以降、札幌市西区西野で木造建て売り住宅の販売を始め、低層集合住宅の木造化もラピダスに沸く千歳市などで進めていく考えだ。 (佐久間康介)
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【環境】札幌で開かれた洋上風力シンポジウムから
地元不在の再エネ振興
北海道、秋田県、山形県──
各地の住民団体が現状を報告

「北海道の海に乱立する洋上風力発電の安全性を問う~能登半島地震から見えた海底活断層の脅威~」と題したシンポジウムが7月21日、道民活動センターかでる2・7で開かれた。北海道風力発電問題ネットワーク(佐々木邦夫代表)と一般社団法人北海道自然保護協会(在田一則会長)の共催。シンポでは地震が洋上風力に及ぼす影響などをテーマにした専門家の講演をはじめ北海道(石狩市)、秋田県、山形県からの現状報告、識者による提言や総合討論が行なわれた。本稿では、再エネ海域利用法のため一般市民が法定協議会に参加できない問題などを指摘した3地域からの報告を中心に紹介する。 (武智敦子)
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【ニュース】
■苫小牧民報で労組が異例の決断
2年後の再起目指し「活動休止」
──発足半世紀超も、組合員減に歯止めなく
■強制不妊被害者ら、国と和解へ
国賠最高裁判決受け首相が謝罪
──札幌の小島さん官邸へ、石狩の男性ら中継見守る
■「貯蔵工学センター」から40年に
次世代へ反対運動をつなぐ道を
──道北の住民団体が「ほろのべ核のゴミを考える全国交流会」
■住民監査請求をめぐる公開質問状に
仁木町の全議員が横並びで「無回答」
──勉強不足と“ことなかれ主義”を露呈?
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【函館特集】就任2年目の函館・大泉潤市長に訊く
新幹線乗り入れを目指し
挑む「新たなまちづくり」
市民に寄り添い人口減少を止める覚悟

人口減少に立ち向かう覚悟やひきこもり問題などの社会的包摂で支持を受け、昨年4月の函館市長選で圧倒的な民意を受けてスタートした大泉潤市政。「急激な人口減少による弊害を食い止める起爆剤」として打ち上げ、選挙の公約で注目された北海道新幹線のJR函館駅乗り入れは、調査会社による議論の叩き台が出来たが、実現までのハードルはまだ高い。保健福祉部長時代に培った「市民に寄り添う」姿勢を堅持しながら一見、困難とも思える大きな目標を掲げる大泉市長は、函館再生をどのように進め、課題が山積する市政の舵をどう取っていくのか──。その胸の内を聞いた。(7月26日取材 工藤年泰・武智敦子)
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【連載】ルポ「ひきこもり」108──函館市の先駆的な取り組みから
全世代対応の福祉拠点になった
「地域包括支援センター」の役割

函館市が、市内に10カ所ある地域包括支援センターを「福祉拠点」として2022年度から全世代の相談に応じるよう整備して2年が経過した。介護保険法に基づく公的機関として高齢者や家族の困りごとや悩みに応じてきた地域包括支援センターに、市が直営していた自立相談支援機関の機能を併設。その結果、就労支援やひきこもりに関する相談が増えるなど道内では先駆的な取り組みとなっている。7月中旬、町会施設にサテライト拠点を設けて実績をあげている函館市地域包括支援センター「よろこび」(市内桔梗町1)を訪ねた。(武智敦子)
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【経済】道南うみ街信用金庫の田原栄輝理事長に訊く
地域密着金庫として創立百周年
道南経済の持続的成長を後押し

道南うみ街信用金庫(本店・江差郡檜山町、本部・函館市)が今年、創立100周年を迎えた。1924年2月に旧江差信用金庫、同年7月に旧函館信用金庫が誕生。合併した両金庫がひとつの信金として大きな節目を迎え、ポスト100周年に向けた土台づくりを進めている。観光需要がコロナ前に戻り先行きを展望できる状況になったが、近年のイカの不漁が地域に与える影響は深刻で、地域の経済はまだら模様といったところ。旧江差信金出身の田原栄輝理事長(61)に、合併後の状況や道南経済の展望などを訊いた。 (7月25日取材 佐久間康介・工藤年泰)
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【2024 道内観光情報】
まだ見ぬ光へ漕ぎ出そう
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【医療】
老健「けあ・ばんけい」の施設長に
ピロリ菌研究の浅香正博医師が就任
学者から「ひとりの医者」として
利用者に尽くす老年医療に邁進

日本におけるピロリ菌研究の第一人者で胃がん死亡者の減少に大きな貢献を果たした浅香正博医師(76)。長く北海道大学病院の消化器内科領域で活躍し、昨年度まで北海道医療大学学長を務めていた同氏がさる4月、社会医療法人社団カレスサッポロ(大城辰美理事長)が運営する介護老人保健施設「けあ・ばんけい」(札幌市中央区盤渓)の施設長に就任した。今回の学長からの転身に浅香医師は、「もともと私は現場主義。ここでは原点に返ってひとりの医者として利用者を診ていきたい。これまでの集大成として老年医療の研究と実践に打ち込みます」と意欲を語っている。
(7月18日取材 工藤年泰・武智敦子)
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【交通】北海道ハイヤー協会の新会長・平島誉久 氏に訊く
ライドシェアは地域の違いを
考慮し乗務員を守る在り方で
タクシーの新しい価値と未来を創る

現在44歳の平島誉久会長の就任で一気に若返りを果たした一般社団法人 北海道ハイヤー協会(本部札幌)。その行く手にはハイタクユーザーの右肩減やライドシェアという新たな規制緩和の圧力など険しい道が待ち構えているようだ。だが社業において〝次の世代のタクシー〟を標榜し、大きな注目を集めるTAXI NEXTや、コロナ禍中には罹患者の搬送チームを結成するなど、画期的かつ求められる新サービスを実践してきたのが平島氏。変革期にあるハイタク業界で、協会運営にも手腕に期待が集まるところだ。そんな平島氏の最大の関心事は世界で広がりつつある自動運転。そう遠くない自動運転の時代を前にハイタク業界がいま、なすべきこととは──。(7月22日取材 工藤年泰・髙橋貴充)
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【観光】馬産地から「観光立国北海道」を問う
日高発、ウマ娘人気の今と
馬産地ならではの地域課題
難しい観光客へのルール、マナー周知

この8月24日にアプリゲームが3.5周年を迎えるCygames(本社東京)のクロスメディアコンテンツ・ウマ娘 プリティダービー(以下、ウマ娘)。新たに競馬、競走馬に興味関心を持ち始めた人々を増大させ、こと古くから馬にゆかりの深い北海道では、ウマ娘にちなんだ新規観光需要創出の動きが各地で活発化している。だが道内の中でとりわけ馬産地として著名な日高管内はどうかというと、ウマ娘ブームの到来と共に観光客のルール、マナー違反が大きな問題に。その周知徹底をどうすべきかが地域課題となった。ウマ娘ファンという新たな観光需要の取り込みと、牧場見学などに関してのルール、マナーの徹底をどう両立していくべきか。地域の関係者らに訊ねた。 (髙橋貴充)
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【文化】大正時代の歴史的建造物「旧寿原邸」に「小樽まち文化博物館」がオープン
消えゆく“まち文化”の記憶を
いまにとどめる数百点の展示
小樽市の歴史的建造物に指定されている「旧寿原邸」(同市東雲町)に7月6日、「小樽まち文化博物館」がオープンした。今回の展示では、札幌で「まち文化研究所」を主宰する塚田敏信さんが収集してきた資料の中から風呂桶や牛乳瓶といった銭湯にまつわる数百点を紹介。「小樽にはまだ足もとにたくさんの財産が眠っている。このまち文化博物館が消えゆくものを残す契機になれば」と話している。(武智敦子)
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【連載】戦争遺産をめぐる旅 【105】
松脂採取跡が物語るキリスト教系
福岡・西南学院大学の苦悩と懺悔
今も残る無謀な戦争の記憶

九州福岡市早良区にある私立の西南学院大学。このキャンパス内に戦時中、航空機の燃料にするために幹から松脂を採取した跡がある松の木が残り、最近になって保存のために案内板などが設置されたという話を知ったのは、福岡市内の空襲の記録を調べていた時だった。松脂採取跡の松の木は全国に残っているものの積極的に保存しようとする動きは少ない。同大を初夏に訪れると、戦時中にキリスト教主義の学校が生き残るために軍部に協力せざるを得なかった苦悩を知ることになった。(ジャーナリスト 黒田 伸)
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【フォトレポート・トピックス】
●声上げる「普通のこと」に――「野次排除」発生5周年で原告ら訴え
●技術自慢の道内事業者が一堂に 北洋ものづくりサステナフェア
●函館美原地区の賑わい加速へ スタバとマックが相次ぎ登場
●イオン北海道とサッポロビール 黒ラベル通じて子ども食堂支援
●「マスターズヴェラス北海道BP」に未来型メディカルモールがオープン
●警官、容疑者、未成年―― 三六街から流出。旭川中央署員 飲み会写真
●ススキノ探訪13『パリクラブ』 華やかにカジュアルに
●ススキノピックアップガール ゆあ(セクシー学園 ギャンガク)
●全国の人々に「おつかれ生です。」「出張マルエフ横丁」が道内上陸
●WBF札幌中央とAOAO SAPPOROが子どもたちの夏休み応援でコラボ
●きっかけは地域の子供達のために「ぽると・みついし」開業の物語
●誕生した「日高山脈襟裳十勝国立公園」 日高では馬産地観光との相乗効果も
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【連載コラムなど】
*北海道フォトエッセイ
*シネマ
*スポーツ筆刀両断
*古本屋女房の“古本的日常"
*デンタルエッセイ
*北海道妄想紀行
*連載小説 仮面の恋
*よいどれブンガク夜話
*ソレでもナマがすき?
*夏井功の夜を駈ける車イス
*人物株価
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【今月の表紙】鈴木翁二画
『青春は汚い雨の街だった、てか』
【シリーズ・住宅不動産情報】㉒──大和ハウス工業が道内の「戸建て」を木造に切り替え
ZEH水準と地域を見据え転換
低価格化に繋げてシェア拡大へ

大和ハウス工業(本社大阪)は、北海道の戸建て住宅、低層集合住宅を従来の鉄骨プレハブ工法から木造在来工法に全面的に切り替える。ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス=ゼッチ)水準の省エネ住宅が新築基準になる予定の2030年に向けて対応するのが目的で、住宅価格の低減にも繋げ1次取得層に購入促進をアピールする。第1弾として今年9月中旬以降、札幌市西区西野で木造建て売り住宅の販売を始め、低層集合住宅の木造化もラピダスに沸く千歳市などで進めていく考えだ。 (佐久間康介)
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【環境】札幌で開かれた洋上風力シンポジウムから
地元不在の再エネ振興
北海道、秋田県、山形県──
各地の住民団体が現状を報告

「北海道の海に乱立する洋上風力発電の安全性を問う~能登半島地震から見えた海底活断層の脅威~」と題したシンポジウムが7月21日、道民活動センターかでる2・7で開かれた。北海道風力発電問題ネットワーク(佐々木邦夫代表)と一般社団法人北海道自然保護協会(在田一則会長)の共催。シンポでは地震が洋上風力に及ぼす影響などをテーマにした専門家の講演をはじめ北海道(石狩市)、秋田県、山形県からの現状報告、識者による提言や総合討論が行なわれた。本稿では、再エネ海域利用法のため一般市民が法定協議会に参加できない問題などを指摘した3地域からの報告を中心に紹介する。 (武智敦子)
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【ニュース】
■苫小牧民報で労組が異例の決断
2年後の再起目指し「活動休止」
──発足半世紀超も、組合員減に歯止めなく
■強制不妊被害者ら、国と和解へ
国賠最高裁判決受け首相が謝罪
──札幌の小島さん官邸へ、石狩の男性ら中継見守る
■「貯蔵工学センター」から40年に
次世代へ反対運動をつなぐ道を
──道北の住民団体が「ほろのべ核のゴミを考える全国交流会」
■住民監査請求をめぐる公開質問状に
仁木町の全議員が横並びで「無回答」
──勉強不足と“ことなかれ主義”を露呈?
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【函館特集】就任2年目の函館・大泉潤市長に訊く
新幹線乗り入れを目指し
挑む「新たなまちづくり」
市民に寄り添い人口減少を止める覚悟

人口減少に立ち向かう覚悟やひきこもり問題などの社会的包摂で支持を受け、昨年4月の函館市長選で圧倒的な民意を受けてスタートした大泉潤市政。「急激な人口減少による弊害を食い止める起爆剤」として打ち上げ、選挙の公約で注目された北海道新幹線のJR函館駅乗り入れは、調査会社による議論の叩き台が出来たが、実現までのハードルはまだ高い。保健福祉部長時代に培った「市民に寄り添う」姿勢を堅持しながら一見、困難とも思える大きな目標を掲げる大泉市長は、函館再生をどのように進め、課題が山積する市政の舵をどう取っていくのか──。その胸の内を聞いた。(7月26日取材 工藤年泰・武智敦子)
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【連載】ルポ「ひきこもり」108──函館市の先駆的な取り組みから
全世代対応の福祉拠点になった
「地域包括支援センター」の役割

函館市が、市内に10カ所ある地域包括支援センターを「福祉拠点」として2022年度から全世代の相談に応じるよう整備して2年が経過した。介護保険法に基づく公的機関として高齢者や家族の困りごとや悩みに応じてきた地域包括支援センターに、市が直営していた自立相談支援機関の機能を併設。その結果、就労支援やひきこもりに関する相談が増えるなど道内では先駆的な取り組みとなっている。7月中旬、町会施設にサテライト拠点を設けて実績をあげている函館市地域包括支援センター「よろこび」(市内桔梗町1)を訪ねた。(武智敦子)
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【経済】道南うみ街信用金庫の田原栄輝理事長に訊く
地域密着金庫として創立百周年
道南経済の持続的成長を後押し

道南うみ街信用金庫(本店・江差郡檜山町、本部・函館市)が今年、創立100周年を迎えた。1924年2月に旧江差信用金庫、同年7月に旧函館信用金庫が誕生。合併した両金庫がひとつの信金として大きな節目を迎え、ポスト100周年に向けた土台づくりを進めている。観光需要がコロナ前に戻り先行きを展望できる状況になったが、近年のイカの不漁が地域に与える影響は深刻で、地域の経済はまだら模様といったところ。旧江差信金出身の田原栄輝理事長(61)に、合併後の状況や道南経済の展望などを訊いた。 (7月25日取材 佐久間康介・工藤年泰)
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【2024 道内観光情報】
まだ見ぬ光へ漕ぎ出そう
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【医療】
老健「けあ・ばんけい」の施設長に
ピロリ菌研究の浅香正博医師が就任
学者から「ひとりの医者」として
利用者に尽くす老年医療に邁進

日本におけるピロリ菌研究の第一人者で胃がん死亡者の減少に大きな貢献を果たした浅香正博医師(76)。長く北海道大学病院の消化器内科領域で活躍し、昨年度まで北海道医療大学学長を務めていた同氏がさる4月、社会医療法人社団カレスサッポロ(大城辰美理事長)が運営する介護老人保健施設「けあ・ばんけい」(札幌市中央区盤渓)の施設長に就任した。今回の学長からの転身に浅香医師は、「もともと私は現場主義。ここでは原点に返ってひとりの医者として利用者を診ていきたい。これまでの集大成として老年医療の研究と実践に打ち込みます」と意欲を語っている。
(7月18日取材 工藤年泰・武智敦子)
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【交通】北海道ハイヤー協会の新会長・平島誉久 氏に訊く
ライドシェアは地域の違いを
考慮し乗務員を守る在り方で
タクシーの新しい価値と未来を創る

現在44歳の平島誉久会長の就任で一気に若返りを果たした一般社団法人 北海道ハイヤー協会(本部札幌)。その行く手にはハイタクユーザーの右肩減やライドシェアという新たな規制緩和の圧力など険しい道が待ち構えているようだ。だが社業において〝次の世代のタクシー〟を標榜し、大きな注目を集めるTAXI NEXTや、コロナ禍中には罹患者の搬送チームを結成するなど、画期的かつ求められる新サービスを実践してきたのが平島氏。変革期にあるハイタク業界で、協会運営にも手腕に期待が集まるところだ。そんな平島氏の最大の関心事は世界で広がりつつある自動運転。そう遠くない自動運転の時代を前にハイタク業界がいま、なすべきこととは──。(7月22日取材 工藤年泰・髙橋貴充)
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【観光】馬産地から「観光立国北海道」を問う
日高発、ウマ娘人気の今と
馬産地ならではの地域課題
難しい観光客へのルール、マナー周知

この8月24日にアプリゲームが3.5周年を迎えるCygames(本社東京)のクロスメディアコンテンツ・ウマ娘 プリティダービー(以下、ウマ娘)。新たに競馬、競走馬に興味関心を持ち始めた人々を増大させ、こと古くから馬にゆかりの深い北海道では、ウマ娘にちなんだ新規観光需要創出の動きが各地で活発化している。だが道内の中でとりわけ馬産地として著名な日高管内はどうかというと、ウマ娘ブームの到来と共に観光客のルール、マナー違反が大きな問題に。その周知徹底をどうすべきかが地域課題となった。ウマ娘ファンという新たな観光需要の取り込みと、牧場見学などに関してのルール、マナーの徹底をどう両立していくべきか。地域の関係者らに訊ねた。 (髙橋貴充)
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【文化】大正時代の歴史的建造物「旧寿原邸」に「小樽まち文化博物館」がオープン
消えゆく“まち文化”の記憶を
いまにとどめる数百点の展示
小樽市の歴史的建造物に指定されている「旧寿原邸」(同市東雲町)に7月6日、「小樽まち文化博物館」がオープンした。今回の展示では、札幌で「まち文化研究所」を主宰する塚田敏信さんが収集してきた資料の中から風呂桶や牛乳瓶といった銭湯にまつわる数百点を紹介。「小樽にはまだ足もとにたくさんの財産が眠っている。このまち文化博物館が消えゆくものを残す契機になれば」と話している。(武智敦子)
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【連載】戦争遺産をめぐる旅 【105】
松脂採取跡が物語るキリスト教系
福岡・西南学院大学の苦悩と懺悔
今も残る無謀な戦争の記憶

九州福岡市早良区にある私立の西南学院大学。このキャンパス内に戦時中、航空機の燃料にするために幹から松脂を採取した跡がある松の木が残り、最近になって保存のために案内板などが設置されたという話を知ったのは、福岡市内の空襲の記録を調べていた時だった。松脂採取跡の松の木は全国に残っているものの積極的に保存しようとする動きは少ない。同大を初夏に訪れると、戦時中にキリスト教主義の学校が生き残るために軍部に協力せざるを得なかった苦悩を知ることになった。(ジャーナリスト 黒田 伸)
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【フォトレポート・トピックス】
●声上げる「普通のこと」に――「野次排除」発生5周年で原告ら訴え
●技術自慢の道内事業者が一堂に 北洋ものづくりサステナフェア
●函館美原地区の賑わい加速へ スタバとマックが相次ぎ登場
●イオン北海道とサッポロビール 黒ラベル通じて子ども食堂支援
●「マスターズヴェラス北海道BP」に未来型メディカルモールがオープン
●警官、容疑者、未成年―― 三六街から流出。旭川中央署員 飲み会写真
●ススキノ探訪13『パリクラブ』 華やかにカジュアルに
●ススキノピックアップガール ゆあ(セクシー学園 ギャンガク)
●全国の人々に「おつかれ生です。」「出張マルエフ横丁」が道内上陸
●WBF札幌中央とAOAO SAPPOROが子どもたちの夏休み応援でコラボ
●きっかけは地域の子供達のために「ぽると・みついし」開業の物語
●誕生した「日高山脈襟裳十勝国立公園」 日高では馬産地観光との相乗効果も
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【連載コラムなど】
*北海道フォトエッセイ
*シネマ
*スポーツ筆刀両断
*古本屋女房の“古本的日常"
*デンタルエッセイ
*北海道妄想紀行
*連載小説 仮面の恋
*よいどれブンガク夜話
*ソレでもナマがすき?
*夏井功の夜を駈ける車イス
*人物株価
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【今月の表紙】鈴木翁二画
『青春は汚い雨の街だった、てか』
Posted by 北方ジャーナル at 00:00│Comments(0)
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