2023年05月15日
北方ジャーナル2023年6月号

5月15日発売。お求めは道内有名書店、セイコーマート、インターネットではAmazon、またはオンライン書店『Fujisan.co.jp』、あるいは直接当社(右サイドバーのメールボタンから)までお問い合わせください。
【報道】道警・問われる強制捜査の要件
違法逮捕、国賠へ
無令状で窓破り突入“緊急逮捕”
裁判所「再度の考案」で勾留却下

札幌中心部の住宅地で3月下旬、面妖な捕り物があった。被害が否定された傷害事件で警察が当事者を騙して同居人に容疑をかけ、任意同行を拒否したその人を「立てこもり」扱いしたのだ。そこから4時間もの間、警察はなぜか逮捕状を裁判所に請求しようとせず、挙げ句は銃で武装した捜査員による強行突入・緊急逮捕に踏み切った。のちに違法捜査の被害が認められて釈放された元容疑者は近く、捜査機関に賠償を求める訴えを起こす考えだ。(小笠原 淳)
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【報道】函館市長選で大泉潤氏が現職に4倍差で圧勝
市民が求めた“変化”
共感呼んだ未来への危機感

時に選挙は残酷な現実を突きつける。過去に何度か繰り返されてきた多選を目指す現職首長の惨敗。4月23日に投開票が行なわれた函館市長選は、そんなリアリズムを見せつけた。4選を目指した現職・工藤寿樹氏(73、自民党・公明党函館支部推薦)と新人で同市元保健福祉部長、大泉潤氏(57、立憲民主党支持)の一騎打ち。結果は4倍以上の大差で大泉氏の圧勝というものだった──。 (佐久間康介・工藤年泰)
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【報道】告発・絶望の学府㉕
明暗分けた「紋別」
退学強要、パワハラ不認定
鬱発症事案では賠償で和解

4年前の在学生自殺事案がハラスメント認定されたばかりの北海道立高等看護学院をめぐる問題で、同認定と時期を同じくして別の被害申告がことごとく認められない結果に終わっていたことがわかった。さらにまた別の被害の示談交渉では被害者がようやく納得できる額の賠償が認められるなど、事案によって首尾が大きく異なる事態に。舞台はいずれも道東・紋別の看護学院。長い闘いを強いられた当事者の声とともに、各件の顛末を報告したい。(小笠原 淳)
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【報道】道警不祥事から考える〈63〉
未成年「同伴」4時間
異性関係事案、本年も最多か
道警・懲戒など1―3月速報

地元警察の不祥事、本年第1四半期(1―3月)の処分記録が出揃った。北海道職員の中で唯一懲戒処分の全件発表を免がれる“警察特権”は2023年も磐石。同時期に1件だけ記録された懲戒事案は複数の未成年が関わる「不適切」な不祥事だったが、処分が公表された形跡はない。もとより発表の対象とならない監督上の措置(懲戒に到らない軽微な制裁)も含め、文書開示請求で得られた事実を報告する。 (小笠原 淳)
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【シリーズ・住宅不動産情報】⑦──札幌の市街地に出現した3千坪超の更地3選
工場や住宅展示場跡の巨大更地
広さはエスコンフィールド並み

札幌市の市街地で大きな空き地を見かけることが少なくなってきた。建て替えなどで1千坪(約3300㎡)以下の土地はたまに出るが、3千坪(約9900㎡)以上となるとほとんどない。そんな中、偶然にも3千坪を超える更地がいま3カ所出現している。3千坪と言ってもピンとこないかもしれないが、今春開業した「エスコンフィールド北海道」のグランド面積(約3600坪)に近いと言えば広さが実感できるだろう。これら3カ所の現状と行方を追いかけてみた。(佐久間康介)
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【追悼】永田吉則・元北海道経済部次長(前コープさっぽろ顧問)を偲ぶ
食と観光の二枚看板に精通
生涯を賭け道の基幹産業に

北海道経済部次長を最後に道庁を退職し、生活協同組合コープさっぽろ役員室部長職として北海道はまなす食品(北広島市)の社長などを務めた永田吉則さんが、4月13日に死去した。69歳だった。細身で長身、鋭い眼光を宿した理論家タイプだが、実行力を兼ね備えた実務家でもあった。食と観光という北海道経済の二枚看板に精通し、知識と人脈は一頭地を抜いていた。そんな永田さんの来歴と人となりを辿ってみた。 (佐久間康介)
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【ニュース】
■新体制スタートの寿都町漁協で
まだあった“不透明なカネの流れ”
──法廷闘争の前に優先すべき組織体制の改善
■躍進する化粧品メーカーのシロが
創業地の砂川に新工場をオープン
──モノづくりを体感する開放施設「みんなの工場」
■神恵内村長選で破れた瀬尾氏が
新たに挑戦した泊村議選で落選
──泊原発廃炉に向け選挙戦で投じた一石
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【岩見沢市発】スマートシティ実現に向けて──
スマート農業だけに留まらない
岩見沢市の住民に優しい地域DX
デジタル社会基盤は行政サービスにも寄与

北海道におけるデジタル社会基盤整備の先進自治体と言える岩見沢市(松野哲市長)。ロボットトラクターやロボットコンバインが活躍する「スマート農業」は今や、同市を端的に示すキーワードのひとつとなった。そんな先進技術は農業にとどまらず、当然ながらまちづくり全般に活用されている。すでに混雑緩和や待ち時間短縮、職員の作業負担軽減などの成果を上げている「書かない窓口」の導入。医療や福祉、子育て支援の分野でもデジタル技術は大活躍だ。同市の取り組みから見えてきたのは、スマートシティ構想や地域DX確立というのは決して遠い未来の夢物語ではなく、地域住民のすぐ身近にあって一緒に発展していくものということだ。
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【人】佐藤のりゆきさんがキャスター生活50周年
「現場の声」を伝え続けて半世紀
道民と共有した喜怒哀楽に誇り

フリーキャスターの佐藤のりゆきさん(73)が、キャスター・アナウンサーとして道内初となる現役生活50年を迎えた。旭川生まれの佐藤さんは札幌北高を経て北海学園大学法学部法律学科を卒業後、1972年に北海道放送(HBC)入社。94年にフリーに転身し、以降、北海道文化放送(UHB)の「トークDE北海道」で看板キャスターを18年間務めるなど「のりさん」の愛称で視聴者に親しまれてきた。そんなのりさんが4月中旬、馴染みの記者たちと懇親会を開き、自身の半世紀を振り返った。自身にとって一番の財産は「道民と共有した喜怒哀楽」だという。 (佐久間康介・工藤年泰)
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【医療】
藤井美穂院長がチーム医療で取り組む
時計台記念病院「女性骨盤底センター」
骨盤臓器脱患者に大きな朗報
新体制で臨む治療と再発予防

骨盤の中に収まっている子宮などの臓器が腟から外に出る「骨盤臓器脱」。尿失禁を伴うことがある中高年の女性に多い病気で、羞恥心から受診をためらう患者も少なくない。社会医療法人社団カレスサッポロ(大城辰美理事長)が運営する時計台記念病院(札幌市中央区・225床)では、この病気で悩む女性のため、5月の大型連休明けから女性診療科に新たに「女性骨盤底センター」を開設。チーム力を高め、婦人科領域の中でも骨盤臓器脱の治療に力を注ぐ体制を整えた。同病院院長でセンター長を兼ねる藤井美穂医師は、「再発予防を含めてこの病気を正しくかつトータルに治療し、苦しむ女性をひとりでも多く救いたい」と熱意を込める。(4月26日取材 工藤年泰・武智敦子)
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【介護】地域包括ケアを支える細やかな介護力
「元気な介護グループ」が札幌市内で
サ高住「リーフィール」2施設を開業

グループ全体で約1400人の従業員を擁し、全国7都道府県(北海道、東京、大阪、岩手、宮城、広島、千葉)でおよそ150の事業所を展開している「元気な介護グループ」(本社札幌・池田元気代表)。「介護の力で、日本を元気に!」を合言葉に、利用者一人ひとりの自分らしさを大切にその人らしい「ふつうの暮らし」を支える介護に力を注いでいる。その同社が5月1日、「リーフィール」ブランドの新たなサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)2棟を札幌市内(南区・北区)でオープンさせた。これらのサ高住の特長をはじめ、近年成長が目覚ましい同社の概要を紹介する。
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【企業】
社会課題を受け止めながら地元を
元気にするホクノーの地域おこし
健康寿命延伸や就労支援でもみじ台に活気

札幌市内で最も高い高齢化率や、少子化など地元・厚別区もみじ台の社会課題に真正面から向き合い、同地域におけるライフラインの担い手の役割を果たしながら、多面的な問題打開の取り組みを進めてきた食品スーパー・ホクノー(野地秀一社長)。旗艦店(ホクノースーパー中央店)を擁し本社事務所も構える地域の生活拠点・もみじ台ショッピングセンターでは、地元高齢者の健康を支え、暮らしに楽しさややりがいを感じるようなさまざまな活動を実施している。また近年は障がい者の就労支援にも注力。同社スーパーにおいても頼りになる戦力になっているという。避けられない社会課題を受け入れた上で、地域をどう活性化できるか。その術のひとつを、同社の取り組みから探りたい。
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【介護】
北海道ボールパークに誕生する
ハイクラスなシニアレジデンス
多世代が集う新しいまちのランドマーク
光ハイツのサ高住「マスターズヴェラス」

北広島市にある日本ハムファイターズの本拠地「北海道ボールパークFビレッジ」に来年の初夏、アクティブシニア向け賃貸住宅「マスターズヴェラス 北海道ボールパーク」がオープンする。立地環境や290室という大きさはもとより、レストランやフィットネス、大浴場など豪華な共用空間をしつらえるなど、60歳からのハイクラスなレジデンスとして注目を集め、6月の説明会を前に全国から数多くの問い合わせが寄せられている。道内における介護付有料老人ホームの草分けで、運営を担う光ハイツ・ヴェラス(本社札幌)の森千恵香社長に「マスターズヴェラス 北海道ボールパーク」の概要と魅力を訊いた。(4月25日取材・工藤年泰)
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【企業】
北海道BPのメディカルモールを
担うミライシアホールディング
「未来と地域」を見据えた
クリニックと薬局を展開

調剤薬局事業などを手掛ける「ミライシアホールディング」(本社札幌)がいま話題の「北海道ボールパークFビレッジ」でメディカルモール事業に乗り出す。来年6月に開業するハイグレードなサ高住「マスターズヴェラス 北海道ボールパーク」に併設される「Fビレッジ メディカル スクエア」がそれで、先進的かつ地域密着型の取り組みが注目を集めそうだ。2019年の創業以来、在宅患者訪問薬剤管理指導など地域のニーズに応える調剤薬局を展開し、成功の足がかりをつかんだ同社の神山武士社長(41)に、これまでの取り組みと今回のプロジェクトの概要を訊いた。 (4月21日取材・工藤年泰)
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【社会】NPO法人「楽しいモグラクラブ」が動画編集サービスを開始
ひきこもり支援にDXを活用
引き出すやり甲斐と創作意欲

札幌市のNPO法人「楽しいモグラクラブ」(平田眞弓理事長)が運営する就労継続支援B型事業所「工房mole」が動画編集サービスに乗り出した。動画編集に必要な技術を学んだ利用者がサービスを担当し、すでに引き合いもきている。平田理事長は「動画編集は在宅でもできるので、障がい者やひきこもりの仕事づくりにつながる」と期待している。ひきこもり支援とDXはかなり相性がいいようだ。(武智敦子)
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【連載】〝農と食〟北の大地から
「ヘンプ」から「ローズマリー」へ
~松家源一さん(東川町)の挑戦~
挫折を乗り越え見つけたハーブ
地域と共に起死回生の道を模索
20年余りにわたる本欄「農と食」シリーズの取材の中でとりわけ印象に残ることのひとつに、北海道知事から免許交付を受け2014年から産業用大麻(ヘンプ)の試験栽培に取り組んだ上川管内東川町の農家・松家源一さんが規制当局の狙い撃ちに遭い、17年夏に大麻取締法の違反容疑で書類送検(のちに不起訴処分)された事件があった。試験栽培は挫折を余儀なくされ、起死回生の道を模索する中で出会ったのがハーブの一種・ローズマリー。積雪寒冷地での栽培技術を確立し、地元の仲間たちと普及グループを創り、さまざまな加工品の開発も手がけてきた。まだまだ課題は多く、70代半ばのベテラン農家にとって正念場を迎えている。そんな松家さんの歩みとローズマリーに懸ける思いを紹介する。
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【連載】ルポ「ひきこもり」93──ある母親の告白
子どもの回復過程で知った
執着という名の呪縛の重さ

成長した子どもとの境界線をどう引くかで葛藤する母親がいる。娘は小学校の頃に不登校になり、家族会のサポートで元気を取り戻した。今は働きながら親元からの独立を模索している。だが、そんな姿を見ている母親の胸中は複雑だ。親は笑顔で送り出すべき。頭では分かっているが、疲れて帰ってくる娘に余計な声をかけてしまう。心配事は尽きないし夫との生活に不安もある。だからこそ余計な口は出さないでおこう。子離れしようとする母親が自分自身の育ちと子育てを振り返った。 (武智敦子)
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【連載】戦争遺産をめぐる旅 【90】
海軍のレーダー基地だった
青森八戸の「葦毛崎展望台」
北東北に残る戦争の傷跡

青森県八戸市の太平洋岸、大須賀海岸エリアに「葦毛崎(あしげざき)展望台」という観光スポットがある。上空から撮影した写真では、まるで中世ヨーロッパの城跡のように見える。だがこの施設は、先の太平洋戦争末期に海軍がレーダー施設を置き、アメリカ軍の空からの攻撃を探知していた通信部隊の基地だった。同じく戦争末期に、東北の重要な軍事拠点だった八戸は凄惨な空襲被害も受けている。今なお北東北に残る戦争の傷跡を取材した。
(ジャーナリスト 黒田 伸)
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【フォトレポート・トピックス】
●解体工事現場のふもとで北海道百年記念塔のGW
●野次排除ドキュメンタリーが映画化。国賠原告ら迎え札幌で初公開
●北海道を再エネ、GXの先進地に。G7札幌関連行事で“北海道・札幌宣言”
●「サッポロ NIPPON HOP」第2弾は上富良野産のホップ使用
●SATO社労士法人が東川町とパートナーシップ協定を締結
●滝上町が誇る日本一の「芝ざくら」の季節到来
●メイドイン札幌の看板商品「スーパードライ 北海道工場限定醸造」発売
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【連載コラムなど】
*北海道フォトエッセイ
*シネマ
*スポーツ筆刀両断
*新設企業情報
*古本屋女房の“古本的日常"
*デンタルエッセイ
*北海道妄想紀行
*連載小説 特別授業
*夏井功の夜を駈ける車イス
*よいどれブンガク夜話
*ソレでもナマがすき?
*視点 公共交通をどうする?
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【今月の表紙】鈴木翁二画
『雨あがりのふる里』
【シリーズ・住宅不動産情報】⑦──札幌の市街地に出現した3千坪超の更地3選
工場や住宅展示場跡の巨大更地
広さはエスコンフィールド並み

札幌市の市街地で大きな空き地を見かけることが少なくなってきた。建て替えなどで1千坪(約3300㎡)以下の土地はたまに出るが、3千坪(約9900㎡)以上となるとほとんどない。そんな中、偶然にも3千坪を超える更地がいま3カ所出現している。3千坪と言ってもピンとこないかもしれないが、今春開業した「エスコンフィールド北海道」のグランド面積(約3600坪)に近いと言えば広さが実感できるだろう。これら3カ所の現状と行方を追いかけてみた。(佐久間康介)
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【追悼】永田吉則・元北海道経済部次長(前コープさっぽろ顧問)を偲ぶ
食と観光の二枚看板に精通
生涯を賭け道の基幹産業に

北海道経済部次長を最後に道庁を退職し、生活協同組合コープさっぽろ役員室部長職として北海道はまなす食品(北広島市)の社長などを務めた永田吉則さんが、4月13日に死去した。69歳だった。細身で長身、鋭い眼光を宿した理論家タイプだが、実行力を兼ね備えた実務家でもあった。食と観光という北海道経済の二枚看板に精通し、知識と人脈は一頭地を抜いていた。そんな永田さんの来歴と人となりを辿ってみた。 (佐久間康介)
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【ニュース】
■新体制スタートの寿都町漁協で
まだあった“不透明なカネの流れ”
──法廷闘争の前に優先すべき組織体制の改善
■躍進する化粧品メーカーのシロが
創業地の砂川に新工場をオープン
──モノづくりを体感する開放施設「みんなの工場」
■神恵内村長選で破れた瀬尾氏が
新たに挑戦した泊村議選で落選
──泊原発廃炉に向け選挙戦で投じた一石
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【岩見沢市発】スマートシティ実現に向けて──
スマート農業だけに留まらない
岩見沢市の住民に優しい地域DX
デジタル社会基盤は行政サービスにも寄与

北海道におけるデジタル社会基盤整備の先進自治体と言える岩見沢市(松野哲市長)。ロボットトラクターやロボットコンバインが活躍する「スマート農業」は今や、同市を端的に示すキーワードのひとつとなった。そんな先進技術は農業にとどまらず、当然ながらまちづくり全般に活用されている。すでに混雑緩和や待ち時間短縮、職員の作業負担軽減などの成果を上げている「書かない窓口」の導入。医療や福祉、子育て支援の分野でもデジタル技術は大活躍だ。同市の取り組みから見えてきたのは、スマートシティ構想や地域DX確立というのは決して遠い未来の夢物語ではなく、地域住民のすぐ身近にあって一緒に発展していくものということだ。
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【人】佐藤のりゆきさんがキャスター生活50周年
「現場の声」を伝え続けて半世紀
道民と共有した喜怒哀楽に誇り

フリーキャスターの佐藤のりゆきさん(73)が、キャスター・アナウンサーとして道内初となる現役生活50年を迎えた。旭川生まれの佐藤さんは札幌北高を経て北海学園大学法学部法律学科を卒業後、1972年に北海道放送(HBC)入社。94年にフリーに転身し、以降、北海道文化放送(UHB)の「トークDE北海道」で看板キャスターを18年間務めるなど「のりさん」の愛称で視聴者に親しまれてきた。そんなのりさんが4月中旬、馴染みの記者たちと懇親会を開き、自身の半世紀を振り返った。自身にとって一番の財産は「道民と共有した喜怒哀楽」だという。 (佐久間康介・工藤年泰)
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【医療】
藤井美穂院長がチーム医療で取り組む
時計台記念病院「女性骨盤底センター」
骨盤臓器脱患者に大きな朗報
新体制で臨む治療と再発予防

骨盤の中に収まっている子宮などの臓器が腟から外に出る「骨盤臓器脱」。尿失禁を伴うことがある中高年の女性に多い病気で、羞恥心から受診をためらう患者も少なくない。社会医療法人社団カレスサッポロ(大城辰美理事長)が運営する時計台記念病院(札幌市中央区・225床)では、この病気で悩む女性のため、5月の大型連休明けから女性診療科に新たに「女性骨盤底センター」を開設。チーム力を高め、婦人科領域の中でも骨盤臓器脱の治療に力を注ぐ体制を整えた。同病院院長でセンター長を兼ねる藤井美穂医師は、「再発予防を含めてこの病気を正しくかつトータルに治療し、苦しむ女性をひとりでも多く救いたい」と熱意を込める。(4月26日取材 工藤年泰・武智敦子)
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【介護】地域包括ケアを支える細やかな介護力
「元気な介護グループ」が札幌市内で
サ高住「リーフィール」2施設を開業

グループ全体で約1400人の従業員を擁し、全国7都道府県(北海道、東京、大阪、岩手、宮城、広島、千葉)でおよそ150の事業所を展開している「元気な介護グループ」(本社札幌・池田元気代表)。「介護の力で、日本を元気に!」を合言葉に、利用者一人ひとりの自分らしさを大切にその人らしい「ふつうの暮らし」を支える介護に力を注いでいる。その同社が5月1日、「リーフィール」ブランドの新たなサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)2棟を札幌市内(南区・北区)でオープンさせた。これらのサ高住の特長をはじめ、近年成長が目覚ましい同社の概要を紹介する。
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【企業】
社会課題を受け止めながら地元を
元気にするホクノーの地域おこし
健康寿命延伸や就労支援でもみじ台に活気

札幌市内で最も高い高齢化率や、少子化など地元・厚別区もみじ台の社会課題に真正面から向き合い、同地域におけるライフラインの担い手の役割を果たしながら、多面的な問題打開の取り組みを進めてきた食品スーパー・ホクノー(野地秀一社長)。旗艦店(ホクノースーパー中央店)を擁し本社事務所も構える地域の生活拠点・もみじ台ショッピングセンターでは、地元高齢者の健康を支え、暮らしに楽しさややりがいを感じるようなさまざまな活動を実施している。また近年は障がい者の就労支援にも注力。同社スーパーにおいても頼りになる戦力になっているという。避けられない社会課題を受け入れた上で、地域をどう活性化できるか。その術のひとつを、同社の取り組みから探りたい。
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【介護】
北海道ボールパークに誕生する
ハイクラスなシニアレジデンス
多世代が集う新しいまちのランドマーク
光ハイツのサ高住「マスターズヴェラス」

北広島市にある日本ハムファイターズの本拠地「北海道ボールパークFビレッジ」に来年の初夏、アクティブシニア向け賃貸住宅「マスターズヴェラス 北海道ボールパーク」がオープンする。立地環境や290室という大きさはもとより、レストランやフィットネス、大浴場など豪華な共用空間をしつらえるなど、60歳からのハイクラスなレジデンスとして注目を集め、6月の説明会を前に全国から数多くの問い合わせが寄せられている。道内における介護付有料老人ホームの草分けで、運営を担う光ハイツ・ヴェラス(本社札幌)の森千恵香社長に「マスターズヴェラス 北海道ボールパーク」の概要と魅力を訊いた。(4月25日取材・工藤年泰)
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【企業】
北海道BPのメディカルモールを
担うミライシアホールディング
「未来と地域」を見据えた
クリニックと薬局を展開

調剤薬局事業などを手掛ける「ミライシアホールディング」(本社札幌)がいま話題の「北海道ボールパークFビレッジ」でメディカルモール事業に乗り出す。来年6月に開業するハイグレードなサ高住「マスターズヴェラス 北海道ボールパーク」に併設される「Fビレッジ メディカル スクエア」がそれで、先進的かつ地域密着型の取り組みが注目を集めそうだ。2019年の創業以来、在宅患者訪問薬剤管理指導など地域のニーズに応える調剤薬局を展開し、成功の足がかりをつかんだ同社の神山武士社長(41)に、これまでの取り組みと今回のプロジェクトの概要を訊いた。 (4月21日取材・工藤年泰)
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【社会】NPO法人「楽しいモグラクラブ」が動画編集サービスを開始
ひきこもり支援にDXを活用
引き出すやり甲斐と創作意欲

札幌市のNPO法人「楽しいモグラクラブ」(平田眞弓理事長)が運営する就労継続支援B型事業所「工房mole」が動画編集サービスに乗り出した。動画編集に必要な技術を学んだ利用者がサービスを担当し、すでに引き合いもきている。平田理事長は「動画編集は在宅でもできるので、障がい者やひきこもりの仕事づくりにつながる」と期待している。ひきこもり支援とDXはかなり相性がいいようだ。(武智敦子)
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【連載】〝農と食〟北の大地から
「ヘンプ」から「ローズマリー」へ
~松家源一さん(東川町)の挑戦~
挫折を乗り越え見つけたハーブ
地域と共に起死回生の道を模索

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【連載】ルポ「ひきこもり」93──ある母親の告白
子どもの回復過程で知った
執着という名の呪縛の重さ

成長した子どもとの境界線をどう引くかで葛藤する母親がいる。娘は小学校の頃に不登校になり、家族会のサポートで元気を取り戻した。今は働きながら親元からの独立を模索している。だが、そんな姿を見ている母親の胸中は複雑だ。親は笑顔で送り出すべき。頭では分かっているが、疲れて帰ってくる娘に余計な声をかけてしまう。心配事は尽きないし夫との生活に不安もある。だからこそ余計な口は出さないでおこう。子離れしようとする母親が自分自身の育ちと子育てを振り返った。 (武智敦子)
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【連載】戦争遺産をめぐる旅 【90】
海軍のレーダー基地だった
青森八戸の「葦毛崎展望台」
北東北に残る戦争の傷跡

青森県八戸市の太平洋岸、大須賀海岸エリアに「葦毛崎(あしげざき)展望台」という観光スポットがある。上空から撮影した写真では、まるで中世ヨーロッパの城跡のように見える。だがこの施設は、先の太平洋戦争末期に海軍がレーダー施設を置き、アメリカ軍の空からの攻撃を探知していた通信部隊の基地だった。同じく戦争末期に、東北の重要な軍事拠点だった八戸は凄惨な空襲被害も受けている。今なお北東北に残る戦争の傷跡を取材した。
(ジャーナリスト 黒田 伸)
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【フォトレポート・トピックス】
●解体工事現場のふもとで北海道百年記念塔のGW
●野次排除ドキュメンタリーが映画化。国賠原告ら迎え札幌で初公開
●北海道を再エネ、GXの先進地に。G7札幌関連行事で“北海道・札幌宣言”
●「サッポロ NIPPON HOP」第2弾は上富良野産のホップ使用
●SATO社労士法人が東川町とパートナーシップ協定を締結
●滝上町が誇る日本一の「芝ざくら」の季節到来
●メイドイン札幌の看板商品「スーパードライ 北海道工場限定醸造」発売
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【連載コラムなど】
*北海道フォトエッセイ
*シネマ
*スポーツ筆刀両断
*新設企業情報
*古本屋女房の“古本的日常"
*デンタルエッセイ
*北海道妄想紀行
*連載小説 特別授業
*夏井功の夜を駈ける車イス
*よいどれブンガク夜話
*ソレでもナマがすき?
*視点 公共交通をどうする?
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【今月の表紙】鈴木翁二画
『雨あがりのふる里』
Posted by 北方ジャーナル at 00:00│Comments(0)
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