さぽろぐ

新聞・ニュース  |札幌市東区

ログインヘルプ


 › 月刊誌「北方ジャーナル」公式ブログ › 編集長日記 › 北方ジャーナル5月号の誌面から 北海道フォトエッセイ71「純白のタンチョウが舞い踊る 釧路湿原の聖地、鶴居村」

2022年04月18日

北方ジャーナル5月号の誌面から 北海道フォトエッセイ71「純白のタンチョウが舞い踊る 釧路湿原の聖地、鶴居村」

北方ジャーナル5月号の誌面から 北海道フォトエッセイ71「純白のタンチョウが舞い踊る 釧路湿原の聖地、鶴居村」
タンチョウの鳴き交わし(撮影:白井暢明・2022/3/14)

 刻々とモノトーンから色鮮やかな世界へ変貌を遂げていく北海道の春。そんな中、今月号の北海道フォトエッセイで筆者の白井氏は3月中旬に訪れた釧路湿原でのショットと一文を寄せてくれた。それはタンチョウの聖地と言われる鶴居村で、かの鳥たちが華麗に舞い踊る姿だ。純白の大地で求愛ために鳴き交わし、やがて生命を育んでいく様子は、まさに春のプレリュードにふさわしいものと言えそうだ。(く)

北方ジャーナル5月号の誌面から 北海道フォトエッセイ71「純白のタンチョウが舞い踊る 釧路湿原の聖地、鶴居村」
タンチョウの群れ(同)

純白のタンチョウが舞い踊る
釧路湿原の聖地、鶴居村

 まだ暗い朝の4時半に家を出て道東へ向かった。上川圏からオホーツク圏へ抜けるには、かつては峻厳な石北峠越えがあったが、今は旭川・紋別自動車道があるので快適だ。遠軽から弟子屈へ、そこから南下すると釧路湿原に入る。5時間後には目的地の鶴居村に着いた。

 この村はその名の通り、タンチョウで有名だが、ひとりあたりの平均所得が全国一高く高福祉で人気の村、私に言わせれば「気品に満ちた日本一の村」だ。

 早速、鶴の聖域「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」を訪れた。そこには純白の装いで気品に溢れた姿の70~80羽のタンチョウの姿があった。柵の外では十数名のカメラマンが息を潜めている。

 タンチョウの甲高い鳴き声が静寂を打ち破り、華麗な翼を拡げて舞い踊る。胴体と羽の純白、首の黒、そして頭頂の赤が実にカラフルで絵になる姿だ。文字通り丹頂の丹は赤を意味している。

「コロロロー」「カッカ」…、オスどうしの威勢の張り合い、そして気の合ったオスとメスの鳴き交わし。そして華麗な求愛ダンス…。いままさにタンチョウは「恋の季節」真っ只中なのだ。

 恋が成就してカップルが誕生すると、二羽は群れを離れ、気に入った湿原や湖畔に巣を作り、子育てに入る。そして、このカップルは生涯夫婦で添い遂げる。

 姿のみならず、その一途な生き様のなんと美しいことか。

 その美しさからアイヌ語で「サロルンカムイ」(湿原の神)とも呼ばれて神聖視されているこのタンチョウこそ、まさに北海道の宝だ。



同じカテゴリー(編集長日記)の記事画像
4月15日発売の本誌5月号がスタンバイ。今月のトップ記事は「北海道医療大 北広島BP移転に暗雲か」だ。
北方ジャーナル4月号の誌面から 北海道フォトエッセイ「ひとときの美の競演 旭川の氷彫刻世界大会」
北方ジャーナル4月号の誌面から 巻頭言「忘れないために」
3月15日発売の本誌4月号がスタンバイ。今月のトップ記事は「“6歳児へわいせつ”の元警官に求刑3年」だ
2月15日発売の本誌3月号がスタンバイ。今月のトップ記事は「法廷で上映された道警“黙秘権侵害”動画」
1月15日発売の本誌2月号がスタンバイ。今月のトップ記事は「ゼネコン北海道支店で“裏金作り”の怪」だ
同じカテゴリー(編集長日記)の記事
 4月15日発売の本誌5月号がスタンバイ。今月のトップ記事は「北海道医療大 北広島BP移転に暗雲か」だ。 (2024-04-12 12:28)
 北方ジャーナル4月号の誌面から 北海道フォトエッセイ「ひとときの美の競演 旭川の氷彫刻世界大会」 (2024-03-26 00:21)
 北方ジャーナル4月号の誌面から 巻頭言「忘れないために」 (2024-03-18 23:19)
 3月15日発売の本誌4月号がスタンバイ。今月のトップ記事は「“6歳児へわいせつ”の元警官に求刑3年」だ (2024-03-14 12:48)
 2月15日発売の本誌3月号がスタンバイ。今月のトップ記事は「法廷で上映された道警“黙秘権侵害”動画」 (2024-02-13 16:27)
 1月15日発売の本誌2月号がスタンバイ。今月のトップ記事は「ゼネコン北海道支店で“裏金作り”の怪」だ (2024-01-12 11:09)

Posted by 北方ジャーナル at 00:00│Comments(0)編集長日記
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

QRコード
QRCODE
削除
北方ジャーナル5月号の誌面から 北海道フォトエッセイ71「純白のタンチョウが舞い踊る 釧路湿原の聖地、鶴居村」
    コメント(0)