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2021年03月16日

北方ジャーナル4月号の誌面から スノーシューで 神秘の世界を歩く 層雲峡の柱状節理

北方ジャーナル4月号の誌面から スノーシューで 神秘の世界を歩く 層雲峡の柱状節理
独特の景観を見せる柱状節理(2月14日撮影・©️白井暢明)

 ようやく春の訪れを感じることができるようになってきた昨今だが、今月号の「北海道フォトエッセイ」では筆者の白井氏が先月にスノーシュートレッキングを体験した時の1枚を寄せてくれた。ファインダーが捉えたのは大雪山系のダイナミックな自然美、「層雲峡の柱状節理」だ。この時の感動を白井氏は次のように伝えている。(く)

北方ジャーナル4月号の誌面から スノーシューで 神秘の世界を歩く 層雲峡の柱状節理
スノーシュートレッキングの参加者たち(2月14日撮影・©️白井暢明)

上流に層雲峡あり
奇抜にして雄偉なること
天下無双也。

 これは大正期の歌人で旅行家の大町桂月の文章だ。こうして彼の命名による「層雲峡」が生まれたのは大正10年、今からちょうど100年前のことである。

 大河石狩川の源流近くにあるこの渓谷は温泉としてだけでなく、数十キロも続く断崖絶壁の柱状節理の景観でも有名だ。柱状節理は3万年前の大雪山系の噴火によって流れ出た溶岩が冷やされることによってできた。そしてその後の石狩川による浸食によってこの壮麗で神秘的な峡谷の絶景が生まれたという。いずれにせよ、これも自然がもつ驚異の造形力だ。

 この峡谷は、冬になると石狩川の水が減少するために川を歩けるようになる。そこでこの峡谷の壁を内側から間近に観ることができるスノーシュートレッキングが企画されていたので参加した。私を含めて5人の参加者とガイド2人での2時間あまりのツアーだ。

 生まれて初めて履いたスノーシューは歩きにくかった。だが私を待っていたのはそんなハンディを吹き飛ばすような、息を飲む時間の連続だった。岩石でできた柱が真っすぐタテに並んでいる。まるで誰かが組み合わせたみたいに。あるいは壁に立てかけたみたいに。

 夢中でシャッターを押しているうちに、自分がその柱の一部になって壁に溶け込んでしまったような錯覚を覚えた。

 まさに、時間が止まったのだ。



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