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協議後、鈴木知事（右）と秋元札幌市長へのぶら下がり会見の様子（11月16日昼、道庁本庁舎３階で）

11月16日、鈴木直道北海道知事と札幌市の秋元克広は道庁で、爆発的な感染拡大の兆しを見せる新型コロナウイルスの対策に関する協議を行ない、現下の札幌市の感染状況が道の「警戒ステージ４」相当であるという認識で一致。
さらなる対策の強化が必要という共通見解のもと、“感染リスクを回避できない場合”と強調した上で、札幌市内での不要不急の外出自粛、札幌とほかの地域との往来自粛を道民に求める方針を固めた。
明日以降、対策本部会議を開いてこれらの要請を正式に決定する。

協議開始冒頭の様子

札幌市の「警戒ステージ４」相当。そして同市における不要不急の外出自粛や往来自粛の要請に関しては、地元マスコミ各社が夕方のニュースなどで詳しく報じていることだろう。
ただこれらの方針について説明する場で鈴木知事は、GO TOトラベルとGO TOイートに言及したのだが、共に国の消費喚起策であるそれぞれのキャンペーンに対し、知事の発言は大きな受け止めの差を感じさせるものだった。
GO TOトラベルとGO TOイート、鈴木知事のそれぞれの発言内容を下記で紹介する。

まずはGO TOトラベルについて。
「GO TOトラベルでありますけれど、この点については、専門家の意見をうかがいながら札幌市ステージ４相当、全道への注意喚起なども行なっていくわけでありますが、旅行自体、移動自体が感染を拡大しているという明確な根拠は無いんですけれど、ただ感染リスクを回避できない場合は当然のことながら利用を控えて頂く、ということになるんだと思います。一方で例えば、静かに食事を楽しみながら温泉に入る、とかで感染が相次いで確認されているわけでは無いですし、また北海道全体、札幌とそれ以外の地域が一様に感染が同様の状況では無い、ということなども留意すべきことかなと思っています。
いずれにしても専門家に意見を聞いて対策が決定したら、国土交通省とも現下の感染状況を鑑みて、GO TOトラベルを利用する方に対する注意喚起などは国としても徹底的にやって頂くことを求めていきたいと思う」

次にGO TOイート。
「GO TOイートについては今、会食の場面で感染確認される事例が増えています。そういったことを考えるとGO TOイートについては少し見直しすべきではないか、と思っています。具体的にはやはり分科会の指摘である５人以上の会食の場面は感染リスクが上がる、としていますので人数の問題。大人数での会食は控えてほしい、ということ。
あと時間ですね。長時間における飲食で、やはりそういったリスクは高くなる、ということがありますから、例えば２時間を超える飲食の場面は控えてほしい、ですとか。
今触れた人数、時間に関することについても専門家の意見をうかがいながら、決定したら農林水産省、事業を実施している道商連（北海道商工会議所連合会）に話をして、GO TOイートはそういった扱い（前述の人数・時間制限）にしてくれ、ということを言っていきたいと思っています」

つまりGO TOトラベルに関しては、旅行自体が感染リスクを高めるものでは無いと強調し、一方のGO TOイートについては会食の人数、時間制限を所管庁などにも強く要望していく意向だという。
この鈴木知事の認識の違いに、記者は違和感を感じてしまうが、読者の受け止めはいかがだろう。