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2020年03月18日

【本誌アーカイブ】ススキノのランドマーク・ラフィラ閉店に思いを寄せる人々②

【本誌アーカイブ】ススキノのランドマーク・ラフィラ閉店に思いを寄せる人々②
1月2日の新年初売りと同時期から閉店セールを開始したラフィラ

今年5月17日のススキノラフィラ(運営・ススキノ十字街ビル、以下ラフィラ)完全閉店に伴い、同商業施設の今日までの歩みや閉店に寄せる関係者の思いを紹介する記事の第2回。今回は、現在館内などで流れている閉店ソング「あなたに会えて良かった。」の作成に携わった関係者や、開業時から営業しているテナント店主。そして運営事業者のススキノ十字街ビル・遠山日露史社長の率直な心境を収録した。

「あなたに会えて良かった。」
閉店CMソングに込めた思い


「あのビルは、ニッカの看板と同様にススキノのシンボル。だがニッカの看板下で待ち合わせとはなかなかならない。待ち合わせの場所という点では、ほかにはないシンボルと言えますね」 そう話すのはすすきの観光協会の大島昌充会長だ。 「確かに寂しさはありますが、一方でどんな建物が新しく建てられるのかという期待もあります。その新施設も待ち合わせのシンボルになって欲しいですね」(大島会長)

現在、ラフィラ館内やテレビCMで「あなたに会えて良かった。」というタイトルのオリジナルソングが流れているが、この楽曲も“待ち合わせの名所”としての建物の存在をフィーチャーしたものとなっている。 楽曲制作は札幌の音楽プロダクション・ジョーダウンで、歌い手は砂川出身、札幌在住の女性シンガー・TOMOMIさん。企画はヨークマツザカヤの時代から取引のある広告代理店・東急エージェンシーが立案。そして同社北海道支社のクリエイティブディレクター・若浜明子さんが歌詞全般の原案を手掛けた。

札幌出身の若浜さんは「学生の頃まではいち来店客として。社会人になってからはお取引先として。この商業施設には、人生のほぼ全ての期間でお世話になっています」と話す。 楽曲制作に至った経緯は、1月2日からの閉店セールにあたって作成したCMの打ち合わせがきっかけ。運営会社のススキノ十字街ビル側から、「単なるセールの告知ではなく、建物自体が無くなってしまうので、この場所を愛して下さった沢山の方に我々の感謝を伝えるような内容にして欲しい」とのオーダーを受け、その手法として歌によるメッセージ発信を提案した。その歌詞には「あなた」「えがお」「このまち」と、さまざまなものに向けて「ありがとう」と綴っている。  

そして曲のタイトルでもあるサビのフレーズについて。 「『あなたに会えて良かった。』とは、言い換えればnice to meet you。本来は最初に出会った時の挨拶です。この言葉を閉店ソング、いわば別れの歌に使ったのは、待ち合わせスポットとしてこれまで無数の出会いのドラマがあったこの場所が、役目を終え無くなってしまうことに対して、ここでの記憶が良い思い出として残っていくように、文字通り『会えて良かった』と思って欲しかったからです」(若浜さん)

開業からの歴史を見続けた
テナント主が語る店の変遷


札幌松坂屋の開業から今日まで営業を続けている店がある。それがメガネサロン カナヤマだ。店長の深堀仁さんは開業から2年後に入店。以来およそ44年間ここ一筋で店頭に立ち続けている。10年ほど前に東京銀座が本社の金山商会が札幌から撤退するという出来事があったが、その際に独立して店の運営会社を設立。本社の了承を得てカナヤマの店名を継承した。

【本誌アーカイブ】ススキノのランドマーク・ラフィラ閉店に思いを寄せる人々②
開業から完全閉店まで共に歩むメガネサロン カナヤマ

この商業施設自体も事業形態の変化が相次いだ中、これまで店を続けられたことについて深堀さんは、「ビルオーナーなどVIPな方々も含めて、地域のお客様に支えていただいたおかげです」と話す。

開業時から共に歩んできた同店。札幌松坂屋時代は、百貨店全体で高級路線を前面に打ち出していたため同店の品揃えも高額商品が中心。宝飾品のようにショーケースから眼鏡を取り出すというスタイルだった。 「札幌松坂屋の開業前から金山商会は、HBC三条ビル(現・KT三条ビル、札幌市中央区南3条西2丁目)の東京銀座名店街にコンセプトが同じ高級路線の店を出していました。ですから松坂屋店の仕事には違和感が無かったのですが、お客様のニーズとしてはここで高級品はあまり求めていなかったようで、販売は苦労しました。大衆化が進んでいると感じましたね」(深堀店長)

深堀さんが感じた時代の変化は、やがてヨークマツザカヤへの業態転換という形でより鮮明になった。 「ヨークマツザカヤは百貨店とスーパーの中間という、それまでと全く違う路線になるということで、開店までの2カ月の準備期間で品揃えや店づくりの一新を図りました」(同) そのリニューアルで試みた取り組みのひとつがオープン陳列。今の眼鏡店では当たり前のようになっている、商品を店頭にずらりと並べ来店客がそれを自由に手に取ることができる売り方だ。 「オープン陳列を道内で初めて行なったのは、おそらく当店だと思います」(同)

このほか、値頃感を際立たせるために、定価と赤札価格(※特別価格、値引価格のこと)の二重価格表示をしたり、レンズ込みセット商品の充実も図った。 こういった新戦略は顧客ニーズと合致し大成功。「大衆向け商品と富裕層向けのこだわり商品を、上手く住み分けられたのが良かったのではないかと思います」と、深堀さんは振り返る。

5月17日のラフィラ閉店が正式発表されて以降、深堀さんのこれからを気に掛ける声が相次ぎ寄せられているという。
「本当に長い間ここで働いてきたので、私としては丁度良い機会かなと思っていたのですが、たくさんの方が心配してくれて。懐かしい方がわざわざお見えになったりもしてくれています」(同)
その深堀さんだが、「眼鏡はメンテナンスも気懸り」ということで、閉店後は6月からメガネサロンルック 4丁目プラザ店のいちスタッフとして再スタートを切る。

遠山社長「これからも誰もが気軽に
来られる場所であり続けて欲しい」


今回の取材に際して、ススキノ十字街ビルの遠山日露史社長が閉店取り壊しについて率直な心境を語ってくれた。
「まずは46年間もの長きにわたって地域の皆様、テナントの皆様に、血の通った温かいお付き合いをさせていただいたことに改めて感謝申し上げたい。これまで事業を続けてこられたのは、こういった皆様の支えのおかげに他なりません。
我々はこのビルを“誰もが気軽に来られる場所”であり続けることを絶えず念頭に置いて運営してきました。それが待ち合わせスポットなど、たくさんの方々に親しまれることにも結び付いたのだと思います。
その思いを新しく作られる施設にも受け継いで貰いたい。そして地域に親しまれるものになって欲しいと思っています」

閉店まで2カ月に迫ったラフィラ。だが現在、新型コロナウイルスの感染拡大でススキノはまるで灯が消えたように閑散とした状態が続いている。同施設が被っている影響も甚大だ。目下、早期の事態終息を切望するばかり。5月の閉店時には「ありがとう」の思いと共に、多くの人が同施設の別れを見送れるような環境が整えられることを今は願っている。


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