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2018年03月22日

1万2千人が歓喜した北見の春、カー娘凱旋

1万2千人が歓喜した北見の春、カー娘凱旋
パレードでの藤沢五月選手(左)と吉田夕梨花選手。藤沢選手の手にはしっかりと銅メダルが(3月21日、北見市商店街で)

平昌冬季オリンピックのカーリング女子で銅メダルに輝いたLS(ロコ・ソラーレ)北見メンバーの祝賀パレードが3月21日、JR北見駅近くの商店街で催された。沿道にはパレード開始の2時間ほど前から観客が集まり始め、昼12時40分から選手らを乗せたオープンカーが動き始めると、詰め掛けた約1万2千人の観客は思い思いに彼女たちの健闘を称える歓声をあげた。
5人の選手全員が北見市出身のLS北見メンバーも、地元からの祝福の声に対し、持ち前の笑顔や自然な言葉で感謝の思いを伝えていた。

1万2千人が歓喜した北見の春、カー娘凱旋
本橋麻里選手(写真提供・北海道リアルエコノミー)

パレードは市や北見カーリング協会などで組織する実行委員会の主催で商店街の中、約600mの距離を進んだ。晴天に恵まれながらも、パレード中もマイナス気温の厳しい寒さの中、観客らは子供からお年寄りまでそれを苦にすることなく、さまざまな言葉で感謝や激励の言葉を送っていた。
パレード終了後には、北見市民会館で銅メダル獲得の市民報告会が行なわれた。メイン会場となった約1200人収容の大ホールはたちまち満員となり、入れなかった来場者には小ホールを解放して、パブリックビューイング形式で報告会の模様を伝えた。

1万2千人が歓喜した北見の春、カー娘凱旋
銅メダル獲得市民報告会での市民特別栄誉賞授与式の模様(同、北見市民会館で。写真提供・北海道リアルエコノミー)

この報告会で印象的だったことのひとつが辻直孝北見市長の言動。同市初となる市民特別栄誉賞の授与式では、LS北見のメンバー一人ひとりにトロフィーを手渡す際、「重たいよ」と普段の言葉で気遣い。本橋麻里主将に対しては、一際大きな声で「いろいろありがとう」と伝えて固く握手を交わした後、小声で言った「泣かない」という言葉が、会場の雰囲気を穏やかにした。
その後の挨拶では冒頭で、「本橋選手に『市長、今日は泣かないでね』と言われました。私は泣き虫ではないのですが、ことLS北見に関しては別です。ご理解を頂きたいと思います」と述べ、熾烈な代表選考の大会を勝ち残り今回の銅メダル獲得に至った経緯や、結成から8年間チームの維持運営にも苦労してきた選手たちの様子を語る際には、しばしば言葉が詰まる場面もあった。

もうひとつ強く印象に残ったのは吉田知那美選手の挨拶だ。平昌の大会中にも見られた明るい笑顔で、「私たちが皆さんに感謝を伝えるために開かせて頂いたパレードにも関わらず、たくさんのおめでとうやありがとうの声を掛けて頂き、本当にありがとうございます」と、冒頭で語った吉田選手。その後、競技以外の部分でも過熱したカーリング女子の報道に「戸惑いや驚きを感じた」と明かした。そして、「泣くつもりはなかったのですが…」と感極まりながら、「“カーリング選手”として評価して頂けるように頑張りたいと思います」と訴えた。

LS北見は、カーリング女子初のメダル獲得という快挙のみならず、選手たちの明るく元気なありのままの姿も多くの国民に好感を持って受け入れられた。「そだねー」「もぐもぐタイム」といった流行語も生まれた。だがそれ故に、競技とは無関係のプライベートにまで入り込むような取材、報道に心を痛めていたのではないだろうか。
文字通り、一世一代の晴れ舞台ともいっても過言ではないこの式典で、吉田知那美選手の笑顔を一時でも曇らせてしまったことに、筆者自身も含め報道に携わる人間は大きく反省しなければならないだろう。



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Posted by 北方ジャーナル at 18:23│Comments(0)ニュース
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