2017年04月12日
地域の電力地産地消を牽引する「紋別バイオマス発電所」が竣工
紋別バイオマス発電所のボイラー棟や排煙処理施設(4月11日撮影)
【リアルエコノミー提携記事】住友林業(本社・東京都千代田区)と住友共同電力(同・愛媛県新居浜市)が合弁で設立した紋別バイオマス発電所と原料となる木材チップを生産するオホーツクバイオエナジーの竣工式が4月11日、紋別市新港町の同発電所で開催された。高橋はるみ知事や宮川良一・紋別市長のほか官公庁、施工関係者など約150人が参加した。
竣工式の神事
紋別バイオマス発電所は、住友林業の社有林がある紋別市をはじめオホーツク地域の町村から集荷される間伐材など森林資源を主燃料に、石炭(主として輸入炭、一部道内炭を含む)、PKSと呼ばれる輸入ヤシ殻を混焼して5万kwを発電する施設。これは一般家庭約6万5000世帯の年間電気使用量に相当するという。出力した電力は北海道電力が買い取る仕組みだ。
オホーツクバイオエナジーは、間伐材・未利用材を木材チップにする燃料製造会社で年間約20万トンを集荷する。出資比率はいずれも住友林業51%、住友共同電力49%で従業員数は紋別バイオマス発電が22人、オホーツクバイオエナジーが60人。2014年9月から約150億円を投じて建設を始め、施設は既に完成、16年12月から2社ともに営業運転に入っている。
同発電所の竣工にあたり「地域だけでなく日本全体に貢献する事業として意義深い」と話す高橋はるみ知事
竣工式では、一連の神事が執り行われ、代表者28人が玉串奉奠(ほうてん)を行なった。神事の後、神酒拝戴の挨拶で住友化学の十倉雅和社長は、「日本は課題先進国で世界から環境エネルギー分野に技術的な貢献を求められている。この発電所は世界の範になる取り組み。住友グループの事業精神は、『自利利他 公私一如』。住友だけを利するものでなく、広く社会に役立たなければならない。このプロジェクトの成功を願う」と挨拶した。
来賓挨拶として高橋はるみ知事は、「国産材を燃料とするバイオマス発電の規模では全国一。オホーツク紋別の豊かな森林資源を有効活用するプロジェクトとして、地域だけでなく日本全体に貢献する事業として意義深い。北海道はバイオマス、太陽光、風力などさまざまな新エネルギーの資源の宝庫。住友グループのプロジェクトがスタートしたことは北海道にとっても大きな意義がある」と述べた。
Posted by 北方ジャーナル at 10:37│Comments(0)
│政治経済
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