2016年03月18日
道5区補選で民・共打倒へ。ムネオと貴子衆議が怪気炎
大地塾で語る鈴木貴子衆議と宗男氏(3月16日夕)
3月15日夕、札幌市厚別区内のホテルを会場に、約1500人もの支援者、関係者らでごった返す中で開催された衆院道5区補選立候補予定者・和田義明氏(44、自民党公認)の総決起集会。前文科相の下村博文総理特別補佐、茂木敏充党選対委員長といった自民党本部の有力者も応援に訪れる中、一際報道陣の注目を集めていたのが新党大地代表代理として出席した鈴木貴子衆議(30)だった。
同氏は2月26日に民主党から除籍処分並びに議員辞職勧告を受けて以降、今後行なわれる国政選挙では与党候補の支援に回る事を公言していたが、和田氏の集会に参加するのは今回が初めて。同氏が民主党と袂を分かつ引き金となったのが、民主・共産・維新・社民による野党共闘。この野党連合の打倒を目指す貴子衆議の反攻がこの日から始まった。
熱気に包まれた和田義明氏の総決起集会(3月15日夕、ホテルエミシア札幌)
和田氏の合同選対本部長も務める伊達忠一参院幹事長をはじめ、前述の下村氏や茂木氏など錚々たる顔ぶれが一同に集った和田氏の総決起集会。この他、安倍晋三首相からのビデオメッセージも披露されるなど、会場はさながら“総力戦”の雰囲気に包まれていた。
こうした中、何ら物怖じする事なく父親顔負けの張りのある声量のスピーチで、約1500人もの耳目を集めたのが貴子衆議だ。
和田氏の総決起集会で自身の政治信条をアピールした貴子衆議
「実は和田事務所の皆さんから、『鈴木さん、挨拶は3分でお願いします』とお達しがありました」
この語り出しで会場を笑いに誘った同衆議は、次のように続ける。
「で、さすがだな、と。まさに政治にはメリハリが必要なのではないでしょうか」
何気ない話から話題を政治の方向に転じる。この演説スキルは父である新党大地・鈴木宗男代表から学んで身に付けたものなのか、それとも天賦の才によるものなのか。いずれにしてもこの掴みで、彼女に漂う“只物ではない”雰囲気を約1500人の聴衆に印象付けたのは言うまでもない。そして、目下世間が最も関心を寄せる自身の離党届提出と、それに伴う除籍処分に関しては、「まさにいま、話題の民主党を離党、といいますか除籍という大変ありがたい、分かりやすい処分を頂きました」
と語り、そのあまりの清々しい表情に、会場は満場の拍手で溢れた。そして話題は民主党離脱の経緯に至る。
「政治家たる者、魂を売ってはいけない。この筋を通すために、主義主張が異なる、ましてや国家観すらも異なる日本共産党と与するような政治活動はできない」
この日から2週間前の3月1日、父である宗男氏も札幌市中央区の党事務所で急遽行なった記者会見で前述とほぼ同様の主旨の主張を展開した。その日は、愛娘・貴子衆議が除籍処分を受けた当日。和田氏の総決起集会での貴子氏の演説は、宗男氏の受け売りと言ってしまえばそれまでだが、この2人ほど息が合っている親子もそうそう見当たらない。
この翌日の3月16日夕。札幌テレビ塔内の会議場で実施された新党大地主催の『大地塾』で、鈴木父娘が顔を揃えた。来場した支援者の前で、父より先に登壇した貴子衆議は道5区補選について、「この選挙は、有権者が活動家を求めているのか、それとも真の政治家を求めているのかが示される選挙だ」と言い放った。
貴子衆議の後、演台に立った宗男氏は、道5区で和田氏が今ひとつ知名度が浸透していない危機感から、支援者に改めて和田氏の支援を要請。加えて夏の参院選においては、すでに選挙区で自民党の公認を受けた新人で現道議の柿木克弘氏を党として推薦し、「全面的に(柿木氏を)応援していきたい。この方針でよろしいですか?」と支援者に打診。満場一致の拍手でその了承を得た。
具体的な選挙戦略も定めた鈴木父娘。因縁浅からぬ民主・共産の打倒に向けた彼らの戦いがいよいよ始まった。
大地塾後、報道陣の取材に応じる鈴木父娘
Posted by 北方ジャーナル at 00:01│Comments(0)
│政治経済
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