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2016年03月10日

劇団「うみねこ」が3月11〜13日まで二人劇「父と暮せば」

劇団「うみねこ」が3月11〜13日まで二人劇「父と暮せば」
「父と暮せば」の舞台稽古。吉川勝彦前代表が父役で渾身のラストステージを飾る

小樽市の劇団「うみねこ」は明日3月11〜13日までの3日間、井上ひさしの戯曲で原爆投下後のヒロシマを舞台にした二人芝居「父と暮せば」を、小樽運河プラザ(色内2)多目的ギャラリーで上演する。今年1月末で代表を退いた吉川勝彦さん(71)が、「どうしても演じたかった」と満を持して「父」に挑む、その最後の舞台──。

物語の舞台は、原爆が投下されてから3年後のヒロシマ。図書館で働く娘のもとに原爆で亡くなった父が現れる。「うちは幸せになっちゃいけんのじゃ」……。父を見捨てて逃げ、生き残ったことへの罪悪感に苦しむ娘と、幽霊になって娘の恋を実らせようとする父の会話が悲しくもユーモラスに交わされる。

「父と暮せば」は1994年に「こまつ座」(東京)で初演された。自由奔放で茶目っ気のある父を俳優の故・すまけいが演じ、以降も各地で上演されてきた。圧倒的な存在感で情愛あふれる父を演じたすまの舞台に感銘を受けたという吉川さんは、50年余りの役者人生の集大成として、この作品を選んだ。

劇団「うみねこ」が3月11〜13日まで二人劇「父と暮せば」
地域を巻き込んだ演劇づくりに取り組んできた吉川さん

娘役は、同劇団の大谷早生さん(21)と福井希さん(28)がダブルキャストで演じる。大谷さんは「戦時下を生きた人から話を聞いたり、調べたりしながらヒロイン役をイメージしていった。娘の背負っているものを表現できたら」と話す。吉川さんも「同じ父役だが、相手役が違うと全く別の芝居になる。演じ分けるのに苦労しているが、惚れ込んできた役だけに遣り甲斐がある」と役作りに余念がない。

演出を務める新代表のがくと(川口岳人)さん(25)は、「役者として常に進化していく吉川さんが、持ち味の違った2人の娘役と対峙します。新しいうみねこの舞台として多くの人に観劇していただきたい」と意欲を語る。

原爆がテーマの作品だが、吉川さんの持ち味である当意即妙のコメディセンスと娘役の深い演技が弾き合い、伝わるのは切ないまでの親子の絆と平和への万感の思いだ。

劇団「うみねこ」は1962年に3人の女性により結成。同年9月の旗揚げ公演「余計な存在」以来、これまでに79作品142ステージを上演してきた。

吉川さんは64年に入団し、67年から代表を務めてきた。子供や若者など地域を巻き込んだ演劇づくりに取り組み、「アンネの日記」や小樽空襲を題材にした創作劇「失われしもの」(吉川さん作、演出)などで戦争と平和とは何かを問いかけてきた。1月末に代表を引退し役者としても今作品が最後となるが、夏頃からは中・高校生を対象にした演劇塾をスタートさせ、後進の育成や指導に取り組んでいく。

「父と暮せば」の開演時間は11日午後7時半、12日午後2時と午後7時半、13日午後2時。入場料は前売り一般1,500円、当日1,800円。娘役2人を観劇できる両バージョン観劇券は一般2,500円。問い合わせは、代表のがくとさん(☎080-1876-1781)へ。


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