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日本列島を縦断して講演会が行なわれる

「ウイグルの母」と呼ばれ、中国から海外に亡命したウイグル人組織を束ねる「世界ウイグル会議」の総裁を務めるラビア・カーディル氏が来道し６月22日に札幌市内で特別講演を行なう。「日本・ウイグル　自由のための連帯フォーラム実行委員会」が弾圧に喘ぐウイグルの現状に理解を深めてもらおうと企画・主催する。

　ラビア氏は中国西端の新疆ウイグル自治区の出身。中国人民政治協商会議委員を務めるなどウイグル人を代表する女性実業家として知られたが、政治批判で失脚し1999年に逮捕、投獄された。２００５年に米国へ逃亡後はウイグル人の民族自決権の確立を目指す「世界ウイグル会議」（本部・ドイツ・ミュンヘン）の総裁に就任。中国におけるウイグル人の人権擁護を訴え続けノーベル平和賞の候補にもなった。


　新疆ウイグル自治区では漢族によるウイグル人殺害事件を発端、にウイグル人と治安当局が衝突した2009年７月の大規模暴動「ウルムチ事件」以降、ウイグル人への弾圧が強まっているという。事実、ラビア氏の実の息子２人は今も獄中にあり、非ウイグル化のための宗教弾圧も厳しさを増しているとされる。

　欧米に比べ、知名度の低いアジアにおけるウイグル運動の推進を狙い昨年５月には、アジア圏で初となる世界ウイグル会議の代表大会が東京で開かれた。同会議を敵視する中国当局が日本政府に大会開催の阻止を求めるなか、ラビア総裁を始め世界十数から各国ウイグル協会の幹部ら約120人が参加した。

　より多くの日本人にウイグルの実情を知ってもらおうと開かれる今回のフォーラムは６月21日から29日まで東京、札幌、大阪、名古屋、那覇の全国５都市で開かれる。札幌は22日午後６時半から札幌市教育文化会館小ホール（中央区北１条西１３丁目）で。

「いまこそ日本人に知ってほしいウイグルの苦難と慟哭、望む未来」と題したラビア氏の特別講演のほか、「世界ウイグル会議のリーダーと日本の論客が語り合う日本とウイグル、自由のためいかに連帯するか」をテーマにしたセッション、ビデオの上映も予定されている。

　入場料は全席1500円（前売り1300円）。前売り希望は名前と前売り券の送付先住所、ＦＡＸ番号（ＦＡＸでの連絡を希望する場合のみ）、購入希望枚数を記載し「日本・ウイグル　自由のための連帯フォーラム実行委員会」（日本ウイグル協会内）へメール（info@uyghur-j.org）かＦＡＸ（０３－６２７３－１４６０）へ。詳細はhttp://outboun3.wix.com/jusf （あ）