2012年01月11日
それぞれの11日
厳寒の中、全原発の廃炉を訴える
本日11日で、東日本大震災の発生から10カ月となった。札幌市内の最高気温はマイナス5.3℃(札幌管区気象台発表)と冷え込んだが、都心部の路上ではさまざまな人たちの、さまざまな思いが見られた。
正午過ぎ、地下街オーロラタウンとポールタウンの結節点で外に出てみると、駅前通の南側で何やら演説が。札幌パルコ前で横断幕を広げていたのは、「原発問題全道連絡会」(原道連と略そうと思ったが、日本共産党北海道委員会のHPによると道原発連という略称らしい)の有志ら20名ほどだった。
足を止め署名に応じる人が意外なほど多い
同日の責任者らしい北海道労働組合総連合(こちらの略称は素直に道労連)副議長の湯本要さんに訊くと、これは大震災後の毎月11日に街頭で行なっている「11集会」だという。
「北海道には泊原発の再稼働という問題があるが、私たちの活動は全国と連動しているので、国内にある全ての原発が廃炉になるまで街頭に立ちます」(湯本さん)
街頭署名に応じる市民の姿などを写真に収めていると、制服姿の警察官がぞろぞろと登場。
「歩道を使用するなら、許可を取っていただかないと」
「毎月のことじゃないですか。歩行者に迷惑を掛けていないでしょう」
「それでも、その都度許可を取っていただかないと」
将軍様の国まで電波が届きそうな無線機、重くないのか(中央が湯本さん)
このデイバックには何が入っているのか…興味津々
そうしたやり取りを横目に、筆者が関心をそそられたのは警察官の1人が背負っていた巨大な無線機。ビデオカメラを持った別の警察官の大きなデイバックの中身も気になるところで、「警察24時」のスタッフの方々にはこの謎に是非とも肉薄していただきたいところです。
道原発連と通りを挟んで街頭募金に立つ「むすびば」の有志ら(中央が佐藤さん)
札幌パルコの北側、札幌三越前で募金活動を行なっていたのは、「東日本大震災市民支援ネットワーク・札幌 むすびば」の有志ら3名。運営委員の佐藤雅一さんによると、「むすびば」も毎月11日に街頭に立っているという。
1,000円募金した場合の使途内訳を記したボード
──10カ月経って、募金の集まり具合はどうなんですか。
「やはり、震災直後の3、4月と比べれば少なくなりましたね」
──人出の多い週末の方が効率良く集まるのでは。
「大変な思いをされた被災者の皆さんのために何かしたいというだけじゃなく、『3.11』を風化させてはいけないという思いがあるんです。だから、平日だろうと11日にこだわるんですよ」
──街頭募金は、いつ頃まで続けられる予定で。
「取りあえず1年ということで始まりましたが、支援テーマを絞るなりして今後も続くと思います」
大声を出さずとも、浄財を寄せる市民らが
1時間ほど屋外にいただけで、コートを着込んでいても身体がキンキンに冷えてしまった。敢えなく地下街に撤収し、熱いラーメンで一息。反原発、被災者支援と思いはさまざまなれど、軟弱な筆者は頭が下がります。(ひ)
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Posted by 北方ジャーナル at 19:28│Comments(0)
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