2011年10月26日
やらせ「よかれと思って」 北電社長、道議会に出席
道議会エネ特委員会に出席した佐藤佳孝・北海道電力社長(26日午後、道議会第1委員会室)
26日午後、北海道電力の佐藤佳孝社長ら同社役員が北海道議会産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会(斉藤博委員長)に出席、委員らの質疑に応じた。一連のやらせについて、佐藤社長は「現場がよかれと思ってやったと思う」との認識を語り、役員らの関与を否定した。同日は同委員会のメンバーではない道議2人も質疑に加わっている。
委員会の冒頭、佐藤社長は「道民の皆さんの信頼を損ねる結果となったことを心よりお詫び申し上げる」と挨拶、役員など9人とともに頭を下げた。隣席の高橋賢友常務は、やらせメールなどに関わっていた同社電源立地部と泊原子力渉外課を総務部内に取り込む組織変更を発表、コンプライアンス徹底のため行動基準の見直しと教育の強化に取り組むことを表明した。審議では遠藤連(自民)、星野高志(民主)、吉井透(公明)、大河昭彦(フロンティア)の4委員が、一連のやらせ問題の原因や再発防止策、プルサーマル計画の今後などについて繰り返し質問を寄せたが、役員のいずれも同社が設けた第三者委員会の報告以上のことを語らず、第三者委が指摘した道のやらせへの関与についても「関与の有無にかかわらず、やらせは不適切。社外のことなのでコメントは控える」とした。
一連のやらせについて、佐藤社長は「承知していなかった」と明言、「現場の職員がよかれと思って一所懸命仕事をやった結果、こういうことが起こったと思う。現場の苦労を知らなかった」と、やらせ行為を肯定しているとも受け取れる発言をし、委員から「信じられない」の声が上がった。
17日に発表された役員の減給について各自の報酬額を問われた際は、高橋常務が「有価証券報告書に記載されている(ので、それを見よ)」と、金額を述べることを避けた。処分が甘いとの道民の声を認識しているかと尋ねられると、佐藤社長が笑顔を浮かべて「そういうこと(世論)には疎くなっている。私が当事者なので、周囲が気を使ってそういうことを教えてくれない」と返し、辞任を促す質問に対しては「私には(続投する)責任がある」と、明確に拒否した。
審議の後半、委員外議員として参加した山崎泉(大地)、真下紀子(共産)の2道議が強い口調で「役員もやらせを認識していたとしか思えない」(山崎道議)、「第三者委の報告と国への報告はなぜ違ったのか」(真下道議)、「社長への質問にほかの人が答えるのはなぜか」(同)などと質したが、いずれに対しても明確な回答がなされず、傍聴席から「逃げるな」「答えなきゃ駄目だ」などの声が飛んだ。
2時間半に及んだ審議を傍聴した札幌市豊平区の齋藤哲さん(41)は「委員の質問が歯痒かった」とかぶりを振り、「はい・いいえのいずれかで答えざるを得ない訊き方ではなく、『ご所感を』などと逃げ道を与えている。あまり期待していなかった第三者委がかなり踏み込んだ印象だっただけに、今日の審議は後味が悪いものとなった」と、不満げに話した。同区の主婦(40)も「全体的にくだらないやり取りだった」と酷評、「真下さんのみがまともな質問だったのに、時間が足りず責め切れていなかった」と残念がった。
道議会の招致に対し、佐藤社長は公開審議への出席を拒否していたが、21日に意向を一転させている。当初拒否した理由を問われると、佐藤社長自身は沈黙し、平野健司総務部長が「今後のエネルギー需給問題などの機微にも触れることになり、公開の場で道民の皆さんに不安を与えてはならないと思った」と説明した。 (ん)
一連のやらせについて、佐藤社長は「承知していなかった」と明言、「現場の職員がよかれと思って一所懸命仕事をやった結果、こういうことが起こったと思う。現場の苦労を知らなかった」と、やらせ行為を肯定しているとも受け取れる発言をし、委員から「信じられない」の声が上がった。
17日に発表された役員の減給について各自の報酬額を問われた際は、高橋常務が「有価証券報告書に記載されている(ので、それを見よ)」と、金額を述べることを避けた。処分が甘いとの道民の声を認識しているかと尋ねられると、佐藤社長が笑顔を浮かべて「そういうこと(世論)には疎くなっている。私が当事者なので、周囲が気を使ってそういうことを教えてくれない」と返し、辞任を促す質問に対しては「私には(続投する)責任がある」と、明確に拒否した。
審議の後半、委員外議員として参加した山崎泉(大地)、真下紀子(共産)の2道議が強い口調で「役員もやらせを認識していたとしか思えない」(山崎道議)、「第三者委の報告と国への報告はなぜ違ったのか」(真下道議)、「社長への質問にほかの人が答えるのはなぜか」(同)などと質したが、いずれに対しても明確な回答がなされず、傍聴席から「逃げるな」「答えなきゃ駄目だ」などの声が飛んだ。
2時間半に及んだ審議を傍聴した札幌市豊平区の齋藤哲さん(41)は「委員の質問が歯痒かった」とかぶりを振り、「はい・いいえのいずれかで答えざるを得ない訊き方ではなく、『ご所感を』などと逃げ道を与えている。あまり期待していなかった第三者委がかなり踏み込んだ印象だっただけに、今日の審議は後味が悪いものとなった」と、不満げに話した。同区の主婦(40)も「全体的にくだらないやり取りだった」と酷評、「真下さんのみがまともな質問だったのに、時間が足りず責め切れていなかった」と残念がった。
道議会の招致に対し、佐藤社長は公開審議への出席を拒否していたが、21日に意向を一転させている。当初拒否した理由を問われると、佐藤社長自身は沈黙し、平野健司総務部長が「今後のエネルギー需給問題などの機微にも触れることになり、公開の場で道民の皆さんに不安を与えてはならないと思った」と説明した。 (ん)
Posted by 北方ジャーナル at 22:27│Comments(1)
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この記事へのコメント
フクシマで起こったことを考えると、このひとにぎりの人たちの思惑で私たちの生命と財産が脅かされていることは明白。私たちのいきていく権利、自分たちのことを自分たちで決めるという自決権をいまいちど私たちの手に取り戻したいです。24日に道庁に「しりべし女たちの広場」が高橋はるみ知事に申し入れをしましたが、それも一つの行動で、これからどんな人ももう黙っていてはダメだと思います。報道の方にはそういう市民の地道な活動を大きく報道して応援して欲しいと思います。期待しています。
Posted by 小幡貴美子 at 2011年10月27日 01:31
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