2010年07月27日
50年後、二輪車は存在するのか…
「バイクてこ入れ加速 国内販売、ピーク時の1割」
二輪車大手各社が、若者の「バイク離れ」などで低迷する国内販売のてこ入れを進める。(中略)二輪車の国内販売台数は景気低迷や都市部の駐車場不足などから、ピーク時の10分の1まで激減しているため、あの手この手で顧客を開拓する。(中略)日本自動車工業会によると、国内の二輪車市場は09年に前年比27.1%減の38万777台で、ピークだった1982年(約329万台)の1割強の水準まで落ち込んでおり、立て直しが急務となっている。(毎日新聞 7月27日)
いやはや、27年間で9割減とは…。最近は腰を痛めやすいものの、齢42にしていまだバイクに乗っている身としては寂しい限りである。
国内4メーカー(ホンダ・ヤマハ・スズキ・カワサキ)は、いずれもバイク専業ではないために何とか生き残っていられるのだろう。しかし、この販売台数では新車の開発費がペイしないだろうことは火を見るより明らかだ。
報道では景気低迷と都市部の駐車場不足を理由に挙げているが、特に東京など都市部こそ、車を買うことも駐車場を借りることもできない若者が、足としてバイクを活用してきたはず。低迷の主な理由は不景気や駐車場などではなく、そもそも現代の若者はバイクはおろか車にも興味を持っていないとの指摘は少なくない。
幼い頃からパソコンやケータイという便利な道具を使いこなし、それ自体が趣味であるかのような文化で育ってきた世代は、私が若かった頃のように「いつか、カッコいい車(バイク)に乗ってみたい」という発想自体がないようだ。
かつて若者の憧れだった「スポーツ系」の車は、排ガス規制をはじめヒステリックなほどのエコブームという潮流に飲み込まれ、今や売れ筋はファミリー仕様のミニバンかハイブリッドカーである。これでは「憧れ」を抱けるはずもない。マニュアル(ミッション)操作により自身で挙動をコントロールしながら運転する喜びなんぞ、もはや幻想なのかも知れない。
さらに「総じて今の若者は、何事にも熱くなれない」という声もあり、すでに人生を折り返したオッサンとしては「これで日本の未来は大丈夫なのか」と、心配しきりなのである。
微力ながらも、今日の二輪車業界を支えているのは紛れもなく「オヤジたち」だ。しかし、その中の低年齢層である30代がこの世を去る頃には、バイクはすでに「遺物」と化しているのかも知れない。
嗚呼、ナナハンだ限定解除だと夢を語っていた頃が妙に懐かしい…。 (や)
◇ ◇ ◇
「750ライダー」
(著:石井いさみ、1975-1985)
中学生時代、二輪雑誌「オートバイ」「モーターサイクリスト」「ヤングマシン」と共に愛読。
この頃はまだ免許を取得できる年齢ではなく、だからこそ憧れだけで夢を見ることができた。
ヘルメットの着用義務もない、古き良き時代の象徴としてまた読みたくなってきた。
ヤフオクでも覗いてみるか…。
幼い頃からパソコンやケータイという便利な道具を使いこなし、それ自体が趣味であるかのような文化で育ってきた世代は、私が若かった頃のように「いつか、カッコいい車(バイク)に乗ってみたい」という発想自体がないようだ。
かつて若者の憧れだった「スポーツ系」の車は、排ガス規制をはじめヒステリックなほどのエコブームという潮流に飲み込まれ、今や売れ筋はファミリー仕様のミニバンかハイブリッドカーである。これでは「憧れ」を抱けるはずもない。マニュアル(ミッション)操作により自身で挙動をコントロールしながら運転する喜びなんぞ、もはや幻想なのかも知れない。
さらに「総じて今の若者は、何事にも熱くなれない」という声もあり、すでに人生を折り返したオッサンとしては「これで日本の未来は大丈夫なのか」と、心配しきりなのである。
微力ながらも、今日の二輪車業界を支えているのは紛れもなく「オヤジたち」だ。しかし、その中の低年齢層である30代がこの世を去る頃には、バイクはすでに「遺物」と化しているのかも知れない。
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◇ ◇ ◇
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北方ジャーナル4月号の誌面から 北海道フォトエッセイ70「下川町のアイスキャンドル」
北方ジャーナル12月号の誌面から 北海道フォトエッセイ「太陽の丘えんがる公園に広がる 虹のひろばコスモス園」
北方ジャーナル12月号の誌面から 連載「公共交通をどうする? 第113回 札幌市営地下鉄50年に想う」
特別掲載 くつした企画没ネタ供養シリーズ第3回 「解き明かされたレシピ。台湾先住民族風 謎の肉鍋」(後編)
本誌公式ブログ特別掲載 くつした企画没ネタ供養シリーズ第2回「内臓おじさんとパンダ猿」(前篇)
本誌公式ブログ特別公開 くつした企画没ネタ供養シリーズ 第1回 三笠で遭遇した、能面を売る謎の薬局(前篇)
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Posted by 北方ジャーナル at 23:58│Comments(0)
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