2009年09月11日
再生「きのしろ」栗山工場が稼働
新会社きのしろが事業を再稼働、旧木の城たいせつ従業員らが新工場で作業を始めた(11日午後、空知管内栗山町)
今年3月に創業した住宅メーカー「きのしろ」(空知管内栗山町・吉村孝文社長)の新工場が9月11日、栗山町内の工業団地で操業を始めた。同社関係者や椿原紀昭町長らが参加しての記念式典では、同社の吉村孝文社長(60)が新事業への抱負を語った。
工場の通電式に臨む関係者(左から椿原紀昭栗山町長・吉村孝文社長・伊藤邦宏空知副支庁長)
新工場は、昨年3月に破綻した木の城たいせつ(栗山町)の元従業員らを再雇用する目的で設立、「きのしろ」及び木材加工業の「たいせつ」(同、吉村孝文社長)の2社がすでに旧木の城たいせつ従業員54人を雇用し、地元の産業再生を目指していた。この日に稼働し始めた操業面積約3万平方メートル(順次拡大)の工場で、初年度は新築物件30戸・約7億5000万円の売上を見込む。
住宅メーカー創建(大阪市中央区)を経営する吉村社長は、個人資産を投じて新会社を設立した。同日午後に会見を開いた同社長は「住宅メーカーは本来、決して倒産してはならない筈。当面は年間1200棟の受注を目指し、以後はどれほど発注が増えても年間1200を超えないように努める」と、新事業主としての責任を強調、最終的に旧社の元従業員を可能な限り再雇用するほか、破綻で被害を受けた建て主らの救済も進めていくという。会見に同席した椿原町長は「地方にとって、雇用創出は何よりもありがたい。町経済にとってもこれほど喜ばしいことはなく、栗山発の“メイドイン北海道”が道外へ、海外へと広がってくれたら」と語っていた。
操業が再開された工場内。従業員は、ほとんど「木の城たいせつ」の元従業員らだ
椿原町長らによる通電式で操業が始まった工場では、かつての木の城たいせつ従業員らが作業を開始、道産材などを加工する機械の音を広いフロアに響かせていた。
奇しくもこの日は、道労働局が旧社の社長らを賃金不払いの疑いで書類送検している。 (ん)
Posted by 北方ジャーナル at 18:52│Comments(0)
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