2009年07月23日
09衆院選の焦点【1】幸福実現党
今回衆院選に出馬表明した大川隆法総裁
「やはり、そうか」と思わせる記事が22日夜半、マスコミで一斉に配信された。例えば読売新聞のウェブ版はこんな感じだ。
「幸福の科学」大川総裁、衆院選に出馬
宗教法人「幸福の科学」の大川隆法総裁(53)は22日、同法人を支持母体とする政治団体「幸福実現党」の公認候補として、衆院選に比例東京ブロック1位で立候補すると表明した。
都内で同日夜開いた講演会で明らかにした。
同党の党首は妻の大川きょう子氏が務めており、隆法氏は同党総裁に就任した。
(2009年7月22日23時23分 読売新聞)
今回の衆院選の焦点はいろいろあるが、話題という点では宗教法人「幸福の科学」の政界進出の意欲についても欠かせないひとつだろう。宗教法人代表者の妻を党首とし、全国に300ある小選挙区と11の比例区にもれなく候補者(つまり信者)を配置。選挙事務所や街宣車、ホームページにパンフレットをもれなく用意。いったい今回の選挙にいくら資金をつぎ込んだか取材したくなるほどの派手派手しさで、幸福の科学は勝負に打って出ている。
その規模や意気込みは、かつてオウム真理教が国政へ挑戦した時とは比べ物にならない印象がある。そしていよいよ(満を持して?)大川総裁自らの出馬表明である。私は考えた。幸福の科学の真の狙いとは何か──。
小選挙区での戦いは、当落云々もさることながら、いわば布教的、宣伝的ニュアンスを色濃く帯びていると思われる。選挙というイベントは善し悪しは別にして名を広めるには絶好の機会である。
小選挙区で徹底的に名前を売り、全国の信者プラス浮動票を巻き込み比例区で議席を獲る──。衆議院解散を待ってましたとばかりの今回の出馬表明に、私は同党の戦略をかいま見た思いがした。公約を見ると「北朝鮮のミサイル発射阻止には先制攻撃も」「相続税と贈与税、消費税を全廃」といった過激な内容が目につくが、どれだけ有権者の支持を集めるかは不透明だ。ちなみに街頭演説などを見聞する限り、絶叫型の候補者が多いのが目につく。好き嫌いは別にして、その「迫力」は一見の価値がある。
大川総裁は比例区である。今回、投票用紙に「幸福実現党」と書くヒトがいったいどれほどいるのか私には興味深いところ。
ところで今回の出来事は、あらためて政界における「創価学会と公明党」の存在を想起させてはいないだろうか。政治結社の自由、そして宗教、思想信条の自由は日本国憲法で等しく担保されているところ。だが特定の宗教と権力が数の論理だけでダイレクト結びつくリスクというのも、勘案されてしかるべしと私は思う。 (く)
その規模や意気込みは、かつてオウム真理教が国政へ挑戦した時とは比べ物にならない印象がある。そしていよいよ(満を持して?)大川総裁自らの出馬表明である。私は考えた。幸福の科学の真の狙いとは何か──。
小選挙区での戦いは、当落云々もさることながら、いわば布教的、宣伝的ニュアンスを色濃く帯びていると思われる。選挙というイベントは善し悪しは別にして名を広めるには絶好の機会である。
小選挙区で徹底的に名前を売り、全国の信者プラス浮動票を巻き込み比例区で議席を獲る──。衆議院解散を待ってましたとばかりの今回の出馬表明に、私は同党の戦略をかいま見た思いがした。公約を見ると「北朝鮮のミサイル発射阻止には先制攻撃も」「相続税と贈与税、消費税を全廃」といった過激な内容が目につくが、どれだけ有権者の支持を集めるかは不透明だ。ちなみに街頭演説などを見聞する限り、絶叫型の候補者が多いのが目につく。好き嫌いは別にして、その「迫力」は一見の価値がある。
大川総裁は比例区である。今回、投票用紙に「幸福実現党」と書くヒトがいったいどれほどいるのか私には興味深いところ。
ところで今回の出来事は、あらためて政界における「創価学会と公明党」の存在を想起させてはいないだろうか。政治結社の自由、そして宗教、思想信条の自由は日本国憲法で等しく担保されているところ。だが特定の宗教と権力が数の論理だけでダイレクト結びつくリスクというのも、勘案されてしかるべしと私は思う。 (く)
Posted by 北方ジャーナル at 09:52│Comments(0)
│編集長日記
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