2009年07月11日
ああ「外交の麻生」よ!国際社会は甘くないぞ
麻生太郎首相の「国費を使った卒業旅行」となる公算が大きい、イタリア・ラクイラでのサミット(主要国首脳会議)が7月10日閉幕した。NHKが最終日の内外記者会見を生中継していたが、その際、カナダ・ハーパー首相を「ハーパー大統領」、インド・シン首相を「シン大統領」と肩書きを言い間違えていた、と報じられている。「また日本のマスコミは重箱の隅をつついて」といった批判が出そうな話題だが、しかし「オバマ首相」と呼ぶ人間はいないのであり、それだけカナダやインドの政治体制に関する知識や関心が不足しているという意味に受け取られるのではないだろうか。
会見の質疑応答では、妙に日本語の上手なイタリア人記者が質問した。麻生首相は笑顔で「どこで日本語勉強したんです。うまいですね。日本の新聞社の方よりうまいかもしれん。自信もったほういいです」と語った。新聞記者から「お前よりはましだ」という声が聞こえたかどうかは定かではないが、海外メディアが注視する場で、自国の新聞記者を馬鹿にする首相を、参加国の人々はどう見るのか。翌日の新聞各紙で、麻生氏のサミット結果に対する厳しい評価が続出したのも、この発言が少なからず影響しているのではないかと思われる。
「個別会談が多いから」とサミット中、国内政局について語る「内政懇談」の中止を通告したが、結局会談日程が埋まらなかった。出発前に日程が固まったのはイタリアとロシアだが、ロシアは当初、サミット中の会談に難色を示していたという。
オバマ大統領との「会談」は8日夜のワーキングディナー開始前、オバマ氏が日本語の通訳を従え、おもむろに資料を取り出して麻生首相に「ここでやりましょう」と持ちかけて始まった、と報じられている。通訳以外の同席者なし、たった25分間の「立ち話」であり、米側は「(正式な)会談はなかった」と説明しているという。つまり今回のサミットで、日米首脳会談は開かれなかったのだ。
北方領土問題で「独創的アプローチ」を目指した日露首脳会談も、協議継続は確認したが回答は先送り。北朝鮮問題に関しても、参加国の関心は薄かったと報じられている。
既に世界の首脳たちは、国内政局のゴタゴタで政権交代が必至といわれる麻生首相と議論してもしょうがないと見限っていたのではないか。今後機会があるかどうかは不明だが、「外交の麻生」というキャッチフレーズは、もう返上した方がいいだろう。 (ご)
「個別会談が多いから」とサミット中、国内政局について語る「内政懇談」の中止を通告したが、結局会談日程が埋まらなかった。出発前に日程が固まったのはイタリアとロシアだが、ロシアは当初、サミット中の会談に難色を示していたという。
オバマ大統領との「会談」は8日夜のワーキングディナー開始前、オバマ氏が日本語の通訳を従え、おもむろに資料を取り出して麻生首相に「ここでやりましょう」と持ちかけて始まった、と報じられている。通訳以外の同席者なし、たった25分間の「立ち話」であり、米側は「(正式な)会談はなかった」と説明しているという。つまり今回のサミットで、日米首脳会談は開かれなかったのだ。
北方領土問題で「独創的アプローチ」を目指した日露首脳会談も、協議継続は確認したが回答は先送り。北朝鮮問題に関しても、参加国の関心は薄かったと報じられている。
既に世界の首脳たちは、国内政局のゴタゴタで政権交代が必至といわれる麻生首相と議論してもしょうがないと見限っていたのではないか。今後機会があるかどうかは不明だが、「外交の麻生」というキャッチフレーズは、もう返上した方がいいだろう。 (ご)
Posted by 北方ジャーナル at 11:23│Comments(0)
│政治経済
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