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2009年05月01日

「第80回全道メーデー」に民主・小沢代表登場!

「第80回全道メーデー」に民主・小沢代表登場!
札幌でのメーデーに登場した横路孝弘衆院副議長(写真左)と民主党・小沢一郎代表

 5月1日、札幌・大通公園で労働者の祭典「第80回全道メーデー」が開かれた。連合系の労働団体関係者をはじめ、民主党から小沢一郎代表と道内選出国会議員、地方議員、そして社民党の山口たか副代表、次期衆院選で民主党と選挙協力する新党大地の鈴木宗男代表などが姿を見せた。

「第80回全道メーデー」に民主・小沢代表登場!

 大会長の高柳薫連合北海道会長あいさつ(一部)。
 

「未曾有と言われる経済・雇用危機の中で、4月27日に09年度補正予算案が国会に提出された。昨年来の第4弾目の不況対策として、総額14兆円に上るこの大型補正は、一部当面の雇用対策も計上されてはいるものの、費用対効果の懸念はもとより、社会保障をはじめ国の将来展望も示されていない。しかも財源のうち、国債の増発が約11兆円で、当初予算との合計約44兆円は、今年度見込みの税収46兆円と並ぶもので、すぐ先の消費税増税とこの負担が、国民生活に跳ね返るのは必定だ。ここはしっかり民主党を中心に、国会議論を重ねていただきたい。
 賃金引き上げについて、道内ではまだ未決の所が多いので、引き続き連携をして取り組みを進めたい。「地場集中決戦」に366の労組がエントリーをいただいたが、これまでに77の労組が妥結をし、加重平均は4327円。1.69%アップでございますが、前年に比べマイナス483円、マイナス0.2%という状況になっているが、サービス・流通部門と交通・運輸関係部門では、対前年妥結額を上回る回答を引き出すなど、不況下の春闘の牽引役を果たしている。サービス・流通部門では、パートや契約社員など非正規労働者と言われる人々の処遇改善に向け、平均で12.5円の時給アップを引き出すなど、健闘している状況もある。
 しかし月例賃金は確保したものの、ボーナス一時金交渉が難航し、継続を余儀なくされる単組も多く、引き続きの取り組みを進めていきたい。
 また本日、人事院が初めてという国家公務員一般職の夏のボーナス、期末手当の減額の臨時勧告という異例の措置が行なわれるということで、地方公務員への波及など、地域への影響も大きいことから公労協と連携し、取り組みを進めて参りたい。
 次に雇用・失業問題について、北海道労働局の道内3月末の数値では、有効求人倍率は0.38倍、前年同月比からマイナス0.14ポイントであり、月間有効求人数は29カ月連続のマイナスを続けており、しかも新規求人に対するパート求人数の割合は33.1%で推移し、さらに事業主都合離職者は25%にも及んでいる。
 また昨年発生した賃金未払い事件は1764件で、平成に入り最多を記録しており、対象者は3332人。9億6千万円にも上っている。
 一方、負債額1千万円以上の企業倒産数が、昨年は6年ぶりに700件を超えたが、今年に入り3月までの昨年同期と比べ上回っている。象徴的には道内老舗デパートの丸井今井さんの民事再生、再建手続きが進められておりますが、新聞を見ても大変厳しい状況が報道されており、従業員の雇用問題や地方、地域への影響は必至の状況である。先ほど高橋知事にも丸井さんの取り組みについて要請をしたところでありますけれども、ぜひ本日参加のみなさんもご協力をいただき、対応して参りたいと思っている。
 連合北海道は昨年11月に総合雇用対策本部を設置し、緊急雇用110番の開設などの対策を進めてきたが、とりわけ『さっぽろ駆け込み寺』の取り組みを通じて、正規・非正規の雇用格差問題について再認識させられたのは、雇用期間や賃金、福利厚生面の格差にとどまらず、雇用保険が受給できない非正規労働者が多数生み出され、多くは失業と同時に貧困に陥り、生活保護を受給せざるを得ないという状況になっているという現実である。
 3月に発表されたILOの勧告では、日本で失業保険の給付を受けていない失業者の割合は77%に上り、先進国中最悪であることが明らかになった。3月31日に改正雇用請負法が施行されたが、厚労省の試算によれば、この対象になるのは148万人にとどまり、雇用期間が6カ月未満、労働時間20時間未満の約850万人は、依然としてこの埒外に置かれている。4月10日に発表された、政府の経済危機対策に『訓練生活支援給付』が盛り込まれているが、3年間の緊急措置に過ぎず、連合はこの間求めてきた第2のセーフティーネット、雇用保険と生活保護の中間に、職業訓練と生活支援を担保とする制度を恒久の雇用と生活セーフティーネットの制度として確立するよう、強く求めて参りたい。
 ILOの報告書の編集責任者、ILO国際問題研究所のレーモン・トレス所長は『これまでの社会保障は成長の阻害要因であるとされてきたが、誤りだったのは明らかだ』と述べ、日本が労働市場の流動化をはじめ、規制緩和を優先し、弱者対策を軽視したことを批判しておりますが、改めて今日こうした状況を招いた政治や経済活動を正し、改めていかなければならないと思っている。
 さて、2点目は政治闘争についてであります。昨年1年間は政権交代をキーワードに、民主党優位と言われている中で臨戦態勢を敷きながら、解散総選挙を求め、また総選挙を意識しながらたたかいを進めてきたところであります。そうした中にあっての政治資金問題ですが、政治とカネ、政治家と政治資金という問題は、政治への信頼という点では、国民の目は大変厳しいものがあるということは、この間のマスコミの世論調査等で報道されている通りであります。私はこの場で申し上げるつもりはありませんが、ただ、いま民主党に求められるのは、例えば政治資金については、小沢代表がおっしゃるように、企業・団体献金の全面禁止を即時に表明・実施するなど、党の立場を明確にすべきだと思いますし、何よりも一致結束して事に当たり、政党としての危機管理や統治能力を発揮し、国民から支持され、政権を担える政党にふさわしい対応を行なうことだと思います。そしてこの時期、この時点で民主党に期待されるのは、格差社会を拡大し、二極化を加速させた自民党政治からの転換であり、旧来の官民主導、中央集権などの政治手法からの決別であり、政権交代を果たすことだ」


「第80回全道メーデー」に民主・小沢代表登場!
 
「第80回全道メーデー」に民主・小沢代表登場! 「80回目のメーデーおめでとうございます」と、なぜか高橋はるみ北海道知事も珍しく姿を見せた。拍手のない、水を打ったように静かな空気の中で高橋知事は「太平洋島サミットをよろしく」、さらにシロクマのぬいぐるみを着用した男性に対し「ぬいぐるみのお母さんもおられます、ご苦労様です」と呼びかけていた。

「第80回全道メーデー」に民主・小沢代表登場!
 上田札幌市長は「一番の雇用対策は、働く場所、雇用先が潰れないことが何よりも大事。今ある企業が元気になること、潰れないこと、倒産しないこと。そのことをまず私たちが経済対策として取らなければならない。そして企業を元気にするためには、ここで生活する人たちが、私たちの消費をこの街でしっかり続けていくことだ。このメーデーを機会に、連帯を確認しあいながら、憲法を大事にする、そして労働者、人間を大事にする政治が来ることを、私たちの力で実現することを確認しようではありませんか」と述べた。
 
「第80回全道メーデー」に民主・小沢代表登場!

 そして最近何かと話題の小沢代表。来道は今年1月の帯広以来だろうか。うららかな春の日差しを浴び、大きな拍手で迎えられた小沢代表は、
 
 (以下全文)
「今日はメーデーにふさわしい、大変さわやかな日となりました。第80回全道メーデーを、まず心からお祝いを申し上げます。またお聞きいたしますと、この札幌におきましては、メーデーの言葉どおり、毎年5月1日をこの祭典の日としてずーっと継続してきておられると聞いております。こういったみなさんの堅い、強い意志と、そして団結が、この北海道においても大きな道民の支持を得て、そして大きな力を発揮しているゆえんであろうと思います。今後とも皆様のご活躍とご発展を、まずもって心からお祈りを申し上げます。
 それでは、民主党を代表いたしまして、みなさんに連帯のご挨拶と、そしてメーデーのお祝いのご挨拶を申し上げます。
 
 (以下メモを読む)
 はじめに、みなさんには常日頃から大変我が党、民主党に対しまして、絶大なご支持、ご支援を賜っておりますことを、党を代表して心から御礼を申し上げます。みなさんの声をしっかりと受け止めて、そして何としても今年、衆議院議員の総選挙に勝利して、政権交代を実現する。国民の側に立った新政権をつくり、国民の生活が第一である、政治とは国民の生活を守ることである。その政治を実現しなければならないと思っております。
 わたくしはこの目的のために、自分自身の身の朽ちるまで、その使命を達成することを、この北海道の地においてみなさんの前でお約束を申し上げるものでございます。
 これまで自公政権は、弱者切り捨て、格差拡大の政治によりまして、暮らしと地域社会を破壊し、国民を痛めつけてきました。道民のみなさんはもとより、国民の可処分所得が減り続ける一方、税金や社会保険料の負担は増え続けております。また年金問題も、一向に解決されておりません。医療や介護で多くの国民が苦しみ、子育てや教育の負担は、国民生活の限界に達しようとしております。そしてその上、百年に一度とも言われる経済危機の中でも、官僚任せの麻生内閣。自公政権は従来と同じように、官僚支配の制度や仕組み、税金の無駄遣いそのものを改革しようとはせず、その場しのぎのバラマキを繰り返すばかりであります。その結果、金融危機では世界で最も軽微な損失であったはずの日本が、今や先進国の中で最悪の景気の後退に陥っているのであります。
 北海道経済の現状を見ても、企業の倒産、派遣切りが増え続け、正社員のリストラ、労働条件の切り下げも止まりません。さらに政府与党はバラマキの財源に、税収を超える国債を発行し、そしてその穴埋めのために、早ければ2年後に消費税の大増税をやろうといたしております。それはまさに国と地方の財政を破綻させると同時に、経済を衰退させ、国民生活を破壊させる究極の亡国的政策であると言わなければなりません。これほど無節操な、無責任な麻生自公政権には、当然この危機を乗り切っていくだけの能力も、また意欲もないと思います。
 困難を打開し、生活の安心と国民の元気、そして北海道の活力を取り戻していくためには、一刻も早く国民、道民の信頼を得た強力な政権を、国民のサイドに立った政権をつくり上げなければなりません。
 民主党は、機能しなくなっている今の制度や、国の制度や行政の制度、仕組みそのものを変える。そして国民の生活が第一の政治を実現したいと思います。
 例えばまずは、天下りの税金の無駄遣いを一掃する。国民生活に大胆に予算を振り向けて参ります。そのためには、予算編成の仕組みそのものを変えていかなければなりません。家計や地域を直接支援して、国民の可処分所得を増やし、暮らしのセーフティーネットを強化して、現在と将来の安心を築き、内需を拡大していくことによって不況と失業を克服していかなければなりません。
 そして年金、医療の改革、子育てへの支援、働き方の改革。農林漁業と中小企業の再生によって、本当に新しい生活を作り上げるということをみなさんにお約束をいたしておるわけであります。
 あと4カ月後には、衆議院の総選挙が必ず行なわれます。自民・公明両党は、そこで衆議院における3分の2の多数という力は確実に失われます。一方で参議院での野党の過半数という状況は変わりません。つまり、民主党を中心とする政権をつくる以外に、国会のねじれを解消して、国民のための国政を円滑に運営する方法はないのであります。次の新しい政権を作るのは、まさに国民の皆様自身であります。ここにお集まりの北海道の皆様自身であります。
 最初に、会長からお話ございました。本当に北海道の皆様には、連合を中心といたしまして、わたくしども民主党、大変暖かい、力強い、熱い支持をいただいております。どうかこの北海道、全選挙区でみなさんの力によって議席を与えていただきまして、この北海道から政権を交代する。その原動力となっていただきたい。このことをお願いするものであります。
 今こそわたくしたちの手で、この総選挙を通じて、日本に本当の議会制民主主義を定着させなければなりません。民主党はみなさんと共に、国民主導、生活第一、地域主権の新しい日本をつくります。そして働く人たちが、ちゃんと報われる。真面目に働いた人たちが、報われる。そういう真っ当な政治、経済、社会を築いていくため、力を合わせて政権交代を実現いたしましょう。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 
 第80回全道メーデー、万歳!
 
 おめでとうございました。」
 
 会場からは「がんばれ小沢!」の声が上がっていた。
 
「第80回全道メーデー」に民主・小沢代表登場!

 そして社民党・山口たか副代表。
 
「仕事がないのは自己責任ですかみなさん。年を取るのは、社会のお荷物になるということですか。若者が未来に希望を持てないのは、先進国と言えますか。日本国憲法は、もう古いですか? 私たち社民党は、そうではないと考えています。
 日本は今、本当に分岐点に立っています。派遣、正規、非正規問わず、労働者をモノのように切り捨てる社会を、これからも続けるのか、人間らしい労働をつくっていくのか。中小企業や農業を、切り捨てる社会にするのか。選ぶ道はただ一つ、政権を代え、政策を転換し、生活者の手に生活を取り戻すことです」
 
 続いて司会の男性に「お待たせいたしました」と紹介されて登場したのは、新党大地・鈴木代表。

「第80回全道メーデー」に民主・小沢代表登場! 
「はじめてメーデーにご案内をいただきました。私は気が弱いもんですから、今、胸がどきどきしております。なんとなく結婚初夜のような感じで今、この場所に立っております」と鈴木代表は今回がメーデー初参加であることを明かし、「民主党は道内12選挙区のうち、8つ勝っている。北海道の3分の2は民主党であるということを、誇りに思おうじゃありませんか。これは正しい判断だったことを強調しようじゃありませんか。ただその陰には、新党大地の協力もあったということも、忘れては困るなと思うんであります」とアピールしていた。

 さらに小沢代表のいわゆる「西松問題」に関し、「考えてください。権力側は、狙ったらどんな些細な問題でもやってくるんです。鈴木宗男自身が経験してるんです、国策捜査というものを」と語り、最後に「小沢さんは説明責任を果たしていないと言われているが、私は小沢さんは意を決して説明責任をしたと思っている。小沢代表は企業献金、団体献金を即時禁止だと言ったじゃありませんか。これ以上の説明責任がどこにありますか」と訴えた。

 そして参加者らはメーデー歌を合唱し、ガンバロー三唱に続いて札幌市内を行進した。
 

「第80回全道メーデー」に民主・小沢代表登場!

 この日は中島公園でも、共産党系のメーデーが開催されていた。駅前通をゆく行列が見えたので、列に加わり一緒にぶらぶら歩いてみた。
 
 団塊前後の世代なら、学生時代にデモ行進に参加した経験があるのかも知れないが、実は筆者は今回が初めて。春の陽光を浴び、いつもは自動車が走る道のど真ん中をを、左右にビルを見ながら歩くのはなかなか興味深い経験だった。ちょっとシュプレヒコールには同調出来なかったが。 (ご)




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某社の500ミリ望遠レンズ。特に意味はない


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Posted by 北方ジャーナル at 20:49│Comments(0)政治経済
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