2009年04月30日
紋別「安養園」の受託者再公募で選ばれたのは「曽我病院」
迷走から1年を経て受託事業者が決まった紋別市の「安養園」
来年4月の民間移管を目指している紋別市(宮川良一市長)の老人福祉施設「安養園」(山本利幸施設長)。この安養園の民間移管をめぐっては、昨年5月、設立予定の社会福祉法人「福正会」への委託を宮川市長が最終的に不承認にした件が訴訟沙汰になっていることは本誌既報の通りだ。そんななか4月28日市は、記者会見を開き、再公募していた受託事業者を決定したことを明らかにした。
選ばれたのは設立予定の社会福祉法人「慈愛会」。理事長予定者は、市内などオホーツクで2カ所の病院を運営している医療法人社団耕仁会の実質的代表者・曽我龍紀氏だった。
安養園の山本施設長などによれば、再公募の応募者は4団体で全て社会福祉法人新設予定者。当初から「非公開」を原則として選定作業が進められたため、今回の会見でも慈愛会以外の3団体は公表されなかったが、紋別商工会議所(知見貴美男会頭)が中心となって組織された団体が応募していることが明らかとなっている。
同市によれば選定委員会による採点で「慈愛会」のプランは最高得点1280点に対して994点を獲得。ちなみに2位は923点、3位は873点だったという。民間移管の実施予定日は平成22年4月1日とされ、同年1月から実務を伴う業務の引き継ぎを行なっていくとされている。
冒頭記した訴訟沙汰とは、実質的に前市長の赤井邦男氏が現職の宮川市長を相手取って行政訴訟を起こしたもので、今年1月7日から旭川地裁で口頭弁論が開始されている。判決はこの6月9日に言い渡されることになっており、司法の判断に注目が集まっている最中での「決定会見」だった。
このような民事訴訟に発展した、設立予定の社会福祉法人「福正会」への委託を宮川市長が最終的に不承認にした件については、本誌08年8月号でルポしたところだ。自らがつくった選定要綱と選定委員による結果に対して、赤井前市長などが理事予定者に名前を連ねていることを理由に「市民の理解が得られない」として承認しなかった宮川市長。この行為が市長としての裁量権を逸脱しているとして、不承認を取り消すよう紋別市に求めたのが今回の提訴だった。ちなみに原告は前出の赤井前市長と福正会代表予定者だった松野正吾氏で、代理人は札幌弁護士会の馬見州一弁護士。
この裁判の中身と行方については、近く出る地裁判決を踏まえて本誌でもお伝えしていくが、今回の再公募についても一筋縄ではいかなかった印象がある。詳細については、次号6月号(5月15日発売)でレポートする予定だ。(く)
同市によれば選定委員会による採点で「慈愛会」のプランは最高得点1280点に対して994点を獲得。ちなみに2位は923点、3位は873点だったという。民間移管の実施予定日は平成22年4月1日とされ、同年1月から実務を伴う業務の引き継ぎを行なっていくとされている。
冒頭記した訴訟沙汰とは、実質的に前市長の赤井邦男氏が現職の宮川市長を相手取って行政訴訟を起こしたもので、今年1月7日から旭川地裁で口頭弁論が開始されている。判決はこの6月9日に言い渡されることになっており、司法の判断に注目が集まっている最中での「決定会見」だった。
このような民事訴訟に発展した、設立予定の社会福祉法人「福正会」への委託を宮川市長が最終的に不承認にした件については、本誌08年8月号でルポしたところだ。自らがつくった選定要綱と選定委員による結果に対して、赤井前市長などが理事予定者に名前を連ねていることを理由に「市民の理解が得られない」として承認しなかった宮川市長。この行為が市長としての裁量権を逸脱しているとして、不承認を取り消すよう紋別市に求めたのが今回の提訴だった。ちなみに原告は前出の赤井前市長と福正会代表予定者だった松野正吾氏で、代理人は札幌弁護士会の馬見州一弁護士。
この裁判の中身と行方については、近く出る地裁判決を踏まえて本誌でもお伝えしていくが、今回の再公募についても一筋縄ではいかなかった印象がある。詳細については、次号6月号(5月15日発売)でレポートする予定だ。(く)
Posted by 北方ジャーナル at 10:19│Comments(0)
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