2009年01月18日
日曜午後、白石本郷通商店街をゆく
不景気なニュースばかりの今日この頃。人々の消費マインドも落ちまくっているのだが、街角の景気を探るべく白石区の本郷通商店街を歩いてみた。
写真左は地元に大きく貢献したという、長浜万蔵氏の銅像。夏には「万蔵祭」というお祭りも行なわれている(詳しくはこちら)のだが、きょうの本郷通商店街は日曜午後というのに、ひっそりとしている。よくキリスト教圏の国へ行くと、安息日である日曜に商店がすべて閉まっていて困ったなんて話を聞くものだが、まるでそんな感じ。シャッターを下ろしているのは休業日だけではなく、既に廃業している店も多いようだ。
写真左は地元に大きく貢献したという、長浜万蔵氏の銅像。夏には「万蔵祭」というお祭りも行なわれている(詳しくはこちら)のだが、きょうの本郷通商店街は日曜午後というのに、ひっそりとしている。よくキリスト教圏の国へ行くと、安息日である日曜に商店がすべて閉まっていて困ったなんて話を聞くものだが、まるでそんな感じ。シャッターを下ろしているのは休業日だけではなく、既に廃業している店も多いようだ。
これは地下鉄南郷7丁目方向にある飲食店。まだ看板も新しいのだが、不動産屋のポスターが貼られている。店の内部を覗いてみると、「全国物産市への出店準備のため」10日間休業する、と書かれていた。日付は9月だった。
とにかく、至る所に貼られている印象。
商店街にはマンションも数多く建っているのだが、買い物客の姿は少ない。やはり自動車に乗り、周辺の大型スーパーや商業施設で、週末のまとめ買いというパターンなのだろうか。
何でも揃った大型店へ行けば、買い物も食事も出来る。中にはちょっとしたアミューズメント施設などもあったりして、ファミリーにとってはいい暇潰しになるのかも知れない。
しかし人間というものは皆同じようなことを考えるのであって、休みになればそうした場所は混雑するのである。駐車場に入るのに苦労し、子供は迷子になる。フードコート、いわゆる食堂街でファストフードを呆け顔で食べながら周りを見渡せば、同じ年代の同じような人々が、同じような顔をして庶民的幸福に浸っていることに気付き、愕然とするものだ。身も心もくたくたになって家路に着けば一日も終わり、「笑点-ちびまる子ちゃん-サザエさん」という地獄のリレーを通り過ぎ、ただただ無為な休日であったことを反省するだけなのではないか。
これは本誌にも関わりの深い、某雑誌の発行人氏に教わったことだが、同氏は幼い息子をあえてこうした商店街にある市場へ定期的に連れて行くそうだ。パックに入った商品をポンポン籠へ投げ込むのが「買い物」なのではなく、人々とコミュニケーションを取りながら買い物をすることを学ばせているという。
魚は切り身で泳いでいるのではなく、頭や尾鰭があることを知る。水族館へ行かずとも、深海魚から浜辺の貝までを実際に見て、食べることも出来るのだ。お店の人と顔見知りになれば、そこでおまけしてもらったり、おすすめの品を教えてもらうこともあるだろう。近頃では「対面型」と称して、そうした「市場的雰囲気」を演出しているスーパーもあるようだが、そんなものはあくまでも「演出」でしかない。
ちょっと地域を歩けば、いくらでも人々とコミュニケーションを取りながら買い物が出来る環境が残っているのである。全国チェーンの大型店で、全国共通の同じ品物を買って満足しているというのは、実はとても貧しいことなのではないか。
みなさんもぜひ、地域の商店街へ、市場へ行きましょう。地域経済を考えても、しっかり地元へお金が落ちる場所で、ものを買うべきです。(て)
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Posted by 北方ジャーナル at 17:32│Comments(0)
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