2008年09月18日
「人生いろいろ」 定時制の札幌大通高でホームレスらが授業
「冬はどうしてるんですか」―高校生たちの屈託ない問いに、現役のホームレスが丁寧に答える(18日午前、札幌大通高体育館)
札幌市中央区の市立札幌大通高校(守屋開校長、生徒320人)で18日、「ソクラテスミーティング」と題した特別授業が開かれ、現役のホームレスら16人の講師が同高の生徒たちと語り合った。
同校は旧市立大通小跡にできた定時制高(3部制)で、市内4カ所の市立定時制高(星園、新川、平岸、啓北商)を統合する目的で今春開校、本年度から新1年生の授業を始めている。ソクラテスミーティングは星園高時代に始まった試みで、大通高での開講は今回が初めて。「失敗や挫折も含め、さまざまな経験をした人たちの話を聴くことで、生徒たちに“人生”を学んで貰いたい」(吉川元秀教頭)と、いわゆる“有名人”ではない人たちを講師に招き、午前・午後・夜間の全3部の生徒たちが丸一日かけて受講する。開催第1回の同日は、市内の路上で雑誌『ビッグイシュー』を販売しているホームレスのSさん(48)・Hさん(47)の2人や、薬物中毒から立ち直った男性グループなどが招かれ、高校生たちの輪の中で自らの人生などを語った。
午前の部に参加した中央区の松尾隆平さん(15)=1年=は、ホームレスのHさんの授業を振り返り、「何度もくじけそうになりながらも、諦めずに頑張ってビッグイシューと出会ったのがすごい」と、貴重な出会いに感慨深げな様子だった。 (ん)
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Posted by 北方ジャーナル at 15:05│Comments(0)
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