2008年07月11日
不審者セブン in 留寿都村
編集部一行も、朝から“二刀流”のお巡りさんに検問されました(9日午前9時57分)
同僚ふたりが洞爺湖サミットの国際メディアセンター(IMC)に赴くというので、車に同乗してIMCの建つ後志管内留寿都村に行ってみた。IMC内に入場するには、事前に外務省に取材申し込みをした上で、プレスタグというのを発行して貰わなくてはならない。私は取材申し込みをしなかったので、タグを持っていなかった。従って、IMCには近づくこともできない。
本誌記者にプレスタグを手渡す女性スタッフ(左)。「外務省職員なんでしょ?」
「いえ、ハケンです」(ルスツタワー)
9日午前10時20分、同僚らの入場に乗じてなし崩しにくっついて行こうとしたら、当然ながらたちまち阻止された。「IDは」「ありません」「申し訳ありませんが」「入れないんですか」「はい、IDお持ちでないと」「ええー」。幼児のようにむずかってみたら大目に見てくれるのではないかと思ったが、駄目だった。
仕方がないので、徒歩で胆振管内洞爺湖町方面へと向かう。国道230号を南下していけば、いつか必ずサミット会場に着く筈だ。膝の破れたジーパンに雪駄を履き、シャツの頸に手拭いを巻いた恰好で、颯爽と歩き出すIDなし記者。もとへ、単なる野次馬。
このどうということもない写真が、職務質問のきっかけに(午前10時47分)
「こおんにちわぁーちょおぉーっとすいませぇーん」。10時50分、対岸の歩道で繰り広げられていた検問の様子を何の気なしに撮ったら、お巡りさんが飛んできた。「えっと、撮影なさってるんですかあ」「はい」「えっと、取材か何か」「はいはい」「ちなみにどちらの」「北方ジャーナルという月刊誌です」「プレスタグは…」「持ってません」「えっ」「あ、同僚は持ってます」「えっ」「私は持ってません」「えっ」「持ってないので、外にいるんですが」「なあるほどぉ」「中に入れないので」「なあるほどねえ、はあはあはあはあはあ、はああーん、そいで、でしたらあの、ちょっとすいませんけれどもね…」。
職質モードに入ったお巡りさんは、私の氏名・住所・電話番号、編集部の住所・電話番号、及び同僚ふたりの氏名を問うて来た。私はすべてに答え、お巡りさんはすべてメモする。「すんませんね、であの、どちらまで」「考えてません」「えっ」「なんかそのへんで面白いことあったらと思って」「なあるほどぉ」。去り際にお巡りさん曰く「撮影に夢中になって車に轢ねられでもしたら危ないと思いまして。もちろん撮影は構いません、取材も自由です」。但し、「私は取材受けられませんよぉ、えへへへへ」。
留寿都村は人口約2000人。IMCに詰める記者たちの半数以下だ(村役場)
この邂逅を皮切りに、ただ公道を歩いていただけの私は、気まぐれに留寿都村役場を訪ねてから「道の駅230ルスツ」に立ち寄り、IMC附近に戻るまでの間に、合計7回の職質に遭ったのだった。質問事項はお巡りさんによってまちまち、呼び止める理由もばらばら、行動制限もあったりなかったり(「撮影はちょっと」「横断しないでください」「この道まっすぐ帰るんですね」「総理の入場撮ろうとか思ってません?」など)。道の駅の裏手にある「冒険公園」で童心に還ってジャングルジムで遊んでいた際、遠慮がちに話しかけてきた若い巡査は「会見終わったら帰るんですかあ。はあー…、自分ら、後片付けまでつきあわなきゃいけないんっすよねえ」と、長い棒を持ちながら歎息していた。
これを撮った直後に3度目の職質。この黒づくめで「こんにちわぁ」と来られてもねえ
(午前11時05分)
午後1時40分、徘徊に厭きて同僚の車のキーを借り、IMC内の喧騒をよそに車内で午睡を決め込む。駐車場に待機していた大手メディア様ご用達のタクシー車内も、全身無防備で熟睡する運転手さんたちで溢れておりました。 (ん)
実はけっこうな登り坂。頑張れ女性警官!(午後1時32分)
Posted by 北方ジャーナル at 17:41│Comments(0)
│どうでもいい話
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。