2008年05月09日
【稚内発】あわや人身事故! 山頂からドラム缶が民家を直撃
ドラム缶が直撃し、破損した民家の物置(稚内市中央2)
5月1日未明、付近の山から稚内市中央2の住宅地にドラム缶が転げ落ち、民家の物置を直撃するという出来事があった。
2年前に廃止された稚内市の「日本一短いロープウェイ」の山頂駅近くに放置されていた20本ほどのドラム缶のうち1本が折からの強風にあおられて倒れ、防風柵など乗り越えて住宅地まで転げ落ちたもの。幸い物置の一部を破損しただけで人身事故などには至らなかったが、惨事を招く可能性もあっただけに、地元では同市の管理の不備を厳しく問う声が上がっている。
廃止後のロープウェイは3年間かけて完全撤去する予定だが、初年度にゴンドラを撤去した以後、まったく手が付けられていない。今年度も予算計上はなく、稚内市は放置を決め込んでいたもよう。
ドラム缶には職員が暖房用に使った灯油が残っていたという。財政が厳しいと言いながらも、不用となった灯油を捨て置く行為は「税金の無駄遣い」そのもので、公務員の「税金は他人の金」意識がなせる行為である。民間では景気の低迷などから「乾いたタオルをまだ絞る」ほどの倹約が求められており、それでも事業継続が困難な企業が、宗谷管内でも相次いでいる。
この「事件」の処理に当たった稚内市都市整備課では「不幸中の幸いともいうべき出来事で、住民の方には迷惑をかけました」とコメントしている。ちなみに2年間も放置されていた20本のドラム缶は、事故の後、即刻回収されたということだが、やればすぐできるわけである。できるのにやらないのは、昨年来度々指摘されている「行政の弛み」がここにも表れていると言わざるを得ない。
市は、今年度から職員数適正化計画をスタートさせたそうだが、「数」だけでなく、「職務」や「資質」の適正化も進めてもらいたいものだ。(稚内・石井栄三/『週刊・市民の声』代表)
何かと後手後手の対応が目立つ稚内市
Posted by 北方ジャーナル at 14:35│Comments(0)
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