2008年04月01日
この差は大きいゾ
今日でガソリン税の暫定税率が失効したことで、札幌市内でも大幅な値下げに踏み切るスタンドがちらほら。午前中、市内をウロチョロしていた記者が見たところ、最も安いところは121円だった。運転をしながら各スタンドの客入りを見ていると、完全に二極分化しているなぁ、というのが率直なところ。値下げをしたところには給油待ちの車が列を成し、そうではないスタンドには従業員だけが寒風吹くなか佇む。。。20円以上もの差が出れば当然といえば、当然かもしれない。
値上げをしなかったあるガソリンスタンドにばかり話を聞いてみた。
「うちはもともと常連客ばかりだからね。(客入りは)いつもと変わらないといえば変わらないよ。さすがにフリーで来てくれるお客さんはいないから忙しくはないね。。。」
と、結構強気なコメントをするところもあれば、別のスタンドでは、
「値段以外の魅力、たとえば丁寧に対応するとか、挨拶が気持ちいいとか、いつも使っているからとか、そういう所で勝負できるのは5円くらいの差まで。20円も差がついてしまうとさすがに常連さんも違うところに行ってしまう」と寂しい話も。
またある所では逆境だからこそ、感じたこともあるそうだ。
「スイマセン、明日から値下げする予定ですので、と常連さんに声をかけるのですが、そうしたら『高くてもいいよ。でも今日は3000円分だけね(笑い)』と給油してくれるお客さんがいたりして。苦しい時だからこそ、今まで一生懸命やってきてよかったなぁって人情を感じたりしてます」
ガソリン税はガソリンスタンドなどのタンクに給油した際に課税されるので、昨日以前に給油されたスタンドの「在庫」は高い税率で仕入れられたもの。1日から暫定税率が失効したからといって、値下げをすれば利益が減ることになり、各社は値下げのタイミングに悩んだのだが、今日値下げをした会社ではおそらく暫定税率が復活した日と同時に値上げに踏み切るだろう。高い税率で仕入れたものを今安く売っているのだから、安い税率で仕入れた商品を高く売る期間がなければ割に合わないからだ。一方で、在庫を調整してから値下げに踏み切る会社では、暫定税率が復活した後も安い価格で販売することになる。値段にこだわるドライバーは、給油するスタンドをコロコロ変えることで暫定税率失効期間以上に安いガソリンの恩恵に預かれそうだ。
(は)
Posted by 北方ジャーナル at 17:23│Comments(2)
│ニュース
この記事へのコメント
うーん、私の読みとは違うなあ。今日から値下げに踏み切ったスタンドは、体力勝負に持ち込もうとしているんでしょう。
たぶん、暫定税率が復活しても、近場の他店が値上げするまでは頑張り続けると思うけど。
たぶん、暫定税率が復活しても、近場の他店が値上げするまでは頑張り続けると思うけど。
Posted by ジミに屁出るっくす at 2008年04月01日 17:47
おお! そうかもしれません。
割に合わなくても他社を出し抜くことに重きを置く戦略はこれまでもいろんな業界で繰り広げられてきましたからね。
30年以上もガソリンスタンドで働いているというベテランさんに話を聞く機会がありましたが、
「価格でギリギリまでの体力勝負することには慣れてきたつもりですが、しんどくなるときもありますよ。そのために若い人が辞めてしまうことも多い業界でもあるから、これがもう少し安定して人が育つ業界に早くなってほしいなぁ」と言ってました。
価格の今後の推移とは関係のない話になりましたが、そんなつぶやきが一番印象に残りました。
割に合わなくても他社を出し抜くことに重きを置く戦略はこれまでもいろんな業界で繰り広げられてきましたからね。
30年以上もガソリンスタンドで働いているというベテランさんに話を聞く機会がありましたが、
「価格でギリギリまでの体力勝負することには慣れてきたつもりですが、しんどくなるときもありますよ。そのために若い人が辞めてしまうことも多い業界でもあるから、これがもう少し安定して人が育つ業界に早くなってほしいなぁ」と言ってました。
価格の今後の推移とは関係のない話になりましたが、そんなつぶやきが一番印象に残りました。
Posted by (は) at 2008年04月01日 18:57
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