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2008年03月15日

スピリチュアルハラスメント(その2)


スピリチュアルカウンセラーY氏に受けた「被害」を本誌に語る女性

【権威者の卑劣】

「人格の高さと霊的能力の高さは必ずしも一致しない」ことを自分自身の記者生活のなかで目の当たりにしたのが、05年の春から秋口にかけて手がけた「大石福安療」(おおいし・ふくあんそ)事件だった。

 札幌市清田区の市街化調整区域、資材置き場が点々としている山中の一角を長年にわたって占拠し、違反建築物の内部で数々の不法行為に手を染めていた自称“祈祷師”大石則男(75)という男がいた。その不法行為の大きなひとつが女性信者らへのセクハラ行為だった。

 診療所のようなつくりになっている「教団施設」には「治療室」があり、大石は相談にきた女性らをそこに招き入れ、「神エネルギーを入れる」「治療」などと称して下半身に触るなどセクハラ行為に日夜耽っていた。

 ちなみに本誌の報道が一段落したところで、この「大石教祖」は05年12月5日に「準強制わいせつ」の罪で逮捕され、翌年8月4日に懲役3年の実刑判決が言い渡されている(本人控訴中)。

 取材が困難だったひとつは、「被害」の線引きだった。女性のなかには激しく嫌悪感と抵抗を覚えた方が多かったのは言うまでもないが、実際のところ、大石教祖の“治療”を歓迎している類いの信者も存在した。このテの犯罪につきものの「同意のうえ」「本人のために」という詭弁が出る余地がここにある。

 このような言い訳を粉砕するには、被害者自らが「不快だった。傷ついた」とはっきりと声を上げる以外にない。

 印象に残ったもうひとつの事実は、セクハラを受け告発をした元信者らの多くが「大石さんは確かに霊能力があった」とも語っていたことだ。だが、前世、カルマ、オーラなどが見える。霊界の声を聴くことができる。未来の出来事が分かるといった特殊なスキルが不安定な人格に宿らないとも限らない。さらに言えば霊能力者が心を病むこともあり得る話だ。

 世の中の性犯罪を見渡してみれば、この精神的権威ばかりでなく、社会的権威を背景にした事件も目立つ。どの権威によりかかるかは別にして、共通しているのは立場を利用して事を進めようとするオトコたちの卑劣さだ。

 未知とは未来の既知であり、宗教と科学はやがて融合すると指摘するヒトもいる。スピリチュアリズムの世界で語られていることが、やがて常識となる日も来るのかもしれない。

 だが、スピリチュアルパワーが本物であれ偽物であれ、そのヒトが社会に害をなしていれば意味はない。

 今回追っている主人公、男性カウンセラーY氏は果たして「害をなして」いたのかどうか──。


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Posted by 北方ジャーナル at 09:12│Comments(0)編集長日記
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