2008年02月17日
ホストに喰われるホステスたち
華やかなススキノの「夜の蝶」もホストたちに喰いものにされる?
(※写真はイメージです。本文と直接関係ありません)
08年の年明け以降、ススキノを所管する中央署が「ホストクラブ摘発」の動きを強めている。
風俗店営業の許可を受けずに営業していたとして、札幌中央署は1月17日、札幌・ススキノのホストクラブ5店の経営者や店長を風営法違反(無許可営業)の疑いで現行犯逮捕したが、2月8日にも一斉摘発に踏み切った。この時は、32カ所にガサ入れをかけ新たに3店の関係者を逮捕するにいたっている。
周知のように、ホストクラブとは、女性をターゲットにしたナイトクラブで男性が接客にあたる業態のこと。近年では、漫画やTVドラマの題材にも取り上げられるなど、にわかに注目されてきた感がある。
関係者などによると、ススキノでも100店前後が営業していると言われており、賃貸料が安いため東京・歌舞伎町のホストクラブ経営者らの出店が相次いでいる。だが問題なのは、その大半が無許可営業とみられていること。
いわばこの「無秩序化」を防ぐために重い腰を上げたのが、今回の摘発だ。
警察が異変に気づいたのは、足しげく通う女の子たちが多重債務者になり、署へ駆け込んできたことに端を発するという。つぶさに実態を聞けば店側の違法行為がバレバレというわけだ。さすがにこれでは警察も動かざるを得ない。
「ホステスでハマっているコは、ひと月で200~300万円使っている。サラ金や危ない筋のオカネに手を出し、しまいにどうしようもなくなって警察に相談に来る」(業界事情通)
ドンペリなどの高級酒のボトルをあけるたびに沸き起こる喝采や男性ホストの心地よいヨイショ。バランスを失ってそれらに身と心を委ね、自己破たんするほうも未成熟と言わざるを得ないが、法律をないがしろにする店側の営業も問題だ。
なぜホストクラブはリスクの高い「無許可営業」に手を出すのか。それは簡単に言えば「正規の枠のなかで商売しても儲からない」からである。
風営法では、一対一の接客をともなう料飲店の営業は午前1時までとなっているが、この時間帯に店を閉めては、上顧客のホステスたちを相手にすることは出来ない。女の子たちは自分のお店がハネてからやってくる。そこをカバーするには時間外営業になり、これも法律違反。であれば最初から隠れてやっていた方が得策ということになる。
「彼らは明け方までの営業は当たり前。早朝の街で、仕事を終えくずれた身なりで二日酔いになっているホストをよく見かけます。正直云って、だらしない感じです。マチのイメージにとってもいいとは思えません」(ビル管理会社幹部)
「取り締まるのはいいが、警察は、それ以前にオープンする際の指導をもっと厳しくすべき」とは、関係者の指摘だが、このホストクラブ問題は暴力団とのつながりも取り沙汰されるなど根が深い面がある。本誌での検証や展開も含め、今後の推移を注視していきたい。
Posted by 北方ジャーナル at 11:43│Comments(0)
│ススキノ
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