月刊誌「北方ジャーナル」公式ブログ

　朝日新聞によれば、「北海道を代表する作家」である小檜山博氏（70）が、昨年10月末の毎日新聞に掲載された主婦の投稿文を盗用した事実を認め、公的役職を辞任する意向だという。周知の通り、小檜山氏は北海道新聞に勤務するかたわら小説を書いていた。
「道を代表する作家・文化人」として05年に道文化賞、07年には道功労賞を受けている。

　昨年は「偽」の字に代表されるインチキ社会が暴露された年であった。その意味で、小檜山氏は時代の流れに敏感であったのだろう。ミートホープ事件以来、「混ぜものはいけません」という社会の風潮に逆行した今回の盗用問題は、「北海道を代表する」と修飾される御仁だけに、翻って考えるならいかにも「どさんこ的」といえよう。
　70歳とは見えぬ見事な白髪染めもさることながら、苦しい思い込みと文章の下手さにおいても鈍感力を発揮する才能があり、記者が東京の某編集者に確認したところ、「まだ生きていたんだね」との素気ない返答だけで、小檜山氏の著作に関しては双方とも何ら記憶にない、というのが偽らざる会話であった。
　晩節を汚す輩がのさばる世の中で、70歳という年齢はすでに「老害」のカテゴリーに含まれる。「北海道を代表する作家・文化人」はこの程度と知るべし。（ぢ）


政治家と談笑する小檜山氏（写真右）。昨春の札幌市長選では、現職の上田文雄候補（当選）を応援し、パーティーなどでスピーチも行っていた。ちなみに上田氏のCD曲「ふるさと札幌」の作詞も、小檜山氏である。権力や権威に擦り寄る「ブンガクシャ」とは？