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シュプレヒコールを上げながら行進するデモ参加者

11月７日、尖閣諸島沖における中国漁船衝突事件に対する民主党政権の外交姿勢などを糾弾する緊急抗議デモが、大通公園周辺で行なわれた。主催は幸福実現党の有志などで結成された「日本の領土を守る会」（小沼喜嗣代表）、協賛は幸福実現党北海道本部。

宗教法人幸福の科学（大川隆法総裁）を母体とする幸福実現党は、昨夏の総選挙に向けて結党されて以降、本道でも今夏の参院選や北海道５区補選に独自候補を擁立。外交・防衛については日米同盟の強化とともに日本の防衛力増強を訴えてきた。

行進に先立ち、大通公園６丁目ステージでデモ集会が行なわれた

今回のデモは、幸福実現党の結党以来の主張を色濃く反映したものとなった。

デモ集会では冒頭に小沼代表が、
「中国漁船問題への政府の対応もおかしいが、北海道の我々にとっては北方領土が身近な問題。ロシアのメドヴェージェフ大統領が国後島を訪問したことに対して、政府はただ「遺憾である」というだけだ。我々は、おかしいことにはおかしいと正々堂々と言っていかなければならない」と挨拶し、「ロシアの大統領は北方領土へ来るな！」と気勢を上げて締め括った。



続いて挨拶に立ったのは、デモ参加のために来道したという幸福実現党の佐藤直史出版局長。

「私は尖閣問題について触れます。インターネット上に衝突事件の全貌を映し出した映像が流出しました。これにより、中国漁船が日本の巡視船に故意に体当たりしてきたことが明白になった。こんな重要なビデオをなぜ早く公開しなかったのか。

国際世論を形成していれば、中国に次から次へと報復カードを切らせることもなかった。船長釈放を地方の検察に委ねることなどあり得ない。それならば政府などいらないではないか。国民の生命・財産を守らない国に、私たちは一円たりとも税金を納める必要はない。

責任を地方に押し付けて、自分たちは回避する。それが民主党の言う地方分権です。お隣の韓国は、2000年から07年までに自らの領海で操業していた中国漁船を7,000隻以上も拿捕している。中国が韓国に支払った保釈金は直近の４年間で18億円以上に上っているんです。韓国は自らの国益を守ろうと毅然とした態度を取っているが、これが国際社会では当然です。

ところが日本は今何をしているか。ビデオを流出させた犯人探しをしているんです。そんなことではなく、日本固有の領土である尖閣諸島を守るためにどうすべきか、国会議員の皆さんには考えてもらいたい。

中国は一昨年、大規模な軍事パレードを行ないました。今年４月には宮古島沖を中国海軍の潜水艦が堂々と浮上して通過していきました。中国は20年間も軍拡を続けているが、これは何のためか。中国に脅威などありはしない。太平洋の覇権を握り、制海権を取って大中華帝国をつくろうとしていることは明白です。

11月28日の沖縄知事選の争点は普天間移設問題です。沖縄から米軍が撤退して誰が喜ぶか。中国と北朝鮮に他ならない。そうなれば尖閣諸島が中国の支配下に置かれるのは時間の問題です。

日米安保、日米同盟に基づく米軍基地は日本を守るためだけのものではない。太平洋、アジアの国々の安全を守るための公共財です。皆さん、アメリカは大統領も選挙で選ぶ自由と繁栄の国です。中国はノーベル賞受賞者すら投獄している言論の自由のない一党独裁国家です。

自分の国は自分で守るという気概を、毅然たる態度を今日のデモで示そうではありませんか。尖閣諸島を中国から守る。中国に対してノーを突きつけていこうではありませんか」


森山佳則氏（左）と西川健一氏

佐藤局長が中国の覇権主義を痛烈に批判した後、先日の北海道５区補選に出馬した森山佳則氏が登壇。沖縄知事選に出馬する金城竜郎氏にエールを送った。そして「日本から世界の平和を実現する会」の西川健一氏が声明文を発表し、いよいよデモ行進となった。


プラカードには民主党の外交姿勢を批判する文言が躍った


指示に従い整然と整列、行進が行なわれた


菅首相の名を「管直人」と覚えている人多し。民主党様、啓蒙を要するのでは

秋晴れの中、約300人の参加者は「尖閣諸島は日本の領土である！」との垂れ幕や「仙谷由人は辞任せよ」「中国の恫喝・横暴を許すな！」といったプラカードを手に大通周辺を行進した。（ひ）