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2010年09月22日

殺処分動画を「不適切」として削除したYouTubeの“見識”

殺処分動画を「不適切」として削除したYouTubeの“見識”

市民に捨てられた犬の殺処分映像を札幌市動物管理センターより入手、安楽死ではない実態を知ることで少しでも無責任な飼い主が減るようにという願いから、同センターの許可を得た7月22日、YouTube上に動画 「殺処分 その瞬間」 を公開した。(詳しくは こちらの記事 を参照)

2カ月間で2万回以上再生されたその動画が昨夜、何の予告・照会・警告もなく一方的に削除された。この報を受けてYouTubeに問い合わせたところ、以下のような返答があった。(一部省略・抜粋)

 【YouTube のスタッフは、不適切として報告された動画を 24 時間体制で確認し、YouTube コミュニティ ガイドラインに違反していないかどうかを判断しています。YouTube に動画やアカウントが報告されると、YouTube では調査を行い、必要に応じて措置を講じます。
 アカウントの停止や動画の削除について、具体的な情報をお伝えすることはできません。YouTube で不適切と見なされるコンテンツや行為について詳しくは、YouTube のコミュニティ ガイドラインや YouTube ヘルプセンターの記事をご覧ください。
 YouTube はこの問題について調査し、必要に応じて対処します。問題についてさらに詳しい情報が必要な場合のみ、ご連絡を差し上げます】


要するに、不適切として「通報された」動画のみを調査対象にするというわけだ。テレビ番組の録画映像など、何十万本と氾濫している著作権法違反動画は放置していながら…である。

YouTube コミュニティ ガイドライン」には、以下のような文言がある。

動物虐待、薬物乱用、爆弾の作成など、不適切な行為を含む動画を投稿しないでください。
・YouTubeは衝撃映像サイトではありません。事故や死体など不快な動画を投稿しないでください。


これを読む限り、おそらく通報内容は「虐待後の犬の死体が映っている不快な衝撃映像」というところか。

死体が映っているのは事実で、衝撃的な映像なのも間違いない。だが、これは札幌市という自治体が私たちの税金で行なっている「公務」の姿であり、本誌としても「事実を伝える」という報道目的のために公開したものだ。単純に通報者やYouTube側が「不快」と判断し一蹴していいものなのか。

この動画は全国の愛犬家から「見ておくべき映像」として高い評価を頂き、本ブログへのコメントも含めて編集部には全国からの反響が届いた。また、数百にも及ぶ全国の個人ブログにも記事の転載や動画の貼り付けがされ、少しずつ波及している中での削除である。

極めて曖昧で個人的主観に左右されやすい「不快」という尺度で、かつ「死体」という名詞により杓子定規な判断しかできないYouTubeには呆れるほかないが、それ以上に多くのブロガーの皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

これに懲りて、もうYouTubeを利用するつもりはないが、しかしこの映像だけは今後もネット上に存在し続けなければならない。苦肉の策として、今度は誰にも手出しをさせない状態にするために個人でレンタルサーバの契約をした。

雑誌の記者なのでマルチメディアやHTML関連は不得手なのだが、何としてでも再公開するのでしばらくお待ち頂きたい。 (や)


  ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 追記(9/24)◆ ◆ ◆ ◆ ◆

殺処分動画を「不適切」として削除したYouTubeの“見識”

捨て犬猫や殺処分問題に詳しい作家・渡辺眞子さんが毎日新聞に寄稿している不定期連載コラム「しっぽの気持ち」。

昨日(23日)付の「変わる殺処分の現場」には、この殺処分動画の公開をテーマに語られていた。何ともタイミング悪く、渡辺さんにはとんだ恥をかかせてしまった格好だ。

動物を粗末に扱う日本人へ警鐘を鳴らし、こうして啓蒙活動を続けている人たちの気持ちをも踏みにじったYouTubeスタッフは、どういう理念を持って仕事をしているのだろう。

しかし、ある読者からは以下のような助言を頂戴した。

「こんな所に適正な判断を求める方が間違ってますよ」

なるほど、ごもっともで…。  (や)




Posted by 北方ジャーナル at 17:28│Comments(24)
この記事へのコメント
大変遺憾です。
こういう判断をする人たち(YouTubeや通報者)がいるから、いつまでたっても行政が情報公開を躊躇するのです。
非難されるべきは“一度飼った犬猫を無責任に捨てる人”であって、この動画自体ではありません。
そもそも、私達の税金で行われている公務が「衝撃」という尺度で公開の是非を問われ、削除されることはおかしくないでしょうか。
Posted by hana at 2010年09月22日 17:56
「不適切」なんでしょうか?

削除された動画は、「適切」な飼養ができない人たちへの
札幌市(行政)からのメッセージだったのではないでしょうか?


与えられた命のある犬を、保健所にもちこむ飼い主のほうが、
よっぽど、「不適切」な処分方法を選んでいると思います。


削除された動画は、「死体」の映像があるということでひっかかると言えば、違反なのかもしれませんが、
You tubeでは、もっとえぐい映像もありますよね。


多くの人に伝わって欲しかった内容だっただけに
とても、残念です。
Posted by 十斗 at 2010年09月22日 22:07
所詮Youtubeは個人が娯楽で始めたものですから、報道的な内容との線引きができない(できる人がいない)のでしょう。
公開に踏み切った札幌動物管理センターに敬意をはらい、北方ジャーナルさんが準備されているレンタルサーバーでの公開をお待ちし、これからもこの事実を広く伝えてゆきたいと思います。
Posted by けんけん at 2010年09月22日 22:27
You Tube のやり方に憤りを禁じ得ません。あまりにも一方的過ぎです。

誰しもあるがままの真実を直視することなしに、的確な判断などできないはずです。こうした You Tube のやり方はそうしたことを妨げる明らかな言論弾圧以外の何物でもありません。

近く公開を復活ざせるという北方ジャーナルの方針を強く支持するとともに、動画の再公開を待ちます。
Posted by トレロ at 2010年09月22日 23:39
Youtubeの利用規約等を読んでみましたが、どうも納得いきませんね。
突発的な事件や事故では無い、日本中で日常的に行われていることで
そういった意味では衝撃映像でもありません。
この「不快」な状況を作り出してるのは何なのか、誰なのか、あれだけ公開に好意的なコメントが付いていたにもかかわらず、理解できなかった
Youtubeには失望です。・・・・と言うか、ほとんど見てないんでしょうね。
私もリンクを貼らせていただいたクチです。
これにめげずに再公開期待しています。
Posted by 春吉 at 2010年09月23日 00:06
不適切なのは犬を遺棄する飼い主なのに・・・・

身をもって殺処分の事実を伝えてくれたあのコ達の姿をただの「死体」と片付けてほしくはないです。

動画の再公開を待っています。
Posted by a-co at 2010年09月23日 07:55
削除されちゃったんですね。
通報した人の意図がわかりませんが・・
妬みですかね、通報することでどんなメリットがあるのでしょう。
あれを通報するなら、他にもたくさんしないとですよね・・・・
ユーチューブに異議申し立てもできるみたいですよ。
頑張ってください!
Posted by なー at 2010年09月23日 17:45
転載をさせていただいた一人としても、大変残念であり
Youtubeに対しても怒りを覚えます。

めげずに再公開なさろうとしている、北方ジャーナルを
心から応援していますので、頑張って下さい!

再公開を楽しみにお待ちしております。
Posted by momo at 2010年09月23日 18:34
良くも悪くも、たくさんの方が見てくれたということですよね。

芸能人がクスリやったとか、くっついた~離れた~なんて
どうでもいいことは情報たれ流しなのに・・・

できることがあったら呼びかけてください。
ここを訪れている方たちは皆、協力してくれるはず!
応援しています! ▼・ω・▼
Posted by BBQ肉野菜 at 2010年09月23日 23:56
Youtubeの今回の削除に関して、
不適切と通報申告した者、不適切と判断し削除したYoutubeに対し、心から怒りを感じます。

衝撃的、かわいそう、むごい、残酷・・
そんな思いでそれに至ったのだろうか。

それはすべて人間の犠牲であること、
そしてそういう事実が毎日のように起こっている事実を
みようとも知ろうともしないのか。


そのような一部の心ない考えに屈せず、
事実を伝えるという大切なことをぜひ進めてください。
心から応援しています。
Posted by sara at 2010年09月24日 15:02
殺処分の実態を知ってもらうために、この動画をブログで紹介していました。
反響は大きかったです。
同じ時期この動画を紹介した或るブログは、「二酸化炭素は麻酔効果が有り、苦痛がない」と反論意見を2chでURL付きで書き込まれた事により、多数のリンク無しのIDで何回も繰り返す荒らしを受けて、今も半閉鎖に追い込まれています。
事実を受け入れられない方が居る事を、一つの記事の掲載によって知りました。
動画の削除、残念です。もっと法に触れる動画があるのに、何故通報されたのでしょうか?
愛護法改善は、壁が厚いのですね。
この記事も、ブログで紹介させてください。
Posted by 散歩係 at 2010年09月24日 22:56
すごく残念です。
多くの人に知ってほしくて、ブログにリンクしてました。
 
ただ残酷なのとは、違います
 動画はすごくショックなものですが、だからこそ、『虐待』を減らす一歩になったかもしれないのに。

 削除してほしくなかったです。

 
ペットが、保健所で殺処分になると、頭ではわかっていても、その現場を見ないと、どんなにむごいことをしたのかは、捨てる飼い主もわからないと思います。

北方ジャーナル様の動画再開のご意思に敬意を表します。
応援してます!頑張って下さい!
Posted by megumi at 2010年10月05日 23:41
利益にそぐわないものは何の躊躇もなく削除する、大企業がそんな姿勢ではいつまでたっても社会は良くならないと思いました。

とても意義のある動画と思っています。
不快だなんてただの甘えで、削除は傲慢です。

日々行われている残酷なものにふたをしてこれからもやり続けようとする大人、そんな大人がいなくなって欲しい。

動物虐待を平気で行う人が人に優しく出来るわけがない。
これからも応援しています。
僕も頑張ります。
Posted by ケイ&リル at 2010年10月07日 01:14
なんだか一方的過ぎて困ってしまうのですが
この内容で言える事は、
処殺動画は動画サイト側の判断では削除される動画であるという事だろう

そもそもこの動画がまったく残酷性もない動画だとするなら
削除される事も無いのですが
果たしてこの動画を見る方すべてが問題の無い動画だと思うのでしょうか?
「動物愛護からの警鐘」というお題目を無しで見た場合どうでしょう?

まず、この記事の文面から滲み出る気持ちの悪さ

「著作権法違反動画は放置していながら」という間違ったベクトルに囚われないで欲しい

どちらも削除されるべき動画であり
ジャーナル側も その例えに出された違法動画を
一つ一つ削除依頼を出されてはいかがでしょう?

誰もが見ることができる動画サイトに虐殺動画が置かれてあり
子供の目に触れることで起こりうる悪影響をもう一度考え
動物愛護を掲げ人に説く方法を模索して戴きたいと思います
Posted by Osaka at 2010年10月13日 16:07
Osakaさんの様な意見もあって然るべきとは思いますが、敢えて一言、二言。
『虐殺動画』とありますが、これは、私達の社会の中で行われている事なんですよ。私達がしている事なんです。
まるで他人事ですね。

『子供の目に触れることで起こりうる悪影響』とありますが、子供は世の中で起こっている、行われている残酷な事実を知ってはいけないのですか?むしろ、その良し悪しを子供のうちから考える事の方が大切な気がしますが。大人になってからでは、中々修正は利きませんから。
Posted by みけ at 2010年10月15日 06:54
この記事を読んで逆の反応がある事がお解かりになるなら
お話は早いでしょう

このような一石を投じる問題動画と言いましょうか
そういう物を見て
あぁ、かわいそう 動物愛護万歳! とテンプレート通りに
たった一つの答えが出るとは限らないんですよ

とかく成長期のお子さんにトラウマの一つでも植えつけて
万歳されても困るんです

一石を投じるなら、
それに対して起こる別の反応には無関心にならないで
すべてに責任を取れる その範囲で行ってください

と言ってるんです

本当に動物を愛護するなら 人も愛してくださいな
それこそ他人事ではないでしょう?
Posted by Osaka at 2010年10月15日 23:13
『トラウマ』『トラウマ』と大騒ぎをする方は、『残酷な動画』には片っぱしから削除依頼を出すべきでしょうね。
Posted by みけ at 2010年10月16日 01:57
結局、皮肉なことに北方ジャーナルの見識が疑われるということではないですか。

動物愛護、トラウマ、などはともかく、一人でも残虐と思う映像をYouTubeなんかにアップして、削除されたら「見識が疑われる」などといって文句を言う。

かわいい癒し猫映像でもあるまいし、常識としてこういったものをアップすれば削除されるリスクは承知しているでしょう。まるでクレーマーです。北方ジャーナルの見識を疑います。

報道目的、などと伝家の宝刀みたいに言葉を使ってますが、いくら残虐なものでも価値のあると皆が認めるものは色んな形で残ります。(実際、イランのデモで亡くなったnedaさんの映像はかなりグロテスクだけどいまだに残ってます)

価値があれば、誰かが違う形で自然発生的にアップするでしょう。一度消されてアップもなければ、それだけのものだった、ということです。
Posted by yana at 2010年10月16日 13:19
残念ながらOsakaさんやyanaさんのような考えを持つ日本人が圧倒的多数です
日本人の民度など所詮この程度です
Posted by 日本人であることが恥ずかしい at 2010年11月26日 13:26
本当に残念です・・。

再公開されることを、心から願っています!
頑張ってください!
Posted by pon at 2010年11月27日 01:18
YouTueに怒りを覚えるのも判らなくはありませんが、彼らのビジネスモデルには社会的意義は存在しないのでは?
あくまで無料で動画公開サーバーを無料で使用させるのを客引きとした営利企業と思われ。。。動画を置いているのはその営利企業の持ち物です。社会インフラではないです。

個人的にソフトウェア開発を長年やってきており、1本の動画を公開する程度なら喜んでボランティアでお手伝いさせて戴きます。この動画が自由に視聴できることは意義のある重要な事だと思います故。もちろん、年齢制限等による視聴制限もつけて。。。
(視聴制限をちゃんと利用して子供にインターネットを使わせる親は殆どいないと思いますが。。。悲しいことです)

必要であればメールでも戴ければと思い、書き込ませて戴きました。
Posted by さぶろー at 2011年03月01日 21:51
Osakaさんが言われるトラウマ云々はともかく(ネットに限らず子供に何も現実を見せられない…こういう親だと子供は大事なものを失いそうです)削除されるかもしれない、という可能性は常にあるのだから、こういうアップロードサイトを利用するのではなく、北方ジャーナルさんの公式サイトに直接アップは出来ないでしょうか?それなら、勝手に消される心配もないと思います。出来れば、若い世代の方にも見てほしいので「携帯」でも見られるようにもなると良いなぁ…。色々と大変でしょうがどうか宜しくお願いします。これは誰もが、見なければいけない動画だと思いました。公開してくれた北方ジャーナル様と、許可を出してくれた管理センター様に感謝致します。
Posted by Y at 2011年03月22日 23:47
拝見しておりませんが、大人の私だって拝見すればトラウマになるかもと思います。でも、これが現実であり、そういうトラウマになってしまうようなことが今この瞬間も何年も前から毎日毎日行われているのですよね。

トラウマになるから・・と、このような都合の悪い現実を隠し続けると、この目を覆いたくなるような現実はこれからもずっと改善されないでしょうね。なぜならこのような現実を知る人が少ない→問題意識を持つ人が少ないということですから。
となると、一般の人の目には触れないけれど、きっとアップされていた動画のように毎日毎日ヒト以外の多くの動物がもがき苦しんで殺されているという現実はずっと続くことになるのでしょうね。

何事も知るところから始まると思いますので、少しでも多くの人の目に触れるよう動画を公開してくれた北方ジャーナル様と、許可を出してくれた管理センター様に私も感謝したいと思います。
Posted by うさはなこ at 2011年08月05日 17:31
この動画は再公開されていますよ。
(『ペット残酷列島』 http://www.spk-yamashita.jp/index.html)
Posted by imum at 2011年08月09日 21:59
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