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新党大地代表の鈴木宗男衆議（62）が斡旋収賄など４つの罪に問われた事件で、最高裁は７日に上告棄却を決定した。鈴木氏は近く収監される見込み。禁錮刑以上の有罪確定により、鈴木氏は議員の職を失なう。

鈴木氏は02年６月19日に斡旋収賄罪で逮捕、その後４件の罪で起訴され、04年11月５日に東京地裁で懲役2年、追徴金1,100万円の実刑判決を受けた（即日控訴）。08年２月26日の東京高裁では控訴棄却（即日上告）、最高裁の判断が注目されていた。

03年９月の保釈後、05年８月に新党大地を結成した鈴木氏は、同年９月及び昨夏の衆院選比例区で当選。精力的な言論活動で存在感を増し、道内でも「ムネオ」のニックネームで人気が高かった。

これまでムネオ氏は支持者らの前で、自らの潔白を主張するとともに検察当局の動きを“国策捜査”と位置づけ、事務所職員らへの強引な捜査手法についても舌鋒鋭く批判していた。

以下、北方ジャーナル誌がこれまで掲載した記事から、この事件に関連してムネオ氏が発言したもののうち、主だったものを抜粋する。

一審判決を支持した控訴審判決（08年２月26日）についての発言
「私は先月に控訴審で有罪、実刑判決を受けました。私はこの判決は不当だし、事実を反映していないと思っています」

「裁判長は検察がつくった調書に真実性があり、公判での陳述は信憑性が低いと言った。裁判長が自分の法廷を否定してどうするんですか」

「私自身がやましいことをしておったならば自ら退場している。私は堂々と上告をして、真実を明らかにするためにこれからも頑張っていく」
08年３月14日、「鈴木宗男美唄後援会設立総会」で



西松献金疑惑で小沢一郎民主党代表（当時）の秘書逮捕直後に
「私が逮捕されたとき、衆議院で『鈴木宗男議員辞職決議案』が出されました。すべての政党が、全員一致で賛成ですね。しかし私は、何もやましいことはないから議員辞めなかったですよ。選挙民が、私を出してくれたんですから。次、誰が出るかは選挙民が判断すればいいことなんです。それが民主主義でないでしょうか。国会議員が『お前辞めろ、お前駄目だ』と言う権限はない。そういった意味でも、民主党の中でもいろんな声が出る。声が出るのは結構だが、冷静に考えてもらいたい。今回は民主主義の危機なんです。検察が暴走すると、何でもできる。狙われたら終わりなんです」

「やまりんが強制捜査された平成10年、釧路地検は鈴木宗男を事件にできないかと動いていたのは事実なんですから。しかし、そのとき釧路地検は、これはできないということで立件を諦めたんですよ。それを４年経って、なんで同じ検察が、やれるか。権力側はやろうと思ったらやってくる。だから今回の件でも、もらったもらわん、金額が多い少ないではなくて、どの議員にも当てはまる。本来ならばすべての政党の国会議員が、これは民主主義の危機だ、暴走させていいか、という声が出て当然だ」

「小沢さんの秘書が捕まりました、テレビや新聞のニュースでは岩手県のダムが出て、ここで小沢さんが口を利いた、小沢事務所も関与している、とみんな流したんでないですか？ そして収賄事件だ、斡旋収賄だ、いや、斡旋利得だ、なんて報道をされた。じゃ、そこで立件されましたか？ あれも検察のリークでないでしょうか。テレビ局も新聞も、分かるわけないんですから。これみなさん、社会部、警察や検察担当は裏取れないんです。リークされたらそのまま載せなければ、次のリークがないんですよ。だから最近新聞にリークがないのは、世論が厳しいから、検察に対する国民の目が変わってきたもんですから。リークしない限りは西松事件は全然、報道されてないんじゃないですか？ 水面下では動いてるんですよ。動いてても、記事にならないでしょ。それは今検察もやっぱり、世論の反応にびっくりしてんですよ」

「私は去年の12月17日に上申書を出している。先月ごろ一部の、特に道会議員あたりが鈴木がすぐ収監されるような話を流したのがいるようだが、これはとんでもない話だ。最高裁というのは、一審、二審できた審理を、公判の中身を全部吟味して読むんですから。それが半年や１年で終わりますか。過去の最高裁の例を見ても、ちゃんと時間をかけている。国民が注目している裁判であることも事実であり、その辺から見ても最高裁が賢明で公正な判断をしてくれると思っている」
09年４月18日、新党大地「第４回北海道セミナー」で

小沢一郎氏と近い関係にあるとされるムネオ氏は、大地結成後は民主党寄りのスタンスを取ってきた。民主党代表選の最中、この上告棄却が代表選に与える影響も注目される。