さぽろぐ

新聞・ニュース  |札幌市東区

ログインヘルプ


 › 月刊誌「北方ジャーナル」公式ブログ › この迷走こそ問題!参院選に向かう民主北海道

2010年01月24日

この迷走こそ問題!参院選に向かう民主北海道

この迷走こそ問題!参院選に向かう民主北海道

 なんか、変だ。
 
 1月23日に札幌市内のホテルで開かれた、次期参院選道ブロックに民主党から出馬することが決定した、藤川雅司札幌市議の会見である。
 
 事前に配布された報道関係者向けリリースには、出席者は峰崎直樹参議、藤川氏、徳永エリ候補予定者となっていたのだが、会場に着くと関係者が「徳永さんは来ません。そこを三井代表に書き換えておいてください。すいませんねえ変な紙(リリース)出しちゃって」とその内容を訂正した。男女両候補が握手でもして、引導を渡された峰崎氏が彼らの活躍にエールを送るような感じの「絵」を予想していたのだが、予想は見事に裏切られたのである。
 
 予定時間を大幅に過ぎて、峰崎、藤川、三井の3氏が登場。ところが三井氏は挨拶もそこそこに、司会の佐野幹事長から「三井代表は先程(別のホテルで開かれた道連定期大会で)ぶら下がりなどもあったようですし、次の予定もありますので」と、約8分間で退席してしまった。中央に残されたのは藤川氏、峰崎氏。

この迷走こそ問題!参院選に向かう民主北海道 先程の大会で峰崎氏は、過去に「日本一ダーティーな政治家」と呼んで裁判沙汰となり、敗訴した相手である鈴木宗男議員から、峰崎氏の3期18年の議員生活についてねぎらいの拍手をもらい、「大所高所に立って、峰崎先生が大きな英断を自ら下したということは、これまた政治家の出処進退という面では、私はですね、我々も見習うべき点がある」なーんて言われたばかりなのだが、こちらの会見でマイクを握ると、
 
 「まだ財務副大臣としての任期も残っているし、菅財務大臣からも色々な慰留工作と言いますか、一緒にシリウス(90年代前半にあった政策研究集団)を作って来たり、あるいは最初の選挙にも菅さんが応援に駆けつけてくれたりしましたので、『何とかお前、引き続きやる道はないのか』ということを言われておりますが、財務大臣など中央と相談しながら、しかるべき時にはぜひみなさんにご相談したい」
 
 「今回の結論に至るまでのプロセスは、率直に言ってやや唐突な所がある。18年間が不文律だと言われているが、それが機械的に適用されていいのかなと思ってきた。何せこの、東京で菅さんが、菅財務大臣や石井選対委員長含めて、ちょっと、今私がやってる仕事のプロセスが、ある意味ではこれまでの政治の世界を大きく大転換させるようなもので、その制度の大胆な改革、あるいは納税者番号制度を(長いので中略)ちょうど手をつけたところであります。そんなところで『いなくなってしまったら困る』というのが、菅財務大臣をはじめとしてですね、皆様方の声であることに、たぶん違いはないです。ただ、それがどういう形で出来るかっていうのは、なかなか私自身も思いつかないんですけども…。まずは予算を3月で仕上げて、その段階がひとつの区切りだと思います」
 
 なんて、未練タラタラなのである。しかも「ポスト鳩山」の声が最近高くなっている、菅直人財務大臣の名前を何度も何度も持ち出すのだ。
 
 簡単に言うなら、要するに「内閣の重要な仕事を受け持っている俺様は、北海道ではともかく中央で求められている存在であり、もしかしたら次の総理になるかも知れない人からもお呼びがかかっている。そんな優秀な俺を18年だからと辞めさせていいのか」ということなのだろう。
 
 日本の一般的な社会常識として、「俺は重要な仕事をやっている」「俺はとても偉い人に認められており、必要とされている」なんてことをベラベラベラベラしゃべるような人物は、北海道弁で言うなら「ロクタラもんでない」ということである。平野貞夫先生風に言えば、「病院に行った方がいいんじゃないでしょうか」ということなのではないのか。
 
 実際、一部には「『脱官僚』と言いながら、最も財務官僚の言いなりになっている男」という声もあるようだ。単に副大臣という肩書きが嬉しくて嬉しくて、自分のメルマガに「副大臣日誌」なんてものを作り、忙しいと言いながら長々と書き連ねているような人物を、一体誰が信用できるのか。大物の虎の威を借りて、自らの立場を守ることに汲々とするこの醜い姿。まさに潔さのかけらもない。これこそ「日本一ご立派な政治家」なのではないか。

この迷走こそ問題!参院選に向かう民主北海道
 
 ところで、候補予定の藤川市議である。
 
 最初に気付いたのは、そのプレゼンテーション能力の圧倒的な低さだ。急遽決まったということもあるのだろうが、眠そうな目、頭髪はまとまっておらず、背広にはしわが寄り、大柄なのに肩を窄め、前屈みでボソボソと喋る姿は、アメリカ大統領選とまではいかずとも、国政選挙に出るという人物の「形」になっていない。もっと背筋を伸ばして、しゃきっとできないものか。選挙ってのは彼らにとって、生きるか死ぬかの「戦争」じゃないのか。
 
 政策は「地域主権」と「一次産業の活性化」に力を入れるとのことだが、札幌市中央区選出の市議に、農業漁業林業がわかるのか。この辺の「キャラ設定」も無茶苦茶である。
 
 質問に対する答えも同様だ。一次産業に関する質問に対して、
 
「北海道が独立を出来るぐらいの経済力をつけていく必要があると思ってますから、そういう意味では農業などをきちんとしやすい体制。その加工品をあるいは札幌の周辺でやると。あるいは都市型農業をどうしていくかと。こういったテーマは沢山あると思いますし、技術的にそういうことを取り組んでいる方々が、おられて、私の所にもいろいろ、何と言うんですか、提案と言いましょうか、あのそういうことされてる方がいますので、えー、ちょっと今細かくは説明出来ない部分がありますけども、そういった観点で北海道の力をつけていくのは第一次産業だと」

 なぜ細かく説明出来ないのだろうか。要するに「何も知らない」「考えたこともない」ということではないのか。
 
 未練がましく延命を模索する現職と、なんだかボサッとした参院候補が、めいめい勝手なことをボソボソしゃべるという会見は、久々の脱力ものだった。実際、知り合いの新聞記者から「何か変な会見だったね」といった電話がかかってきており、あの会場にいた誰もが、あの妙な雰囲気を感じていたのだろう。 (ご)



Posted by 北方ジャーナル at 00:59│Comments(0)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

QRコード
QRCODE
削除
この迷走こそ問題!参院選に向かう民主北海道
    コメント(0)