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2009年12月15日

地下ブース3年目『ビッグイシュー』販売開始

地下ブース3年目『ビッグイシュー』販売開始
夏期の常連客のほか“一見さん”も多く訪れた冬期地下販売ブース(15日午後、札幌市中央区・大通駅コンコース)


 15日、北海道上陸3年になるホームレス支援雑誌『ビッグイシュー』の地下販売が始まり、札幌市中央区の地下鉄大通駅コンコースに特設ブースがお目見えした。

 札幌の地下販売は、今年で3年目。ホームレスが路上で手売りする雑誌として知られるビッグイシューだが、地下に販売拠点が設けられるのは世界的にも珍しい。日本版の編集・発行を手がけるビッグイシュージャパン(大阪市北区・佐野章二代表)は「発祥地の英国では、もともと地下でも自由に販売できるのでブースは必要なかったんです。札幌のような、複数の販売員の“共同売店”は世界初の試み。これがモデルケースとなって他都市でも地下販売が認められるようになれば」(佐野代表)と、北国の販売員たちの活躍に期待を寄せる。

 昨シーズンまでの試行実施を経て、今冬からはブース設置がレギュラー化、大通駅コンコース内(大通西2、地下「元気ショップ」向かい)の約2㎡の拠点が毎年12月から3月まで稼働する。今回は現役販売員3人のブース入りを見込んでいたが、1人が10月中旬に交通事故に遭い現在もリハビリ中のため、2人の交代制に。さっぽろ事務局では新たな販売員の確保が課題となっているが、現時点では手を挙げるホームレスがみつかっていない状況だ。

地下ブース3年目『ビッグイシュー』販売開始 札幌市保健福祉局保護指導課の事業だが、現場の運営には同交通局も全面協力、ブースの看板を目立たせるためのライトや、ポスターを保護する透明カバーの提供などを買って出た。昨年まで保護指導課が貸与していた陳列用の長卓が手配できなくなると知った交通局が「うちのを使えばいい」と申し出る一幕も。同事務局の長谷川喜哉さん(24)は、「とくにお願いしたわけでもないのに積極的に協力していただき、たいへんありがたい」と恐縮する。初日は、会社員の昼休み時間帯に3、4人が行列をつくる光景が見られるなど、順調な滑り出しだった。夏期には中央区の北海道庁附近に立っている販売員の男性(58)は、「まだ一日平均の売上が読めないので、仕入れ冊数を考えながらやっていかないと」と話し、「道庁附近での販売も変わらず続けるつもり」と、売上増への意欲を見せていた。

地下ブース3年目『ビッグイシュー』販売開始 ビッグイシューは1冊300円で、うち160円が販売員の利益となる。売上を貯め、それを足がかりに路上を脱し社会復帰して貰うのが望ましく、発行人の佐野章二さん(67)は「地下ブースの周知で冬期の売上が安定し、販売員にとっては自立へのチャンスになっている。寒さ厳しい札幌のこと、今回のレギュラー化を機に一人でも多くの仲間たちが脱・路上を実現してくれたら」と、展望を話す。札幌では元販売員の志村孝市さん(49)が無事に“卒業”、今春から市内西区でアパート暮らしを始めている。この日、OBとして現場を訪れた志村さんは「販売開始のお祝いに」と最新号(第133号)を1冊買い求め、現役販売員らにねぎらいの言葉をかけていた。

 地下販売は午前11時から午後7時まで。原則日曜定休。問い合わせは、ビッグイシューさっぽろ(080・4040・1914、big.issue.sapporo@gmail.com )へ。
(ん)




Posted by 北方ジャーナル at 17:43│Comments(0)
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