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2009年08月14日

保護率30.7‰ 札幌の貧困層救済へ10月に相談会

保護率30.7‰ 札幌の貧困層救済へ10月に相談会
市民ホールが“炊き出し”に使われるのは極めて異例(8月13日午後、札幌市民ホール2階第1会議室)

 8月13日午後、札幌市内などで路上生活者・野宿者(ホームレス)支援に取り組む民間団体が、同市の担当職員らと意見交換会を開き、10月実施を予定している総合相談会の運営などについて話し合った。初めて会場に使用されることになる市民ホール(同中央区大通西1、早瀬次郎館長)の下見も兼ねた集まりに、北海道の労働と福祉を考える会(労福会、同北区、木下武徳代表)などのボランティアメンバー13人が参加し、市職員とともに本年度後半の支援の取り組みについて考えた。

 意見交換会に参加したのは、労福会のほかNPO法人ハンド・イン・ハンド(中央区、佐藤至英代表)、路上支援下宿なんもさサポート(北区、中塚忠康代表)、NPO法人(認可見込み)ベトサダ(同、眞鍋千賀子代表)の各団体関係者と、市保健福祉局保護指導課の中村武信課長(55)ら生活保護制度にかかわる職員。冒頭には市保健所の職員も参加し、今年6月の総合相談会で健診を受けたホームレス1人に結核感染を確認したことを報告、患者と濃厚接触した可能性のある労福会メンバー2人に検査が必要である旨を呼びかけた。

 おもな議題は、10月3日に市民ホールで開かれる秋の総合相談会の運営について。労福会などは2002年から旧市民会館(07年閉館)を炊き出し会場に使用してきたが、同館跡地に建つ現ホール(08年開館)で炊き出しを兼ねた相談会を開くのは、今回が初めて。原則「飲食禁止」を謳うホールで参加者への食事提供を認めるのは異例の措置で、下見の場ではホール側から「すべての窓を開放して廊下などに匂いが漏れないように」などの注意があった。また、相談会当日に作家・林真理子氏の講演会が予定されていることから、「廊下に行列をつくらせないように」などのお達しも。さらに、旧会館と異なり敷地内全面禁煙、周辺の市街地もいわゆる歩き煙草禁止区域に指定されていることから、ボランティア側から「参加者はどこで喫煙したらよいのか」と困惑の声が上がる一幕もあった。

 札幌市は11月をめどに、向こう5年間のホームレス支援の「取り組み方針」をまとめる予定で、現在市内のインターネットカフェ45店を対象にアンケート調査などを進めているところ。今年3月に30‰(3%)を超えた生活保護率はその後も上昇を続け、7月末時点で30.7‰に達した。この「ショッキングな数字」(中村課長)が示す現実を見据え、今後も行政と民間支援団体との連携をより強化していくことが求められている。参加者からは「せっかく方針を決めるのなら、具体的な施策にも踏み込んで」(労福会・木下代表)などの要望が寄せられていた。

 総合相談会は、10月3日(土)午前10時から、同市民ホール2階「第1会議室」など4室で。ボランティア参加などの問い合わせは、労福会事務局( info@roufuku.org )へ。
(ん)




Posted by 北方ジャーナル at 23:00│Comments(0)
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