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2009年06月05日
もの喰う人
本日5日の昼12時35分頃、北海道内の広い地域で地震があった。十勝地方の広尾町や大樹町などで震度4を観測。このほか、函館市や新ひだか町、帯広市、釧路市などで震度3、札幌市や小樽市などでも震度2を記録し、はっきりと体感できる揺れに札幌市内の道行く人々も不安げな表情を浮かべていた。
地震による大きな被害の情報は現在のところ寄せられていないが、ちょうどこのとき自宅外の浴場で入浴する直前だったという東区在住の男性(41)は本誌に対し、「自分は被災者である」と訴えている。
この男性によれば、お金を払っていざ入浴という段になって激しい揺れを感じた直後、浴場施設が倒壊したとのこと。
近場の避難所に着の身着のままで駆け込んだが、あまりの密集ぶりに驚き、本誌編集部を訪ねたということだ。
空腹感を訴えていた男性は、被災のショックで喉が渇いていた様子。持参した弁当に手を付ける前に緑茶を一気に飲み干した。
弁当を食べ始めた男性は、ようやく安堵を覚えたのか、なぜか微笑を浮かべながら米飯を頬張った。
弁当にはハンバーグやエビフライなどのタンパク源もあったが、男性が次に口にしたのは、米飯と同じ炭水化物系のスパゲティ。
最後の1本もチュルチュルと器用に吸い上げた。
そろそろオカズに手を伸ばすかと思いきや、またもや米飯。
ようやく炭水化物以外に手を伸ばしたが、それは添え物のサニーレタスだった。
次いで口にしたのは、またもや米飯。
ようやくオカズのエビフライに喰い付いた男性は、尻尾の限界を歯先で探るなど、貴重な揚げ物への執着を見せた。
食事中、弁当を奪われることを恐れたのか、ときおり周囲を気にする素振りで牽制した。
〆はやはり米飯。日本人の食生活の根幹はコメであることが、この男性の行動で確認できた。(ひ)
*「続きを読む」以降はフィクションです。
この男性によれば、お金を払っていざ入浴という段になって激しい揺れを感じた直後、浴場施設が倒壊したとのこと。
近場の避難所に着の身着のままで駆け込んだが、あまりの密集ぶりに驚き、本誌編集部を訪ねたということだ。
空腹感を訴えていた男性は、被災のショックで喉が渇いていた様子。持参した弁当に手を付ける前に緑茶を一気に飲み干した。
弁当を食べ始めた男性は、ようやく安堵を覚えたのか、なぜか微笑を浮かべながら米飯を頬張った。
弁当にはハンバーグやエビフライなどのタンパク源もあったが、男性が次に口にしたのは、米飯と同じ炭水化物系のスパゲティ。
最後の1本もチュルチュルと器用に吸い上げた。
そろそろオカズに手を伸ばすかと思いきや、またもや米飯。
ようやく炭水化物以外に手を伸ばしたが、それは添え物のサニーレタスだった。
次いで口にしたのは、またもや米飯。
ようやくオカズのエビフライに喰い付いた男性は、尻尾の限界を歯先で探るなど、貴重な揚げ物への執着を見せた。
食事中、弁当を奪われることを恐れたのか、ときおり周囲を気にする素振りで牽制した。
〆はやはり米飯。日本人の食生活の根幹はコメであることが、この男性の行動で確認できた。(ひ)
*「続きを読む」以降はフィクションです。
Posted by 北方ジャーナル at 21:29│Comments(0)
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