さぽろぐ

新聞・ニュース  |札幌市東区

ログインヘルプ


 › 月刊誌「北方ジャーナル」公式ブログ › 波紋呼ぶ「稚内1億円詐欺事件」

2009年03月27日

波紋呼ぶ「稚内1億円詐欺事件」

波紋呼ぶ「稚内1億円詐欺事件」
捜査に向け重い腰を上げ始めた? 稚内警察署

本誌4月号(3月15日発売)で報じた「最北のマチ」稚内市内で発生した1億円詐欺事件が市民の大きな関心を呼んでいる。振り込め詐欺などの被害を伝えるニュースが連日報道される中、一線で活躍する経営者が、いとも簡単に被害に遭ったことも手伝って各方面に波紋を広げているもようだ。

事件は既報の通り、07年から08年にかけて市内に住む生活保護受給者の40歳代女性(S女史)と熟年夫婦(Y夫妻)が組んで、市内の経営者や主婦、年金生活者などから総額1億円にも及ぶ金銭を借り、これらを返済することが出来なくなった形で発覚した。しかしその実態は、最初から返済財源はなく詐取することが目的だった疑いが極めて強いものだった。手口についても役所や金融機関などの公的文書を偽造し、それらを貸し主に提示し信用させるという悪質極まりないものだ。

一部被害者は連携して今後の対応に当たるために、「被害者の会」を結成し、それぞれの立場から、警察への告発・裁判所への調停申し立てなど事件の真相解明と被害金の回収に奔走しているが、事件の全体像はまだ“藪の中"である。

ただ市民たちの多くは、法外な金利の提供を提示されてS女史やY夫婦の求めに応じて多額の金銭を支出した「被害者」らにも厳しい目を向けている。確かに欲張った結果の災難という側面は否めない。ただ延べ1億円もの現金が短期間に特定個人に貸し出され、ほとんどが焦げ付いたままというのは、手口を含めて、やはり尋常ではない。

本誌報道後の3月17日には被害者の会が会合を開き今後の対応を協議した他、Y夫妻は金融業者からも借入を行なっていることなども新たに判明。事件の主役S女史も、Y夫妻も公的文書を偽造するなどの技術は持っていないと見られるところから、黒幕の存在もささやかれ、S女史の依頼で弁護士になりすまそうとした開発局職員が登場したり、暴力団関係者の名も取り沙汰されるなど、事件は底知れぬ広がりを見せ始めている。

そうした状況の中、被害者から刑事告発を提起されている稚内警察署もようやく重い腰を上げて事件の解明に着手した模様だ。最近になってY夫妻が、この事件について「私たちも被害者」として稚内警察署に出向いたことが確認されている。だが「警察の方は“あなたたちこそ怪しい。これから事情を訊くことになるだろう"と相手にしなかったそうです」(地元情報筋)とのことだ。

市民の財産と人生を脅かすこうした事件が重ねて発生しないようにするためにも、事件の全貌が明らかになるよう、期待したいものだ。 (文/石井栄三+本誌編集部)



Posted by 北方ジャーナル at 11:14│Comments(1)
この記事へのコメント
横領事件なら 稚内駅でもありましたよ。
女子事務員の
Posted by 三矢 at 2011年10月04日 15:33
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

QRコード
QRCODE
削除
波紋呼ぶ「稚内1億円詐欺事件」
    コメント(1)