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2008年12月05日

「ストレスが私を太らせる」

「ストレスが私を太らせる」 多くの道内誌と同様に、本誌も新年号で各界トップのインタビュー記事を掲載する。1年を振り返り、来る年への抱負を語る…。世相への理解を深めるうえで有益な話も多いので、季節モノとはいえ編集部内でも好評な企画だ。

 今年、行政系では高橋はるみ知事や上田文雄札幌市長などが登場するが、筆者が個人的に面白かったのは札幌市の上田市長。同市では今年、不祥事や不手際が相次いだので、質問内容はかなり辛口にならざるを得なかったが、そうした質問には真摯に、息抜き用の気軽な質問にはユーモアを交えながら答えてくれた姿が印象的だった。

 ここでは、誌面の関係で北方ジャーナル1月号(12月15日発売)には収録できなかったが、印象に残った部分を紹介しようと思う。

 ──バス路線問題に官製談合、女性監禁問題…。前市政時代の問題も含めて、本当にいろいろありましたね。
「いろんな問題が重なって、マイクに向かって謝罪の言葉を繰り返したり、幹部や担当職員に厳しいことを言わざるを得ない状況が続きました。でも、振り返ってみると自分自身深く反省することも多かった。ついつい精神論で『もっと努力してくれ』とか『誇りを持って職務に就いてほしい』と言っていた可能性があるんですよ」

 ──それはどういう意味です?
「自分の弁護士体験から言えば、不正に立ち向かう法的手段を知っているから一匹狼でも戦えるけれども、例えば市民の皆さんの善意を前提に給付事務を行なっている職員にまでそれを求めるのは難しいだろうと。やる気のない職員なんて極めて例外的で、みんな一生懸命やってくれているのだから、個人の資質や意欲に依存せずにバックアップできるシステムが必要なんです。職員の能力を最大限に発揮できるような環境を作る責任は、私にありますからね」

 ──相次ぐ問題への対応と同時に、庁内システムに関しても内心忸怩たるところがあったわけですね。
「それを考えていたら、つい表情が暗くなっちゃってね。それがストレスになって太ったんですよ」

「ストレスが私を太らせる」 ──ちょっと言い訳にしていません?
「いやいや、ここは声を大にして言いたい! 自分の健康管理がマズイんじゃないと(笑) それは冗談としてね、原因の究明を含めて問題に対応するシステムは必要です」

 ──ところで、保護者が国民健康保険の保険料を滞納したために無保険になっている子ども(18歳未満)の全員を対象に、12月から保険証を給付しますよね。相次ぐ問題に埋没してしまいましたけど、あれって実は大英断だと思うんですが。
「そういうところを評価していただける、北方ジャーナルさんはさすがですね(笑) いや、ほかにも頑張っていい施策をやっているんですよ」

 ──あれが評価されないと寂しいですよね。
「11月5日のオバマさんの勝利演説を見て、私は涙するところがありましたよ。格差社会について『私は知っている』と彼は言うんですね。世の中には自分たちの子どもが寝静まった後に、この子たちの教育費はどうしようか、病院からの請求書や住宅ローンをどう払おうか、というようなことを夜明けまで語り合っている夫婦がいると。『私は知っている』というくだりで、政治家がこういうことを言えるんだと思ったら、ザワザワしましたよ。素晴らしい演説で涙して、来年も頑張るぞと決意を新たにしました」


 上田市長のインタビューは、北方ジャーナル1月号でお読み下さい。(ひ)


Posted by 北方ジャーナル at 09:07│Comments(0)
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