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2008年10月28日
網走・喜八の鯨ベーコン
食べ物の話ばかりで恐縮だが、先日のオホーツク出張の際に晩メシでお世話になったのが、網走市の中心商店街にある「酒菜亭 喜八」である。くじら料理と地酒の店と謳っているのだが、こちらの「くじら手造りベーコン」はまさしく目からウロコの美味しさであった。
鯨肉に対する思いにはかなりの世代間ギャップがあるようで、だいたい50歳代以上の人は鯨肉を前にすると「昔は良く喰ったもんだよ」「母親がいろいろ作ってくれて、旨かったよなぁ」と大いに盛り上がることが多い。給食にも出されていたそうなので、ずいぶん身近な食べ物だったようだが、昭和40年代生まれの筆者には馴染みが薄く、従ってわざわざ食べたいと思うようなことはなかった。
土産物の鯨缶はもちろん、港町のお祭りなどで供される鯨汁などでも美味しいと思ったことはなかったし、はっきり言ってノスタルジーで食べるものだと偏見を持っていたのだが、いやまあ、専門店で食べるとやはり違うものである。
お造りで脂の乗ったキンキなどを味わえる点がいかにも網走らしく、続いて出て来たマスの唐揚げも絶品で、鯨ベーコンの皿が運ばれて来たときには積極的に箸が動かなかったのだが、上司に勧められて一切れを口に含むと「!」。赤身も柔らかいビーフジャーキーのような歯触りで美味しいが、驚いたのは旨味が凝縮されている脂身の部分。脂身なのに脂っぽくなく(?)、しつこさは皆無。これを口に含んで芋焼酎を飲ると、進むこと進むこと…。すっかり出来上がってしまいました。
これまで網走で晩メシといえば、オホーツク海に面した抜群のロケーションも魅力の「炉端 五十集屋(いさばや)」と決めていたが、これからは迷うことになりそう。鯨肉の旨さを知っている世代はもちろん、若者にもぜひオススメしたい名店である。
この旨さを知ってしまうと、反・捕鯨反対運動に立ち上がりたくなりますゾ。(ひ)
Posted by 北方ジャーナル at 19:03│Comments(1)
この記事へのコメント
五十集屋はもう昔と違うのでしょうか? 20年以上前に行ったことがあってとても良かったのですが!
Posted by 佐藤 稔 at 2017年01月17日 19:21
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