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2008年07月17日

「アブラは高い! サカナは安い!」の漁師の怒り


漁師の窮状にサブちゃんも泣いている(?!)
※写真は名曲「北の漁場」のシングルジャケット


 未曾有の原油高騰がWTIで続いていると思ったら、15日に5~8ドル幅で暴落した。米FRB議長の懸念表明によって売り加速が強まったと海外のメディアは伝えたが、「日本の漁師たちの一斉休業、抗議が効いた」と真面目に分析してみせたネットメディアもあった。「ホントか?」という話なのだが、いずれにしても漁業が大変なことになっている。

「アブラは高い! サカナは安い!」の漁師のシュプレヒコールのとおりの状況で、操業そのものが維持不可能になりつつある昨今だ。「沖に出れば出るほど赤字になる」では洒落にならない。このままでは誰も魚を穫らなくなるだろう。

 だが、漁師たちの困窮の理由は、原油高によるコスト増ばかりではないようだ。その背景には、既存の海産物の流通システムにも一因があるという。公式なある統計によれば、全体的に漁師が受け取る魚価(浜値)は消費者価格の約4分の1とのこと。逆に言えばスーパーの鮮魚コーナーには、彼らが浜の市場に売った4倍の値札でサカナが並んでいるわけだ。

 つまり100円のうち75円は流通業者に渡っている計算。産地市場と中央市場を経由し、荷受けから仲卸、そして小売へと流れてくるうちに、サカナはどんどん高くなっていく。漁師たちが「サカナは安い!」と叫ぶ意味の核心は、実はここにあるのではないか。

 ただ私は市場や「問屋」の役割を一概に否定するつもりはない。一刻を争う生鮮品を全国津々浦々に流通させるシステムにコストがある程度かかるのは当然だ。だがシステムのダウンサイジングに余地がないかどうかは別テーマ。鮮度保持などのテクニック的な問題はあるだろうが、農業同様に「産直」「直取引」といったチャネルがもっと発達してもいいし、あるいは大手GMSあたりが漁組から直接買い付けする取り組みなどもあっていいのではないか。

 ただでさえ市場に値段を決められる一次産業は生産コストを収入に反映させずらい構造だ。その維持可能なスキームは、生産者と消費者の努力だけではつくりえない。

 産地と消費者があってこその「問屋稼業」であろう。「そうは問屋が卸さない」などと言っているうちに、このままでは仕事そのものがなくなりかねない──。



Posted by 北方ジャーナル at 07:10│Comments(2)
この記事へのコメント
大手GMSに限らず、気の利いたスーパーチェーンはとっくに漁協との直取引をしているんじゃないですかね。
例=アークスグループの「朝穫りイカ」など
Posted by バニーメン at 2008年07月17日 09:54
そうですね。おっしゃる通りです。ただ全体的に見たら、そういった既存の取り組みが漁業者と消費者の利益に資するインパクトには、まだなっていないのではないでしょうか。流通改革は、まだまだといったところでしょう。
Posted by HJ at 2008年07月17日 11:21
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